自然とガラスが割れるのはなぜ

熱割れ 

 窓ガラスに日光の直射などの熱を受けるとその部分は高温となり、膨張します。一方周辺のサッシに飲み込まれた部分や、影の部分は余り温度上昇せず、低温のままとなります。この低温部では、高温で熱膨張したガラス内の力に耐え切れなくなり、ガラスのエッジ部分から熱割れが生じてくるのです。
 板内の温度差が大きいほど熱割れしやすくなります。また、網が入っているガラスでは、網のサビによりエッジの強度が極端に弱くなるので熱割れしやすくなります。

自爆

  強化ガラスに付いた傷がガラスの内部にまで進んでいくと、ガラスの内部の膨張しようとする力によって、ガラスが割れてしまいます。強化ガラスの場合その割れはガラス全体に広がるので、大きな音を立てて、ガラスが小さな破片になってしまいます。 
  


どうして網入りガラスを使うの
  コップに熱湯を注ぐと割れてしまうように、ガラスは温度差に弱いということは既に述べました。万一、隣の家や自分の家で火事が起きたとき、窓ガラスが炎で熱せられると、割れて落下する恐れがあります。落下すればそこから炎が飛び出し(飛び込み)火災が広がってしまいます。窓ガラスに網が入っていれば、たとえ割れたとしても網のおかげでガラスは落下せず、火が燃え広がるのを遅らせることができます。東京都内などの住宅密集地では、建築 基準法ににより窓ガラスを網入りにしなくてはならないところもあります。


どうして結露が起こるの
 寒い冬の日など、窓ガラスの室内側にガラスが汗をかいたように結露が起こることが良くあります。空気中の水蒸気はガラスなどのつめたい物に接するとき、その表面温度が室内の露点以下の場合、表面に水滴となって凝固し、結露が発生します。結露が起こると窓付近のカーテンやじゅうたんにカビが発生し、健康に良くありません。結露を軽減するためには、厚手のカーテンを引くとか、断熱ガラスに入れ替えたりするとよいでしょう。


よくデパートやスーパーの天井にぶら下がっているガラスには何の役目があるの
  そのガラスは防炎垂壁と言って、消防法により大きな店舗などには設置する義務があります。火災の時、発生した煙が広がるのを少しでも遅らせて、人が安全に非難をできるようにするために設けられます。


ガラスに関する素朴な疑問をお寄せください。

表紙に戻る   暮らしを豊かにするガラスたち  ガラス修理のご案内  ステンドグラス