「5人の怒れる若者」

脚本・監督 ブレード・ムラタ

1994年作品

 「土鍋」の次に撮ったコメディだね。
 これはもう「12人の怒れる男」のパロディなんだけど、うまくまとまったな。

 大学の演劇サークルで知り合った仲間と軽井沢に旅行に行って、その先でいきなり「撮る」とか言い出して無理やり撮った作品だ。これはもう、やっちゃった人間の勝ちでしょう。
 他のメンバーは不満はあったみたいだったけど、仕上がりには満足してたみたい。

 この作品で、初めて安藤 寛という役者を起用するんだけど、彼の演技力の広さには感嘆したね。演劇の方ではシリアスな演技が多かったんだけど、この作品のようなマンガチックな演技も出来るんだなぁ、って。
 他にも演技者ばかりに参加してもらったせいか、「土鍋」よりも安定感があるものの、「土鍋」ほどキレがないのもまた事実。

 まあ、5分程度の軽い作品だから、小品程度に楽しんでもらえれば、当時の自分としてはよかったんだな。