国内最悪 基準値8100倍のダイオキシン | ||
◆荏原製作所藤沢工場が引地川へ排出 |
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環境庁の一九九八年度全国ダイオキシン類緊急全国一斉調査で引地川の富士見橋付近で採取した水から、全国の中でも三番目に高い三・五ピコグラム(二回調査の平均値)が検出されたことから、上流にさかのぼる形で県と市が原因究明に当たっていた。
高濃度のダイオキシンが検出された雨水幹線と引地川の水は、ともに飲料水などには用いられていない。住民や魚介類などへの影響はについて、流石征治県環境農政部長は「引地川では大きな数値は出ていない。原因調査の結果が出るのを待って、周辺の影響調査も着手したい」としている。
◆万全の対策を取る
荏原製作所の松浦孝一機械事業本部常務取締役は「焼却炉の排水を誤って雨水管に流していた。ダイオキンシンを含んだ排水を排出していたことは間違いない。おわび申し上げたい。大事に至ったことを反省し、住民の皆さんの不安を取り除くため、今後、万全の対策を取っていきたい」と謝罪した。
●荏原製作所 ----
渦巻きポンプの製造会社として1920年、設立。ポンプ主力では国内最大手。99年3月期決算は売上高4426億円。経常利益4億1千万円。従業員数約5300人。「水と空気と環境」にかかわる企業として広く社会に貢献することを社是としている。藤沢工場は1965年、汎用ポンプの量産工場として稼動開始。ポンプの生産工場としては世界最大規模で同社グループの主力工場。面積は約35万平方メートル。新素材などのハイテク技術を中心とする精密・電子機器製造やバイオ関連技術の拠点にもなっている。98年8月には「生活環境の保全等に関する県条例」に基づき、環境管理事業所として認定されている。公式ホームページでは、同社藤沢地区の環境方針として「環境保全にかかわる継続的改善、汚染の防止に全員で取り組む」など5項目を掲げている。本社・東京都大田区羽田旭町。
神奈川新聞より