――QuickUSOYA 2008.2.24―――――――――――――――――― 今週の内容........ 1.「しーもす(仮)君と小猫(仮)さん」 (担当:気楽院) 2. 更新情報と各種お知らせ(嘘屋本舗瓦版閉店のお知らせ/週刊魚魚) 3.「しーもす(仮)君と小猫(仮)さん」 1. 「しーもす(仮)君と小猫(仮)さん」 前編――――――――――――――― しーもす:しーもすです。 小 猫:小猫です。 しーもす:またメルマガの名称が変わるそうですね。 小 猫:最初の「小泉内閣メールマガジン」から何度も変わってるので 特に感慨はありませんが。 しーもす:そんな由緒ある前身だったんですか。 小 猫:当時から内容は一貫して嘘だらけですけどね。 「規制緩和はいいことずくめ!」とか。 「郵政民営化さえすれば景気が回復する!」とか。 しーもす:あれは嘘の一環だったんですか。 小 猫:「郵政民営化でガンもエイズも治る!」 「郵政民営化でみるみるやせる!」 「郵政民営化で童貞ともオサラバ!」…… いやあ、5年前は面白いように読者のみなさんがひっかかって くれましたね。懐かしいなあ。 しーもす:引退してもなお政局をひっかき回す希代の嘘ツキャー。 小 猫:それはともかく名前が変わるといえば、輸入アニメですね。 しーもす:あーはいはい、いわゆるハンナ=バーベラものは、テレビ局の プロデューサーが独自の邦題をつけたおかげで日本の子供たち にもすんなり受け入れられたそうですね。 小 猫:『弱虫クルッパー』も元は『スクービー・ドゥー』だし。 しーもす:そうそう。 小 猫:『チキチキマシン猛レース』は『ワッキー・レース』だし。 しーもす:そうそう。 小 猫:『宇宙忍者ゴームズ』は『ファンタスティック・フォー』だし。 しーもす:そうそう。 小 猫:『ゲゲゲの鬼太郎』は『ジャック・ハロー』だし。 しーもす:そうそう……って、ええーっっ!? 小 猫:なにを驚いてるんですかしーもすさん。輸入アニメ史上最大の 成功例と言えば『ゲゲゲの鬼太郎』じゃないですか。 しーもす:だ、だって、あれはもともと日本の…… 小 猫:馬鹿ーっ! しーもす:わあっ 小 猫:「セーラームーンはウリナラが起源ニダ」とか「ドラえもんは 中*原産アルよ」とほざくどっかの国の人みたいな似非ナショ ナリズムに毒されてはいけません! そういう似非ナショナリ ズムが国家の進路を誤らせる亡国の第一歩になるんです! しーもす:すいませんでした。 小 猫:もちろん『鬼太郎』がここまで日本人に受け入れられたのは、 水木しげるプロデューサーの功績を抜きにしては考えられない ですけどね。 しーもす:み、水木しげる先生って、原作者では…… 小 猫:シャラーップ! しーもす:きゃっ 小 猫:たとえばわれわれが子供の頃から親しんでる「ゲゲゲの歌」、 あれも水木プロデューサーが日本放映時にみずから作詞した 日本語版独自の主題歌ですから。 しーもす:ええっ、じゃあもともとのオープニングって? 小 猫:こんなの。 (※ 注:誠に申し訳ありませんが、この動画は権利者の申し立てにより メルマガから削除しました。又のご利用をお待ちしてます。) しーもす:うわ、なに、このアップテンポでジャクハロージャクハローと 連呼してるだけの1960年代ロケンロールは!? ひでえー! こんなの『鬼太郎』じゃねえー! 小 猫:でもこれが原作なんですよ。 しーもす:がーん、イメージぶちこわれまくりー。 小 猫:このまま放映してたら、日本人の『鬼太郎』のイメージは一体 どうなっていたことか。 しーもす:作詞の水木先生と作曲のいずみたく先生にはいくら感謝しても 感謝しきれません。 小 猫:原理主義も否定はしませんが、テキストが読まれる時代や状況 に合わせた翻案・変化も、それはそれで新たな価値を生み出し うるものです。 しーもす:なるほど、つまり本家嘘屋本舗が閉鎖されようとも、メルマガ のタイトルが変わろうとも、変化を怖れるな、というオバマ的 メッセージですね。 小 猫:いや、第五期の猫娘が萌えキャラ化してくれたのは大いに賛成 もっとやれ、と言いたかっただけです。 しーもす:一瞬でもあなたに教訓を期待した私が馬鹿でした。 2.更新情報と各種お知らせ ────────────────────── ■嘘屋本舗2000 http://www.kasugai.com/usoya/index.html 国際的ログ流しのおかげで、無事過去ログも完成しました。 今後は膨大な過去ログでお楽しみください。 http://www.kasugai.com/usoya/history.html それではまた、パティオ嘘屋本舗(ミクシィ)などでよろしくお願いします。 http://mixi.jp/view_community.pl?id=1549973 ──────────────────── ■週刊魚魚 http://www.sakanafish.com/ 今週の特集は「レースまんが果糖水的生活300」です。 さらにカレンダーご購入者の方などにはようやくパン国志すごろくのダウンロードご 案内を行っております。 「ピアノでアニメ 2008-2009」発売されていますのでぜひお見かけを。 ──────────────────── 嘘関係のサイトの更新情報等、イベントや出版の告知がありましたら こちらの更新情報で紹介いたします。 紹介したい方はこちらまでご連絡ください。 q_usoya@yahoo.co.jp まで。 1. 「しーもす(仮)君と小猫(仮)さん」 後編――――――――――――――― 小 猫:さて、日本語版『ゲゲゲの鬼太郎』成功の分析に戻りますが、 水木しげるプロデューサーが番組名や主題歌だけでなく、妖怪 の名前も日本人に親しみやすい独自の名前に改変したことも、 成功要因のひとつですね。 しーもす:『チキチキマシン』のマットレイ→ケンケンみたいに。 小 猫:たとえば原語版で「ウォーリー(Wallie)」という名前だった 例の壁っぽい妖怪を和風に「ぬりかべ」と直したり。 しーもす:なるほどこれはちょっとうまい。 小 猫:以下、「キティ(Kitty)」→「猫娘」。 しーもす:これはそのまんまですね。 小 猫:「ビーバー(Beaver)」→「かわうそ」。 しーもす:日本にはビーバーいませんからね。わかります。 小 猫:「サンディ(Sandy)」→「砂かけばばあ」。 「クライマン(Cryman)」→「子なきじじい」。 しーもす:原語だと名前だけじゃ年寄り要素が分かりませんね。 小 猫:「マイルクロース(Milecloth)」→「一反もめん」。 しーもす:1マイルってけっこうありますよ。 小 猫:さすがに「ダディアイボール」は、そのまま「目玉おやじ」と 訳すしかなかったみたいです。 しーもす:うかつに「ビホルダー」と呼んでたら大変なことに。 小 猫:そして単行本収録の際にはなぜか「鈴木土下座ェ門」に。 しーもす:そういえば、おやじの声は本国版もあんな感じなんですか? 小 猫:いや普通の外人声。 しーもす:神様ありがとう日本に田の中勇先生を降臨させてくれて。 小 猫:そもそも日本妖怪と西洋妖怪との争いも本来は内ゲバというか 民主党vs共和党の政権争いのカリカチュアですし。 しーもす:『鬼太郎』が急になまなましい話に見えてきました。 小 猫:「妖怪四十七士」も本国版では五十州にちなみ50人。 しーもす:水木先生そこまでアレンジしてたんだ! てゆうか妖怪四十七士は別に水木先生のアイデアじゃなくて、 今放映中の第五期から突然出てきた設定で…… 小 猫:サノバビィーッチ! しーもす:ひゃあ 小 猫:たとえば宮城県代表の四十七士「タンコロリン」も、原典では テキサス州代表「奇妙な果実」ですし。 しーもす:あの変な柿のオバケにそんな悲惨な物語があったんですか。 小 猫:同様にニューヨーク州の代表はリップ・ヴァン・ウィンクル! しーもす:それって浦島太郎を妖怪扱いするようなもんじゃ…… 小 猫:カンザス州代表はオズの魔法使い! しーもす:ただの奇術師でしょオズ大王は。 小 猫:ケンタッキー州代表はカーネル・サンダース! しーもす:他にケンタッキーに棲息する生き物はいないんですか。 小 猫:ミネソタ州代表は卵売り! しーもす:ミネソタに関する唯一の知識がそれですか。 小 猫:モンタナ州代表はみのもんた! しーもす:別にモンタナ州にちなんだ芸名でもなんでもないですから。 小 猫:バーモント州代表は西城秀樹! しーもす:たしかに妖怪並みの不老不死ぶりですけど。 小 猫:ユタ州代表はケント・デリカット! しーもす:いやあれもまぁ妖怪というかなんというか。 小 猫:ニューメキシコ州代表はニューミルマスカラス! しーもす:いねえよ。 小 猫:カリフォルニア州代表は皇帝ノートン1世陛下! しーもす:だからなんでさっきから妖怪というよりも妖怪っぽい人間ばか りチョイスしてるんですか。 小 猫:なるほど人間じゃなければいいんだな? ではこれならどうだ ウィスコンシン州代表、あらいぐまラスカル! しーもす:ただのケダモノです。 小 猫:贅沢な奴め。 しーもす:贅沢とかそういうんじゃなくて。 小 猫:これなら文句あるまい、サスカチュワン州代表、サスカッチ! しーもす:残念ながらサスカチュワン州はカナダです。 小 猫:うぐぐぐかくなる上は、ネバダ州代表、グレイ! しーもす:とうとう宇宙人にまで手を出しちゃったよ。 小 猫:しょうがないでしょ! アメリカって妖怪伝承が生まれるほど 歴史ないんだから! しーもす:ここまで重ねてきた虚構を自ら総崩れにするようなことを言わ ないでください。 小 猫:要するに「元祖争いはいつもむなしい」ということで。 しーもす:いつからそういう話に。 執筆担当:埼京震学舎 http://homepage3.nifty.com/saikyo-shingakusya/ ──【広告】──────────────────────────── ★【筆箱採集帳】 ★【第二刷上梓!旅の指さし会話帳 国内編2 大阪】 ★【イロブン 色物文具マニアックス】 ★【モンティ・パイソン正伝】 ★【クリスマスおもしろ事典・重版出来】 http://myshop.esbooks.co.jp/myshop/cmosbooks?shelf_id=01 買うならしーもす書店 ☆ 21世紀の服飾をリードする? 【IYA De GENKAI】 http://www.eva.hi-ho.ne.jp/~goliyaku/index.html 新くて濃い本の形。 【紳士淑女舎】 http://shin-shuk.com/ ──────────────────────────────────── |