修学旅行日記テキスト・プロトタイプ

修学旅行・5日目

ほーたーるのひーかーーり
「まどのーゆーーきーーーー」
でんしゃーあわーーいっちゃーーーった
「どうーーーしまーーしょーーーおおおおおお」

よりによって電車に乗り遅れてしまった……みんな旭川にいっちゃった…

きみはーーーなんていうのかなーーーー
「美幸はあーーー、寿美幸っていうんーーーでーーーすーーーー」

はあ
「はあ」
途方にくれて二人で踊ってるしかないね。

はい、すいません。はい解りました。お金はもっているので……はいそうします。すいません
「先生はなんていってたの・・かな?」
先生の携帯に繋げたのが、みんながもう旭川についた時。釧路にいくには待っている余裕は
ないので、二人して電車で釧路までこいと。
「そっかあ……北海道はひろいもんねぇ」

さっそく時刻表とにらめっこするけど……
「やっぱり本数すくないね」
「そうだね美幸ちゃん……うーん」
「どうしようか?」
「途中でみんなに追いつく可能性を考えると、札幌―滝川―旭川―富良野―帯広―釧路と
進むんだけど、滝川―富良野あたりが異様に本数が少ないんだよね」
「ということは?」
「このままだと釧路につくのが深夜になるかもしれないし。途中でなにかあったら……」
「えーと、ということはどうするの?」
「みんなに追いつくことを考えなければ、札幌から特急一本で釧路までいく」
「それだとどのくらいかかるのかな?」
「千歳経由になるから4時間でつくよ。」
「それなら大丈夫だね」
「ただ、次の特急が午後1時なんだけどね……」
「しょうがないよ。お昼ご飯でも食べよ」
「そうだね。とりあえず先生に電話するよ」

札幌駅の地下街のレストランで食事
「なるほど。不幸というだけあって修学旅行もすごいね」
「そうでしょー。ほんと大変だよー」
「でも、それだけのことがあっても元気だよねー美幸ちゃんは」
「不幸なんていつものことだもん。たいしたことないって」
「おっと万全を期してそろそろホームにいこうよ」
「そうだねー。ギリギリにいくと遅刻しちゃうかもしれないしね」

午後発の札幌発釧路行き特急すーぱーオオゾラ号に無事乗車した。
「これだとみんなより早いの加奈?」
「どうだろうね。どっちにしろ夕ご飯には間に合うからさ」
「そうだねー。まあ、ゆっくりと北海道の車窓を満喫するとしますかー」
ガタン
「あれ?なんで停車するんだろう?」
「駅はだいぶ先のはずなのにね」
[ただいま踏み切り事故の関係で停車しております]
「うっそー」
[なお復旧のめどはたっておりません。まことに申し訳有りません]
「まさかまさかの……」
「やっぱり美幸って不幸……」

踏み切り事故の関係でなんと2時間も足止めされた。
結局釧路につくのは……
「やっと釧路だね」
「もう真っ暗……」
「7時だもんね」
「みんな夕食の時間だね」
「そうだね」
というわけで釧路駅に到着した。

「今日はありがとう。美幸一人だったら絶対ここまでこれなかったよ」
「そんなことないよー」
「ううん。きっとどこかで迷ってたよ。」
「まあまあ、お互い遅刻者同士。2人旅も楽しかったじゃない」
「そうだねー……そうだ。まだ先生に連絡してないから、そこの喫茶店で……
美幸がおごるから」
「えっいいよ悪いよ」
「美幸の気持ちだから…それに時間もそんなにないしね。ね」
「うーん。じゃあお言葉に甘えていこうか」
「うんそうそう!」