コメント

 これはねぇ、相当昔の話よ。
 にっかつに入るよりも前の企画で、本田さんと、K氏と俺とで考えてた企画だから、もう15年くらい前の企画になるんじゃないかな。あの頃は「ファイナル・ジャーニー」よりも燃えられる企画をって考えてたんだ。
 脚本・監督は俺がやる予定で、脚本はもうあがってたんだけど、もう細かいところはほとんど忘れちゃった。今回プロット載せるのも、うろ覚えでこのコーナーのために書き下ろし(笑)。
 だって、当時PCなんてないし、シナリオやプロットはワープロで打ってたから。

 この話のキーポイントは、K氏が演じる予定だった金髪ボブに白衣のエホバ。
 こういうオカマ調の異常な役をやらせると、うまかったんだ、彼は。

 懐かしいナァ。完成してればよかったのにね。

 

 

「惑星エデン」

 2025年。
 小型探査船の乗員、永田実(25)と今井明(28)は、エンジントラブルからある惑星に不時着した。
 その惑星は、酸素濃度も環境も地球そのものだったが、まったくの未開拓地だった。
 ある夜、体の違和感に目を覚ました永田は、自分の胸がふくらんでいることに気がつき愕然とする。永田の体は女体になっていた。振り向くと、目がギラギラした今井が、今にも襲いかからんとしている。
 永田と今井は乱闘し、永田の金的蹴りが今井に自分を取り戻させる。
 そこに、金髪のボブというヘヤースタイルの小太りの白衣の男が立っている。
 エホバと名乗るその男は、
「あなたたちには、アダムとイブになってもらうわ」
 オカマ口調でそういいはなち、その場を去っていく。
「冗談じゃねぇ」
 二人はエホバを倒すことにし、エホバの住む神殿へと向けて冒険を始めた。
 数々の野人を倒した二人は、神殿のエホバの間にたどり着く。
 そこでエホバとプロレス戦を演じる永田と今井。
 エホバは、みかけよりはるかに強い。
 永田と今井は強力にタッグを組み、次第にエホバをリング際へと追い込んでいく。
 そして永田がフライングニーパッドをエホバの腹部に決める。
「ぎゃあ〜」
 ガチャン、という音とともに水晶が砕け散る。
 それは、この惑星を維持するのに不可欠な水晶だった。
 崩壊を始める惑星。
 神殿はすでに崩れ去り、崖にしがみつく永田の足には今井がしがみついている。
「このやろ、はなせ」
 と今井を蹴落とそうとする永田。
「このやろう〜」
 今井は無理矢理這い上がろうとするが、二人ともがけ崩れと同時に地中に飲み込まれていく。

 永田が気がつくと、そこは何もなかったかのように森が広がっている。
 そこには金髪ボブのヤハウェと名乗るオカマ男が立っていて、永田をみてニヤリと笑う。
 今井が気がつくと、そこは何もなかったかのように森が広がっている。
 そこには金髪ボブのヤワベと名乗るオカマ男が立っていて、今井をみてニヤリと笑う。「ぎゃあ〜」
 二人の絶叫がこだまする。


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