サビ車-18

サイドダンプローダ ME 632H

 2003年9月26〜29日に開かれた「国際鉱山ヒストリー会議赤平大会」に合わせて赤平の街角に展示された物。でも、その後(10月中旬現在)も残されているので、町のモニュメントとして保存展示されるのかもしれない。だとしたらチョットいいね。

 全体に防錆用と思われるクリアー塗料が塗られて強烈なギトギト感があった。でもこれは、オリジナルの雰囲気を損なう事なく露天展示出来る上手い方法だと思った。というのも、赤平に近い上砂川にも同様の車両が展示されているのだがこんな感じで塗り直され、個体のヒストリーが感じられなかったから(屋根の有る良い展示なのだが、その一点が残念)。

 さて、『サイドダンプローダ』なる名前は説明板で知った。坑道用らしくコンパクトな車体で、鉱石をすくい上げ、後退し、バケットを横に傾けて炭車に積み込む用途に特化している。1本の油圧シリンダーを、バケットの左右どちらかに付け変える事で、傾ける方向を設定できる。赤平のは左側へ、上砂川のは右側へ傾ける様だ。 赤平では、バケットを持ち上げ、オリジナル塗装を残してあるなど、上砂川と異なった展示を心がけている様だ。ディテールも異なるところが有るので車で行くなら近所だし両方見ておきたい。

 メーカーは三井造船。これはトラクターで言えば3トンクラス程度の私好みのサイズで、個人的な趣味から外れる「建機に近い炭坑マシーン」だが見れたのは嬉しかった。きっと、三井系の炭坑では良く使われていたんだろうね。年式は分からないけど戦後なのは間違いない。

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