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秋田弁版アウレシア

※2003年9月、ナノさんが『アウレシア大陸記―歌姫、旅立つ―』のp181-p182の会話部分を秋田弁に訳してくれたものを、ゲストブックから転載しました。ナノさん、ありがとうございます!

タムル峠の灯台小屋にて。
逃げようと説得するエル、苦悩するザハン。

エル「な、行ぐべ、こっだに広え世界(せがい)だもの、おれだぢを匿(かぐま)っでける人(ひど)もきっどいっから」

ザハン「いづまでも逃げらいねったぞ、・・・どったらとこさ隠(かぐ)れでもいづか、見づがる」

エル「待づべ、皇帝変わるまで待づべし」

ザハン「・・・すだっけよ・・・オーディヌス様がら離いで・・・おらぁ、何せばええのしゃ・・・」

エル「歌手なんかいんでねえ?」

ザハン「馬鹿(ばが)けこぐな!歌手だっけ才能のある奴(やづ)がなるもんだ。・・・おらみでぇな奴になれる訳(わげ)ねぇ」

エル「何言っでらった?あいだけミネトアの人達(ひどだず)感動さへだの誰(だい)だと思ってらの?・・・おら、お前(め)の半分でいいがら歌(うだ)上手(じょんず)になりでえ」

ザハン「・・・歌姫を連いで来だおらの方が歌上手(うめ)えなんで、話(はなす)にもなんねな・・・」

ザハン「前(めぇ)にも地獄(づごぐ)後(うす)ろにも地獄・・・」

(深いため息)

ザハン「迷っだら、やっでみれ・・・が」