ひとりごと 


 

第14回:平成19年8月9日のひとりごと

「ストローで作る蛍籠(ほたるかご)

(上)

〜 ストローの注文 〜

 

 NHKテレビ「空間装飾」(地方版)も7月3日(火)で15回目となりました。

 今回は、子供の頃、作って遊んでいた蛍籠を使って「麦藁(むぎわら)を楽しむ」というテーマにしました。

 

 麦藁で作った蛍籠をベースに、素材を入手しやすいポリプロピレン製のストローへと変え、作品を花器やランプシェードとして使う方法を提案してみました。放送が近づくと、いつも試作品をいろいろ作り、教室の生徒さん達に見てもらい意見を聞いてみるのです。

 

 蛍籠を知らない若い生徒さん達が「私も作ってみたい!」と興味を示してくれました。また、60代以上の人達は、蛍籠を見ると、「お手玉遊び」や「ゴム跳び」「石けり」などを想い出し、昔のなつかしい遊びについて話が盛り上がりました。

 

            

 

 テレビを見て、すぐストローを買って来て作ってみたという生徒さんもいました。でも「うまく作れなかった」と言うのです。

  昔の子供の遊びですから、実に単純な作業なのです。でも、2、3のちょっとしたコツがあります。そのポイントさえつかめば、誰でも簡単に、面白く作ることができます。

 生徒さん達と相談して、早速、教室で蛍籠を作ることになりました。

 さて、急なことで、沢山のストローが入手できるかどうかわかりません(インドネシア産のストロー 1袋500本入り 298円です)。

 すぐホームセンターに注文してみました。

 7月16日(月)(祝日 海の日)でした。

 

 M店 「10日位はかかります」

 S店 「数日後には入荷すると思います」

 

 注文したのは祝日なので、翌日、業者に電話して結果を報告してくれることになりました。そして17日(火)、

 M店は、お昼頃、

 S店は、午前10時前、

 に電話をくれました。

 

 S店の(かた)の対応が、とても感じがよく、親切でした。

 「S店のIです」と、きちんとご自分の名前も名乗ってくださいました。

 距離的には遠いのですが、もちろん今回はS店に注文することにしました。

 驚くなかれ。電話を受けて3日後の19日(木)夕方には商品が届きました。

 大きなダンボールの箱に入れてもらい、台車をお借りして車まで運び、持ち帰りました。 普通に使うのなら2万人相当のストローです。

 「何に使うのですか?」と尋ねない所がまたプロだなぁと感心しました。実にさわやかな後味です。

 商売のノウハウを見た気がいたしました。

 

2007年(平成19年)8月6日 記

宮内 庸洲

 

 

第15回:平成19年8月9日のひとりごと

「ストローで作る蛍籠(ほたるかご)

(下)

〜 柔軟な発想で物を作る 〜

 

 さて、生徒さん達は、たっぷり2時間かけて蛍籠を作りました。

 私は傍で「ゆっくりあわてないで」「心をこめてていねいに」とか声をかけておりました。 

 

 

 どの生徒さんにも、まずは、小型の蛍籠を作ってもらい、編み方のコツを教えました。

 最初はぎこちなく作っておりましたが、2個目の作品になると次第に大胆になり、形も様々の面白いものが出来上がっていきます。

 

ちょうちんのような蛍籠

 

 

ツイストさせた蛍籠

 

 

東京タワーのような蛍籠

 

 内側に向かって編むところを外側へ向かって編んだり、途中で逆まわりで編んでみたりと、私には考えもつかなかったアイディアで世界に1つしかない自分の蛍籠を実にうまく仕上げていくのです。その柔軟な発想に目を見張りました。

 

 昔からの原点の蛍籠は、簡素であり、見る人に落ちつきと安らぎを与えてくれます。

 新しい形の変形蛍籠は奇抜で、おかしさに満ち、笑いをさそう楽しいものです。

 

変形ほたるかご

 

 メガネのアイアイエー鴨川店に勤めているIさんは、いつも仕事と花を結びつけています。

 翌朝、メールが入りました。

 

  嬉しい

  先生、白の蛍籠にサングラスがピッタリ

  サングラスコーナーが明るくなりました

  また、ストロー追加して作ってみます

  店のみんなも「いいね」と喜んでくれてます。

 

 と、写真も送信してくれました。

 携帯電話の中の小さな写真をながめていた私は、お店のディスプレイを直接見てみたくなりました。

 数日後、鴨川店へ行ってみました。

 

 メガネのアイアイエーの鴨川店のディスプレイ

 

 

 また、仕事の都合で時間が充分なく、小さい蛍籠を1つ編んで帰ったMさんから、

 

  蛍籠の大が完成し、龍胆(りんどう)とともに玄関を飾っています

 

 と、メールが届きました。

 

 この夏はストローで作った蛍籠の花器に涼しげに花をいけて、夏バテとは無縁で秋を迎えたいものです。

 

蛍籠の内側を見せて花をいける。

 

2007年(平成19年)8月6日 記

宮内 庸洲

 

 


[ 一つ前のページに戻る ] [ トップに戻る ]