今回皆既日食が見える場所は全て太平洋上になってしまい、陸地では金環日食しか見られません。
ただ皆既に極めて近いため金環はとても細く、切れ切れのベイリーのビーズやプロミネンスが見えるはずです。
これまで西オーストラリアとテニアン島で細い金環食を見ているので、基本的にそれらと同様に撮影します。
いつもなら太陽の動きを自動的に追う赤道儀に載せるのですが、今回は金環食がわずか13秒しかないので、望遠鏡を固定したまま前後の時間を含めても全部画面に収まってしまいます。
そこでそれぞれの望遠鏡を三脚に載せ、微動装置で構図を調整するだけにしました。
この組み合わせは赤道儀よりかなり弱いので、ちょっと触っただけでユラユラ揺れてしまいます。
ブレが心配ですが、高速シャッターで撮影するのでなんとか耐えられると判断。
荷物を重くしないことを優先しました。
静止画の露出はマニュアルで変えられますが、動画はカメラの自動露出のみ。
露出調整は少しだけできますが、真っ暗な空の中で細く切れ切れに光る太陽に対してカメラがどのような露出を選ぶのか見当がつきません。
濃さの違う減光フィルターを何枚か用意し、適正露出になる組み合わせを金環食が始まる少し前に探っていくことにします。