エルピダの提案

電動車椅子の旋回速度について(2004/12/25 update)

2005年の改正ルールの第4条競技者の用具 ■電動車椅子 ●電動車椅子の速度 の項目では「・6キロの最高速度の設定は、前進・後進は6km/h以下、旋回は9km/h以下とする。」とあります。ここでの『旋回』とは何を指すのでしょうか?
その場の旋回を指すのか、それともカーブ走行も含むものなのか?カーブ走行も含むと解釈するとカーブ走行スピードが前進・後進スピードより速くて良いことになりますから変ですし、矛盾しています。常識的に考えてその場の旋回を指していると思います。

なぜこの旋回のことが問題かと言うと、2004年の全国大会の車検では、ローラー測定器上でジョイスティックをグルっと回して片側車輪のスピードが9km/h以下になるように選手の電動車椅子を設定したと聞いたからです。このグルっと回す測定方法では、カーブ走行時とその場旋回時の両方が計測値に入ってしまいます。

実際に6キロの設定をカーブ走行に適用するならば、左右の車輪のスピードの加算が12キロ以下であれば良いことになります。つまり、カーブ走行では片側車輪が止まっていればもう一方の車輪は12キロまで許される計算になります。
しかし、ジョイスティックをグルっと回して片側車輪のスピードが9km/h以下に設定となると、最大片側車輪12km/h許されているカーブ走行スピードを9km/hまで落とすことになります。

その結果、電動車椅子の車種によって、カーブ走行時の片側車輪スピードを9km/h以下に設定するとその場旋回のスピードが片側車輪で3〜4km/h?になってしまい、PKの旋回キックがまともに出来ない選手が多数出てしまいました。筋ジスの選手で操作する手の稼動範囲が狭い人の場合、特に本人に合った微妙なジョイスティックの設定が必要ですから、競技のパフォーマンスに大きな影響が出て、かなりつらい状況でプレーを強いられたそうです。(6キロ車を例えにして書いていますが、4.5キロ車はさらに深刻な状態だったと思います)

結果的にその場での旋回スピードに2倍近い差が出来るという不公平が出てしまいます。

つまり、『旋回』とはその場の旋回、左右の車輪が反転して回転している状態が本来の意味するルールであって、上記の様な測定方法が間違っているのではないかと言う問題提起です。正しい測定方法は「ジョイスティックを真横に倒した状態での片側車輪スピードを9km/h以下に設定する」ではないでしょうか? 該当する選手からは、悲鳴のような相談がエルピダに複数寄せられましたので、関係者の方、ぜひご検討ください。

余談ですが、ローラーの測定器上の測定も厳密には正確とは言えません。選手が乗車した状態で前後の重心バランスが同じ電動車椅子であれば総重量が重たい選手ほど実際のスピードは遅くなり不利になります。また同じ総重量であれば前輪側に重心がかかっている選手ほど実際のスピードはローラー測定器上よりも遅くなってしまいます。コート上で並走していた従来の測定のほうが意外と公平かも知れません。

ルール改正についての考察
高木カズさんのHP:サッカージャパンサカボラ日記をご覧ください。

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