動く機材

2002年3月27日(日)

短期集中
今回は太陽と月がほとんど同じ大きさに見える金環皆既日食。
地球と月の距離が場所によって微妙に変わるので、皆既日食になる場所と金環日食になる場所があります。

今回皆既日食が見える場所は全て太平洋上になってしまい、陸地では金環日食しか見られません。
ただ皆既に極めて近いため金環はとても細く、切れ切れのベイリーのビーズやプロミネンスが見えるはずです。
これまで西オーストラリアとテニアン島で細い金環食を見ているので、基本的にそれらと同様に撮影します。

二本三脚
machinery テニアン島と同様に望遠鏡の2本立て。
口径55mmのビクセンFL55sには減光フィルターをつけて、PENTAX MZ-M を1秒間隔のタイマー露出して細い太陽を自動撮影。
口径80mmのビクセンFL80sはフィルターを外し、PENTAX MZ-3 のプロミネンスと内部コロナを狙います。

いつもなら太陽の動きを自動的に追う赤道儀に載せるのですが、今回は金環食がわずか13秒しかないので、望遠鏡を固定したまま前後の時間を含めても全部画面に収まってしまいます。
そこでそれぞれの望遠鏡を三脚に載せ、微動装置で構図を調整するだけにしました。
この組み合わせは赤道儀よりかなり弱いので、ちょっと触っただけでユラユラ揺れてしまいます。
ブレが心配ですが、高速シャッターで撮影するのでなんとか耐えられると判断。 荷物を重くしないことを優先しました。

新規参入カメラ
45ed フィルムカメラ2台に加え、デジタルカメラでも撮影してみることにしました。
口径45mmのボーグ45EDに正立ミラーを組み合わせ12倍の正立望遠鏡にして、減光フィルターを付けてサンヨーの DSC-MZ3 で動画撮影します。
このカメラのレンズにはフィルターネジがないのですが、フィルムケースで太さを調節したらアイピースホルダーにいい具合で収まりました。
動画はブレもそのまま撮影されてしまいますが、今回は一旦撮影を始めたらカメラには触れないので、弱い三脚でもあまり心配はないと判断しました。

静止画の露出はマニュアルで変えられますが、動画はカメラの自動露出のみ。
露出調整は少しだけできますが、真っ暗な空の中で細く切れ切れに光る太陽に対してカメラがどのような露出を選ぶのか見当がつきません。
濃さの違う減光フィルターを何枚か用意し、適正露出になる組み合わせを金環食が始まる少し前に探っていくことにします。


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