コラム「Final Fantasy 評論


2002/01/19 更新


「てりっこ」の紹介
 同じ学び舎で勉学を一年共にしました。思慮深く、我が校で三本の指に入る一流の軟式テニスプレイヤーとしても名高いですが、内に秘めたる闘魂の持ち主でもあります。(大門)




其の壱 〜序章〜
 え〜、始めまして。私はだいもん君の友人の「てりっこ」という者です。ファイナルファンタジーについて、一つ論じたいと思います。(含独断及び偏見)ファイナルファンタジー(以下FF)は、日本語に直すと、「最後の幻想」という意味になります。実際にプレイすれば(恐らく)お分かりになるでしょうが、幻想という名に相応しい感動が得られるはずです。というのも、私もかつてシリーズWから\まで極めた(のかなぁ?)経験の持ち主であります。
 私がFFと出会ったのは、小学校1年生の時でした。当時、世間ではFF4が騒がれていました。しかし、SFC(スーファミ)を買ったばかりの私はRPGというジャンルのゲームがある事を知りませんでした。最初に買ったゲームは、あの「スーパーマリオワールド」でした。RPGというものに出会い、のめり込んでいったきっかけを作ってくれたのは、あの頃一番仲の良かったK君でした。ある日、K君の家に遊びに行くと、彼はいつも私とやっていたアクションゲームとは様子の違うゲーム(FF4)をしていましたが、それがRPGである事に気付かされました。そして間も無く私もFF4を買ってもらい、RPGにはまっていった所以であります。最初にプレイしたRPGはFF4である訳ですが、感動を覚えた私は誕生日、クリスマスの度にRPGソフトを買ってもらいました。それらも一通りクリアしましたが、FFのような感動を覚えませんでした。唯一それに近いものを得られたソフトは、「ドラゴンクエスト」(エニックス)でしょうか。しかし、戦闘中のキャラのアニメーションが無いなど、私にとっての重要視すべき点が欠如しているのには腹が立ちました。その点、FFはモンスターの動きは無いにしろ、キャラの動きがあったため私にとっては理想でありました。



其の弐 〜FinalFantasyW
 この作品は、シリーズ中、一番気に入っています。最初に買った物だからかもしれませんが、シナリオといい、キャラといい、音楽といい、何を取っても申し分ありません。ただ、Z以降のシリーズのものをやった後では、画面の優劣のギャップが大き過ぎるため、余り面白いとは思えないでしょう。文句を言うとしたら、画面についてでしょうね。最近になってプレイステーション(以下PS)版のW、X、Yがセットで発売されました。もしや、と思い買いましたが、画面は優れず、しかも敵と出会ってから戦闘が始まるまでの時間が、かなり長くなったというおまけ付きで・・・(嬉しくないおまけです、ハイ。)期待外れの思い出でした。私がこの作品のシナリオで重要視していたのは、カインの態度です。定期的に裏切り、時には戦闘になりと、結果的にはゴルベーザに操られていたのでしょうけど、そういうシチュエーションも大切だと思います。そういう意味では主人公はセシル唯一人ではありません。カインが居なければ、物語は進まないはずですから。その証として、最後には一緒にゼムスと戦います。私はシナリオの繰り広げられる大地(フィールド)が気に入っています。大きく、地球、地底、月の3つに分類されますが、その後の作品をやってみればお分かりになると思いますが、これほどグローバルなシリーズは存在しません。現実とはかけ離れていても、私にとっては月に行けた事は、当に「幻想」そのものでした。



其の参 〜FinalFantasyX
 FFシリーズ続編として、私は小2の時に買ってやってみました。この作品も私にとっては大きなもので、FFWとは若干異なり、ストーリーよりはシステムを重視したものと言えます。FFWでストーリーを、Xではシステムをたんのうしたと言っても、決して過言では無いと思います。Xをやった事のある人はもう分かると思いますが、ここで言うシステムとは、ジョブシステムの事だと言うのは、もうお分かりでしょう。私はこれに大変感銘を受けました。この作品で、「極めた」と言うのは、数々のジョブをマスターし、得たアビリティーを駆使して、当に最強のキャラを作る事だと私は考えます。ここでその幾つかの例を上げてみたいと思います。(以下は私がエクスデスに挑んだ時のものである。)

バッツ 忍者+「けんそうび」 武器:ラグナロク+チキンナイフ(攻撃力最大)
レナ  召喚士+「れんぞくま」
クルル ものまね士+「じくう」+「しろまほう」
ファリス ものまね士+「あおまほう」+「しろまほう」


(戦略)バッツは、その攻撃力を生かしてひたすら戦う。(すっぴん+「にとうりゅう」+「みだれうち」でも良い。)レナは、バハムートを連続召喚。基本的には、クルルとファリスはそれを「ものまね」する事になる。それ以外の時は、クルルはメテオを唱え、ファリスはアレイズ、ケアルガ、ホワイトウインドなどで回復、又はホーリーで攻撃。
この戦略であれば、レベル40でエクスデスを倒せます。これはお勧めです。 このように様々な方法から戦略を導き出していく事に、FF5の醍醐味があると思います。この組み合わせの他にも数多くの組み合わせがあるので、上記はあくまで見本です。




其の四 〜FinalFantasyY
 私はこの作品も高く評価します。シリーズ中一番のメインキャラの多さにより、それだけその個性を生かしたシナリオが多々存在する訳です。総勢12人による、「幻獣」と「世界万物」をテーマにした、当に「幻想」は多くの人々に感動を与えました。私も所謂その中の一員として、この場を借りて筆を走らせている所以に他ならない、ということになります。私的には、シャドウのクールさが思い出深いところです。しかし魔大陸での脱出で、シャドウが来るとは知らずに、さっさと飛空艇に乗って逃げてしまったために、後半はシャドウ無しの物語を送らざるを得なくなってしまった事を、今でも悔やんでおります。戦闘の度に「ああ、シャドウがいたら・・・。」と幾ばくか想った事でしょうか。結局、私はロック、セリス、ティナ、マッシュで最終決戦に挑みました。1ターンで一番ダメージを与える事が出来たのは、「アルテマウェポン」「ライトブリンガー」「かいでんのあかし」を装備したロックでした。大体一人で70000以上のダメージを与える事が可能でした。ティナ、セリスはひたすらアルテマを唱え、マッシュは「夢幻闘舞」を、といった具合に。ただ、私は、もう少し格好良いキャラが存在しても良かったかなぁと畢竟、思います。丁度次に説明するFFZのセフィロスのような。まあ、Yが一番印象に残っている方は結構いると思いますが、個人的には一番残っているほうではございませんので悪しからず。さて次行きましょうか。



其の伍 〜FinalFantasyZ
 私はYの続編が、SFCではなくPSで出ると聞いて、(これはPSを買わなくては!)と思い、誕生日の日にPSを買いました。(当時小6)初めてプレイしてみた時は、今まで2Dのゲームしかやった事の無い私には、すばらしいと言うよりは寧ろ違和感を得た程でした。画面の中央に映るキャラが画面の隅の方にいったり、小さくなって見失ったりする事が少なからずあったものです。かといってキャラの頭上に矢印を表示させるのは現実味が薄れる、とあらゆる面で不満が残りましたが、3Dに慣れるのは極めて簡単な事でした。[をやり終える頃には、既に3D以外のゲームはやりずらいとさえ思えてなりませんでした。この作品のシステムであるマテリアには、十分と楽しませて頂きました。何とこんなことをよく思いつくものだ、とつくづく感嘆します。私的には、このマテリア・システムはXのジョブシステムと似通った部分があるのではないかと思います。姿生憎変わりはしませんが、魔法マテリアや召喚マテリアのみを付ければ、魔法系キャラになるし、連続斬りやカウンターなどを付ければ戦士系キャラになる事請け合いです。しかし私にはバレットだけは戦士系キャラであるというイメージがあります。したがって彼だけにはケアルを唱えて欲しくないと思っています。また、レッド13はどうやって攻撃しているかといった点も微妙な所です。ある攻略本によれば、身に付けている髪飾りを使っているとか。確かにセラフコームを例にとってみると、コームとは髪飾りを意味します。しかし、飛び上がって回転するだけで剣と同じ威力の打撃を与えるとは少し考え難いし、攻撃したとは言えないあのリアクション。こういった矛盾点が多々存在します。ただ、シナリオは好きです。セフィロス、ジェノバ、マテリア、全ての関係は一本に繋がって、物語の完結へとクラウド一行を導く。私は2001年3月に、だいもん君と東京旅行へ行きましたが、夜のネオン、街灯、人々の往来えを見ていると、ミッドガルを思い出さずにはいられませんでした。



其の六 〜FinalFantasy[
 キャラについてはこの作品は良い設定であると思います。しかし、ストーリーの方はと言えば、私的にはこれは今ひとつのように感じられます。というのは、他の作品のような<ワールドマップとストーリーの関連性>が薄いこと。そして二つ目に<スコールとリノアのイベントの規模が(特に後半)大き過ぎる>というのが理由としてあげられるでしょう。前者について、この作品は全体的にワールドマップに出る機会が少ないということ、電車や自動車での移動は「非ファンタジー」であり、この時点で既にFFに矛盾が生じていることがあげられます。後者については実際にプレイすれば分かりますが、スコールとリノアの話でストーリーが構成されていると言っても過言ではありません。逆に大げさに表現すれば、「仲間」は「付属品」「飾り」でしかないのです。キャラとストーリーの比重が5:5であるのがちょうど良いのに対し、FF8の場合は2:8くらいです。しかもストーリーは「8」に対する内容の薄さは確かにあります。このようなFF8にも称賛すべき点はあります。それはジャンクションシステムです。今までの召喚獣とは少し違うイメージのG・Fですが、それを装備することによってアビリティーを身に付けるというのは画期的で、FF5に似ていると言えます。また、武器に魔法を付ける事で「追加効果」や「属性」を持たせるのは、FF7のマテリアに少し類似しています。私が思うに「FF8を遊ぶ点」はここにあると思います。



其の七 〜FinalFantasy\
 この作品はFF8とは異なり全てにおいて安定したものと言えるでしょう。キャラ、ストーリー、ワールドマップからカードまで、なかなか充実していると思います。主人公がその活躍する世界の出身ではないのは、始まって以来の事実ではないでしょうか。アビリティー修得システムもまた武器から抽出という形で、全く新しい形式です。プレイする上で最初はマテリアともG・Fとも違う、このシステムに不慣れなために、修得を逃した技も少なからずあり、自然と拒絶反応が出て、ヤル気がうせていたことも事実です。しかし、やっていくうちに徐々に順応し、とうとう最後はこのシステムを絶賛せざるを得なくなってしまいました。FF9は合計3回通しましたが、3回目でようやく全技をマスターする事が出来ました。私が思うに、これは極めるのが困難なものだと断言できます。というのも、私があるものを手に入れていないために、まだ極めていない作品であるからです。どうしても手に入れられずにいるアイテムは、何を隠そう「エクスかリバー2」です。この文章を読んで同感した人も少なくないでしょう。手に入れた人がいたら是非そのコツを教えて欲しいものです。



 長くなりましたが、最後に一つ。PS2を持っていない私にとってFF9が最後の幻想となってしまいました。
 だらだらと書いてしまいましたが、最後まで読んでもらって嬉しい限りです。このような場を設けてくれただいもん君、そして読んでくれた方に感謝します。
 本当に有難う御座いました。

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文責:てりっこ
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