■持続的競争優位としての人的資源
- 価値ある人的資源・・・・個々人は能力的に異質である、それゆえ企業に対する貢献度に差が出ます。
- 希少な人的資源 ・・・・人的資源の能力は、正規分布する。
- 模倣ない人的資源・・・人的資源は、各企業特有な歴史的背景や因果関係曖昧性そして社会的複雑なのかで形成されてきているので、一朝一夕に他者は似せることはできません。
- 代替できない人的資源・・・・人的資源を代替する典型は、新技術の導入である。しかし、その新技術を十分に使いこなすために旧来の熟練が移転され、それが新たに価値を生むと考えることが重要です。

人的資源こそ持続競争優位の源泉である!
■人的資源の基本的な考え方とコンピテンシー!
●コンピテンシーとは・・・
人を氷山にたとえたものが下図で、氷山の8割以上は海面下にあるといわれています。
- 海面下に見えない部分・・・持って生まれた性質で、人格や性格、キャラクターといわれる部分です。
- 海面上に見えている部分・・・知識やスキルで後天的に身に付けることができると考えら、企業内でさまざまな教育研究プログラムが用意され社員を育成する際に主眼が置かれてきた部分です。
※社員が同じ教育研修プログラムが用意されているにもかかわらず、入社後4〜5年で業績に数倍の差がつくことは珍しくありません。コンピテンシーの研究がなされる以前は、これらの差はすべて氷山の下の部分にあたる人格や性格といったところによるもので、後天的にはどうしようもないものと諦めてきました。しかし、コンピテンシーの研究・開発によって、氷山の海面スレスレのところに、もう一つ別の仕事上での業績と結びつき強いファクターが存在することが明らかになり、これを明確に定義して、観察できるものとして、コンピテンシーと名づけられました。
- 氷山と海面スレスレの部分・・・高い業績を上げ続ける人に特徴的に見られる、物事の考え方や仕事に対する姿勢、こだわりなどの行動特性です。
時代は、企業戦略とHR戦略との融合人間資産会計≠ヨ
人的資源管理(Human Resource Management)をいかに戦略的に展開できるかに重点をおいた
戦略的人的資源管理(Strategic HumanResourceManagement)を考究した結果、
成果としてコミットメントとコンピテンシーのモデルを構築しました。
時代はIR(Investor Relations)を視野に入れた人間資産会計≠ヨと移り変わる!
■コンピテンシーのはじまり
・・・もともと1970年代初頭頃、ハーバード大学の心理学教授が米国国務省からの依頼で「外交官の特徴と業績」に関して調査しました。それを科学的にまとまった報告をしたことからコンピテンシーの心理学が実用されることになりました。