重油“溶かす”細菌 金沢大教授ら撮影   Feb.17.1997

タンカー「ナホトカ」から流出した重油の生態系への影響が心配されているが、金沢大の田崎和江教授(地球環境学)の研究室が16日までに、採取した重油の中から、重油を分解するバクテリアを確認、顕微鏡撮影に成功した。

油を分解するバクテリアの存在は広く知られているが、今回の事故で実際に重油が分解される様子が確認されたのは初めてで、田崎教授らは自然の持つ環境回復力に期待している。

田崎教授らが先月15日に石川県の海岸で採取した重油を海水に浸し、数日間、室内に置いていたところ、重油のふちが溶け始めた。電子顕微鏡で見ると、重油に球場や棒状のバクテリアが群がっており、その周りには分解された重油の膜が確認された。


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