GigaHit

〇某遊園地 (週末)
   たくさんの人出。
   字幕「週末」

〇同内・体感ゲームコーナー
   二人乗りのカートに乗っている友子と 
   由紀江、上原と香、そして志村一人。
   はしゃいでいる由紀江。

〇同・通路
   五人、歩きながら次に行くアトラクシ  
   ョンを探している。
   友子の腕にすがりついている由紀江。

〇同・ビデオゲームコーナー
   香と上原、格闘ゲームに熱中している。
   友子、由紀江、志村、彼等のプレーを 
   観戦している。

〇同・売店前休憩所
   親子連れやカップルで賑わう休憩所。 
   友子、上原、志村の三人、テーブルの 
   一つに座っている。上原は友子の前、 
   志村は友子の椅子一つ挟んだ左側に座 
   っている。
上原「結構ハマるんだよな、あーゆーゲーム」
友子「怒ってたじゃない、香。少しくらい負けて
 あげたってよかったのに」
上原「手を抜いちゃあダメなんだ。あの手のゲー
 ムは」
友子「何言ってんだか」
志村「でも友子さんも結構うまかったよ」
友子「あの撃つやつでしょう?あれ、結構得意だ
 ったりするの、私」
   由紀江と香、食べ物を抱え、売店から 
   帰ってくる。
   仲良く話している友子と志村。
   二人を後ろから睨む由紀江。
香「お待たせ」
上原「お、タコ焼きじゃん」
   由紀江、友子と志村が話してる最中に 
   二人の間の椅子に割り込み座る。
   友子と志村、話しをやめる。
   気まずいムードの友子、由紀江、志村 
   に気付く上原と香。
   全員気まずくなる。
上原「...食べようよ、ね」
香「そうそう、冷めちゃうとおいしくないよ」  
   上原、香、志村、タコ焼きをつつき出  
   す。不機嫌そうな表情のまま動かない 
   由紀江を困ったようにチラチラと横目 
   で見る友子。
   全員、沈黙。      
香「あ、あのさ。やっぱ次の所に行かない?」
上原「そうだな。食ってばかりじゃつまんねぇし。
 行こ行こ」
   五人、立ち上がる。
   友子と由紀江、無言のまま歩き出す。

〇観覧車前
   ムッとした表情の由紀江に、困った顔 
   の友子。
   ぎこちない雰囲気の他三人。
香「あ。、そうだ。メンバー交代しようよ。由紀江
 ちゃん、いつも友子と一緒だったから、今回は
 志村君と選手交替ね」
上原「そうそう、そうしよう。由紀江ちゃん、俺達
 と乗ろうぜ」
由紀江「えっ、でも...」
友子「私は別に構わないけど」
香「じゃ、そうしよう。ね、由紀江ちゃん」
由紀江「私は友子さんと...」
上原「あ、俺達の番だぜ」
   香と上原、観覧ポッドに乗り込む。由
   紀江、二人に引っ張られて乗る。
友子「それじゃ、私達も乗りますか」
志村「そうだね」
   友子と志村、香達の次のポッドに乗り
   込む。

〇観覧ポッド−由紀江達
   由紀江、香&上原と向かい合って座っ
   ている。
香「うまくやってっかなぁ?あの二人」
上原「ウーン。志村も煮えきらないやつだか
 んなぁ」
   後ろ下のポッドを見下ろす由紀江。
   由紀江に背を向けている志村と、その
   向かいの友子が見える。

〇観覧ポッド−友子達
   友子と志村、向かい合って座っている。pfl3.jpg (10215 バイト)
志村「由紀江さんって結構ユニークなんだね」
友子「そうね。...ちょっと変わってんの
 よ...」
   友子を見下ろす由紀江の視線。
   落ち着かない友子、うつむく。

〇観覧車全景
   ゆっくりと回る観覧車。

〇アパートへの帰り道 (夕)
   友子と由紀江、疲れた様子でブラブラ
   と歩いている。
友子「ねぇ、どうしちゃったのよ。私何か悪
 い事した?」
由紀江「(ボソッと)あの人とばっか話して
 て、私の事相手にしてくれないんだもん」
友子「え、そんな...。あの、ごめん。ご
 めんなさい」
由紀江「あの人の事、好きなの?」
友子「(困った顔で)ええ?違うよ。そんな
 んじゃない。誤解よ、それは」
由紀江「本当に?」
友子「だって好きも何も、私あの人の事全然
 知らないのよ。一目ボレするほどいい男じ
 ゃないし、陰気じゃない、あの人」
由紀江「(クスッと笑い)そうだね。冴えな
 い人だよね」
友子「私って結構理想高いんだから」
由紀江「よかった...」
   由紀江、軽い足取りで友子の前に出る。
   友子、大きなため息をつく。

 

次回につづく


next.gif (677 バイト)top.gif (1200 バイト)