C子さんからの投書について

  ■この投書の意味
 

モルモン教の宣教師によるレイプ事件を告発するこのホームページを立ち上げて数カ月、多くの方々がの訪問を受けヒット数も数万を数えるようになりました。

しかし、何十通かのモルモン教徒良心派やお休み会員からのメールによる反応、経験談、あるいは頭かから否定する狂信的なメールはあったというものの、実際のモルモン教会側自身の対応は何一つなく、一部情報では多数の会員たちはこのホームページの情報を「偽り」、あるいは、「過小評価」し、「無視」を決めつけているといいます。

これらの会員らは、この事件はあくまで、一特殊宣教師による特例だという風に主張しますが、その背景には、当然ながらモルモン教会自身の組織的な意図があると考えて差しつかえないでしょう。

仮に、これが一特種宣教師の特例事件だとしても、宣教師という肩書きを利用し立ち回ったという事において、このような人物を宣教師として派遣した、モルモン教会内部の責任問題。もしくは事実関係解明の努力、また反省や謝罪は組織として何一つないという事です。

それが一体、どういう事を意味しているのか、一つの投書が明らかにしてくれました。

今回掲載するC子さんの経験は、モルモン教会内部人事のいい加減さに対する、一つの警鐘ともいえますし、同時にモルモン教やユタという特殊な存在や環境と関わる事の危険性や恐怖を説明しているともいえます。

すなわち、宣教師のみならず、モルモン教会がどのような人物を伝道部長として派遣するのか…何故性暴力が派生しても、自ら改善出来ないのか、如実にわかる事例だといえるでしょう。

ある自称モルモン教会内精神的不活発会員は、この投書について、信憑性の疑問を唱えました。

C子さんは、この家族と何か問題を起し、それについて逆恨みし、嘘をついている可能性もあるのではないか?「ステーク会長ともあろう人物が、家族のいる家でこのような事をするだろうか?」というのです。

問題の人物がC子さんの体験時にステーク会長であったかどうかは、推察の粋を出ません。

しかし、「仮にこの投書自体の出来事の信憑性が疑われようとも、何らかのトラブルを一般の女性と起したらしい事、すなわちこのような投書を出させる程の動機を、この女性に与えたらしい」事は、最低でも認めねばならないわけで、そのような人物を伝道部長としてよりによってトラブルを起した相手の国、日本に派遣していた事実にも何も代わりは無いわけです。

果たして、あなたがこれを読む時、その信憑性をどのように感じるのか?

あなたがモルモン教徒であったなら「みたま」という思い込み、自分達が理想とするものが実は違ったという事実を認める事に対する抵抗、その他の様々なコネクションやつながりから、頭からでっちあげと否定するのも、あるいは、今まで気が付かなかったが似たような出来事に気がつき、このような事がありえる可能性を認め自らの姿勢に当てはめて考えるのも自由です。

また、あなたがユタに旅行したりホームスティしようという希望者だったなら、一つの参考体験談とする事も出来るでしょう。

ただはっきりしていることは、モルモン教会は自らが主張する程、神の教会ではないし、特別に聖い教団でも理想郷でもないということです。

むしろ、女性差別問題や様々な性暴力問題を抱えながらも、それを正面から認める事も、正面から問題提議して解決を計る事も避ける集団であるといえるかもしれません。(実際にはそれ以上に危険度があると私は感じていますが)

現在の段階では、まだ明らかになっていないだけで、これに類する問題は他に多発していると考えられますし、その意味ではやはり、モルモン教会やその影響力が強い地域(たとえば米国ユタ州)に無知識のまま関わったり出向くのは、不必要に不愉快な経験をしたり、危険な思いをする可能性があるといえるでしょう。

残念ながら、モルモン教会は現実に存在し、あらゆるところに会員がおり、そこで自分達に都合のよい情報しか出さないように豊富な財源から多額の予算を注ぎ込んでいます。

アメリカでは「無闇に関わらない方がよい」という常識が生まれているとはいえ、日本ではその実態が充分に伝わらず、教会側の広報を鵜呑みにしたような報道や紹介のされ方も行われています。

インターネットのこの小さなホームページが、そのような巨大組織と同等の力を持つとは、どう客観的に見ても思えませんが、これ以上の事件防止、被害者らの精神的ケアの一助になれればと願ってやみません。


「勇気と真実の会」はモルモン教会脱会者を中心とした、モルモン教会に関する心のケアを目的とした団体で、宗教・政治的な特定組織に属するものではありません。