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2日目 〜05年4月30日〜
朝、冬弥は7時50分にセットしたノートパソコンのMP3アラームで
部屋のメンバーを強引に覚醒させます。
そしてみんな寝ぼけ眼のまま朝食です。
冬弥は持病の鼻炎がいつもの朝よりずっとひどくて
口と耳と鼻が繋がったような感覚で
物を食べて飲み込もうとすると
それらの器官に食べたものが詰まったような感じになり
異様に気持ち悪くてのみこみづらくて食が進みません。
ですが食べないとエナルジー不足で
今日の活動に支障をきたすため根性で食べます。
食後すぐ薬を飲んで対処します。
そして食後はあまりまったりせず9時には『はまゆう山荘』を出発。
今日はコーチの旅行前から綿密に練りに練ってきたプランによる
四万温泉温泉尽くしプラン。
ヴォクシーはPUUちゃんをプラスして軽快に走ります。
予定では移動に2時間をみていたのですが
予定よりかなり早く四万温泉に到達。
早い分には問題はありません。
温泉めぐりプランは11時から開始なので
それまではせっかくなので四万の温泉街を軽くぷらついて
温泉に入るまでの時間つぶし。
四万温泉街からみてかなり上のほうの日向見というあたりに車を停めたので
温泉街までゆっくり下ってきます。
途中、『小泉の滝』を上から見下ろしたり

天然記念物のニホンカモシカにばったり間近で遭遇したり
 
各飲泉所で、体にはいいんでしょうがあんまり美味しくない
温泉のお湯を飲んだり
NHKの連続テレビ小説『ファイト』の舞台になっている旅館の
『積善館本館』の写真をとったり
 
温泉街の主立ったところを歩きます。
スマートボールや射的はいつも雰囲気いいなーと思わせますが
個人的にはやってみたいとは思わないです。
川辺に降り立つと川の碧色が
何か作られたような不自然さとも思えてしまうほど綺麗な碧色。
そして川の水のうねりがなにか粘性が強そうと言うか
ゼリーのように見えたり、なにかジオラマの川みたいでした。
これが温泉水の混じった川の感じなんでしょうね。
そして11時になり
『温泉三昧の宿 四万たむら』へ。
『10万坪の楽養郷 たむらの森 想い出つづり湯めぐりの旅』。
これは『四万たむら』と『四万グランドホテル』の二つのホテルにある
全部で合計9の温泉を
スタンプラリーのような形式で巡ります。
色んな種類の温泉に入っては上がり入っては上がり。
9つですよ。これは温泉好きには楽しみ…と軽く見ていましたが
これが意外とめんどくさい。
実は冬弥が考えていたものは
脱衣所が最初の一箇所だけで、一度服を脱いだらあとは
裸ないし浴衣一丁でふらふらと
気軽にまわれるものと考えていたのですがそうではなく
脱衣所がそれぞれ別々で
そのたびに服を着たり脱いだりしなくてはならず
しっかり屋外やホテル内を移動するので半裸での移動も現実問題不可能です。
なにより体をちゃんとふかないと
ぽたぽたと水滴をたらしながら歩くことになり
ホテル側にも迷惑なので
服装をもっと脱ぎやすくて着やすい簡単な服装にすればよかったなと
いくつかの温泉に入った後で今更ながらに思いました。
というわけで『拾壱番めぐり』(9つの温泉+2つのホテル)は
『四万たむら』から
最初の湯 第弐番『大浴場 甍の湯』。
本当は温泉1つ1つに写真を入れたい気もしましたが
数が数なのでめんどくて撮るのも断念。かわりにスタンプ帖で。
ここは『四万たむら』のメイン大浴場。
漢字が読めませんでした。『いらかのゆ』と読みます。
甍とは屋根の大棟の事。
なるほど吹き抜けの高い天井の屋根は大きいです。
「あつめの湯」と「ぬるめの湯」とがありました。
冬弥は思わず脊髄反射的に「ぬるぽの湯」とよんでしまって
にじむーに「ガッ」とされました。
この『甍の湯』からすぐ外には

第四番『幻の湯 竜宮』が見えました。
本当は『竜宮』への行き方は別にちゃんとあったようなのですが
ここから直接行けてしまえそうだったので
第参番をすっ飛ばして(別に順番どおりに入らなければいけないわけでもないですが)
『甍の湯』からガラス戸をあけて直接『竜宮』へ行きます。
どのへんが幻かというと
この露天風呂は渓流の中にあって
水かさが増すと隠れてしまうことから幻の湯なんだそうですが
タネあかしされるとなーんだってな理由でした。
2つある露天風呂のうちの1つはホテルから丸見えなので
水着着用可でしたが草津温泉、特に『西の河原温泉』を体験した後では
この程度はどうって事ありません。裸で入りました。
さて『竜宮』を出て服を着てメンバーの一部はさっそく風呂上りモード。
おいおいまだまだこれからだぞ。
第参番『露天風呂 森のこだま』。
名前のとおり森にのなかに作られた露天風呂。
滝を見ながら露天風呂に入れるというふれこみでしたが
目の前にあるは、あれは滝じゃなくて落差工じゃないかと。
川の水の音を聞きながら風呂に入るのはいいものでしたけど。
まったりモードだったメンバーが遅れて入ってきたのと入れ替わりで
『森のこだま』を出ます。
これまではみんなでそれなりに団体行動していましたが
このあたりからもうほとんど各自自由行動化していました。
風呂に入るのに各自のペースがありますし。
冬弥は『森のこだま』を出てしばらくのんぴりしていましたが
今『森のこだま』に入ったメンバーを待っていても仕方ないので次の

第五番『檜風呂 御夢想の湯』へむかいます。
ここは檜風呂で雰囲気もよく、温泉の源泉にも近いらしく
お湯の質もいかにもよさそうに感じます。
服を脱いで入ると誰もいません。
おお貸切、と思って気をよくして
風呂に入ろうとしたとき
浴槽の底のぬかるみに足を取られて浴槽内に転倒。
慌てて左手で体を支えて怪我はありませんでしたが
転んだ体勢を見てぞっとました。
もし腕が体を支えきらなかったかもしくは腕もぬかるみで滑っていたら
檜の浴槽に頭をぶつけていたところでした。
運良く体ごと浴槽内に綺麗に落ちたのでどこも怪我がありませんでしたが
もしそうでなかったらと思うと相当ドキドキ。
浴槽内に入るときに立ったまま片足だけで入ろうとしたのが失敗でした。
ちゃんと腰掛けて座って入らないと危険です。
そのことを後から来たメンバーに伝えつつ

第六番『庭園露天風呂 甌穴』へ向かいます。
ここは『御夢想の湯』の脱衣所から続いた温泉で
そのまま裸で移動。
だけどここはごくフツーの露天風呂。
特に目立った特徴もなく木の葉が浮いててさっさと出てきてしまいました。

第七番『岩根の湯』へ。
ここは他に比べてサウナや打たせ湯などがありました。
が、それだけで別にどうというわけでもなく
冬弥はサウナは嗜まないので打たせ湯にあたってしばらくして

第八番『翠の湯』へ。
ここまでくると、服を着るのも濡れた体を拭くのも億劫で
ちょっとだけ頭からポタポタと滴がしたたっていたかもしれません。
そろそろ「温泉に入った」という事実だけが大事になります。
この『翠の湯』も何があるというわけでもなく
とりわけどうというわけでもないお風呂でした。
せめて景観がよければと閉めっきりの窓を開けてみて外を見てすぐ閉めました。
ここでコーチとかるちゃんに合流しました。
さすがにここまで来るので疲れたかもう飽きたかしたか
このラリーに参加してるのはコーチ、かるちゃん、冬弥だけになってました。
ニンテンドッグス組は既にたむらのロビーで犬と戯れてやがります。
そして途中脱落していくメンバーをよそに3人は
「せっかくだから」の精神ですべての温泉を制覇するべく

『四万ランドホテル』へ向かいます。
ここでグランドホテル内の温泉の状況を確認します。
確か、最初にこのラリーを始めるときにどこかの温泉が
清掃中であったと記憶していたからです。
で仲居さんに教えてもらったところ
たった今、清掃が終了した温泉がありました。それが

第拾壱番『岩船の湯 室生の湯』でした。
せっかくなので一番風呂をいただこうということで向かいます。
地下にあるというのでどんなところかと思いましたが
実際には地下ではなくホテルより一段低いところにある露天風呂でした。
さすがに清掃後一番風呂だけあって綺麗、そして誰もいません。
冬弥、ようやくここでヒゲをそりさっぱりします。
ここは露天も雰囲気がよくまったりしていたかったのですが
待たせているメンバーもいることだし
14時に『グランドホテル』のロビーで合流するということにしてあるため
ちょっと急いで次の

第拾番『展望大浴場 メルヘンの湯』へ向かいます。
今度は地下から一気に最上階の展望風呂。
どのへんがメルヘンかというとまぁメルヘンといえなくもない
でもなんとも今まで温泉の雰囲気とはかけ離れたお風呂でした。
見える景色もホテルの屋上が見えたりとまぁ微妙です。
最後のほうかなり駆け足気味だったですが
9つの温泉を制覇します。
そして『グランドホテル』のロビーで待っていたメンバーと合流。
と、PUUちゃんがいません。行方不明です。
でも相変らずニンテンドッグス組は犬に夢中で
行方不明のPUUちゃんなどどこ吹く風です。
グランドホテルまで『たむら』のサンダルで移動して
靴が『たむら』に置きっぱなしなコーチ、かるちゃん、冬弥の3人は
『たむら』に靴を引き取りに行きがてらPUUちゃんの捜索、というか
たぶん『たむら』に忘れ置き去りにされたのを拾いに行きます。
案の定たむらにいたPUUちゃんと『たむら』を出て
温泉ラリーは無事終了。
『積善館本館』前で全員合流して時間は14時15分ごろ。
そしてちょっとおそくなりましたが昼食です。
むかったのは蕎麦屋

『四万温泉そば三昧 中島屋』。
ここもコーチのチョイスです。
なんでもコーチ、ここ『中島屋』のホームページでやっていたキャンペーン
『石臼挽十割そば「特盛り四段』プレゼントに
俳句だか川柳だかを書いて応募して
見事抽選に当たっていたのでした。
なので「ここまできて店が休みだったら泣けるなー」とか
笑い話しながら店の前までやってくると
そこには準備中の掛札が。
しかし店内を見ると中に人がいて蕎麦を食べています。
はて、これはいったいどういうことでしょう。
ここで手をこまねいていても蕎麦は食べられません。
別の店を探すのもお腹がすいてて面倒でしたし
ここまでプラン変更なしで順調にきていたので
なにかここでのプラン変更が悔しかったので
どういうことか問い詰めモードで冬弥が店内に突入。
店内に進入するとお店のばあちゃんが登場。
やさしい笑顔で『今準備中だからね』と一言で一蹴されかけます。
この笑顔になにかニュータイプ的にひらめくところがあったのか
このままハイそうですかと出て行きたくなかった冬弥は
普段ならそんなこと絶対聞かないのに
準備中ならばいつごろまた開くのかと聞いてみると
昼用に打った蕎麦が売れてなくなって次に打つ時間がいるので
そのための準備中だったらしく
蕎麦を打つ時間を待ってくれるならと
店内に入れてくれました。
準備中の札を見ただけで諦めず粘ってみるもんだ。
このおばあちゃん、産まれてこの方洋服を着たことがないそうです。
なるほど日本のいいおばあちゃんといって感じです。
そして打ち立ての蕎麦を食べます。美味しかった。
でも量的にちょっと足りなかったですね。
美味しかったし、注文のときお腹が減っていたので
結構食べられるとふんで蒸篭三段を頼んだんですが
どのくらいの量が読めなかったので
三段ではちと物足りなかったです。四段にすればよかった。
15時『中島屋』を出ます。
そしていつも「滝が見たい」発言をするにじむーの意向を汲んで
プランに編み込まれていた滝観光である『摩耶の滝』へ。
そんなにマイナスイオン好きかー。
『摩耶の滝』へつづく山道の入り口にある案内板の横に
先人達が使ったと見られる木の枝の杖が
たくさん立てかけてあったのでそれを使うことにしました。
その案内板によればここいらには『吸血ヤマビル』が生息しているらしいので
ヤマビルが嫌がる備え付けの食塩水をズボンのすそに吹き付けて出発です。
『吸血ヤマビル』と書いてあるのを見て反射的に
日本刀を持った金髪のおねいさんのスゴいやつを連想した
冬弥はダメ人間ですかそうですか。
約1キロ強の道のりを歩きます。

途中、人を小馬鹿にしたような
アイデンティティクライシスな方向案内板に失笑しつつ山道を行くと
おー、滝の音が聞こえてきました。
マイナスイオンも感じます(ホントか!?)。

『摩耶の滝』到着。
落差の大きい滝だったです。
惜しむらくは滝正面から見ることができないため
全容を窺い知ることができないことです。
さてマイナスイオンを全身に浴びて来た道を戻ります。
結局杖は要りませんでした。
でもああやって立てかけてあったら思わず使っちゃいますよ。
雨の日には役に立ちそうでしたけどね。
四万温泉街まで帰ってきて、冬弥はソフトクリームを食べたりしましたが
17時前、ちょっと早い時間ですがここも余裕を持って早めの夕食に。
『柏屋カフェ』。
ここもコーチのチョイス。名前のとおりカフェです。
どちらかというと夕食よりお茶やケーキを楽しむお店な雰囲気。
でもこの店オリジナルのカレーが今日の夕食です。

冬弥は汗かきカレー男で香辛料の辛味が苦手です。
外で食べるカレーは普通の辛さでも水を飲み飲み休み休み食べるクチで
家で食べるカレーはちょお甘口で
ここのカレーも冬弥にはちょっと辛かったのですが
でも美味かったので汗はかき水は飲みましたが
食べる手は止まりませんでした。冬弥にしては珍事です。
そしてデザートにケーキを食べつつ満足の夕食でした。
ふと、去年おなじくカレーを食べた『ボンジョルノ』を思い出します。
去年のカレーは…いけない、もう過ぎたことだ。
元気でいるだろうか。
僕はシャワーを浴びた(脳内イメージ)。
そして予定よりも早めに四万温泉を出発。
今日は本当に余裕を持って行動できてます。
帰り道、2日目夜からの参加でほとんど観光できないパパの
唯一やりたがっていた、今夜の酒の席のための酒の買出し。
ちょうどそのときパパから連絡が入り今から出発とのこと。
そして『はまゆう山荘』に帰ってきてしばらくパパ待ち。
それまで風呂に行くメンバーもいましたが
冬弥は寝る前に風呂に入りたいし
風呂に入ってお酒を飲んだらそのまま寝モードに移行してしまうので
しばらくはくつろぎモード。
予定通りの観光して帰ってきて部屋でテレビで野球観戦してるなんて
余裕のある行動がとれてるなんてやはり観光プランは大事ですね。
しばらく部屋でくつろいでいると前フリなくいきなりパパ参上。
おお迷わずに、しかもイキナリ部屋まで来れるとは
と思わせつつも、でもそこはやっぱりパパ。
自慢の愛車であるKワークスに貫禄のタイムゾーン発生。
ルームライトつけっぱでフロントに館内放送で呼ばれてました。
そして飲み会開始。
冬弥は相変らずお酒の席ではあまり呑まず
肴をつまみつつ楽しく過ぎていきました。
…と思います。呑みの最中のことだけ
あんまし何してたか覚えてないです。
記憶を失うほど呑んだことなどありませんし
もちろん今回も記憶はあったはずですが…あんまり覚えてません。
缶チューハイ1本で気持ちよく出来上がれるならやすいものです。
そしてすぐ醒められます。良くも悪くも長続きしません。
その後にじむーの提案で『UNO』に似たルールの
同人カードゲーム『ブランニューコート』が始まります。
このゲームも旅行の定番となりつつあります。
が、かるちゃんは疲れとお酒でもう寝てしまい
酒に呑まれた感じになってしまった
峨畿棉はもうグダグダでゲームにならず
続行は難しくなり5回戦で終了になってしまいました。
その後、寝る前に冬弥とPUUちゃんとコーチは風呂へ。
風呂あがり、すぐ寝るかと思いきや
冬弥とコーチはリーフファイトをはじめてしまいます。
かるちゃんとPUUちゃんが寝てるので静かに対戦。
おかげで4時半まで起きていました。
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