一般に輸入車はトラブルが多いといわれています。私の購入時のときの心配もそこにありました。車は温度・湿度・振動等の過酷な条件の中で使われる機械です。部屋に置かれている家電製品とは異なるものです。現在約3年近く経ちましたが,その間に起きたトラブルを紹介したいと思います。リコールに関係した貴重な体験も載せましたので読んで下さい。
1,パワーウィンドウの異音
購入して2〜3月過ぎたところで,運転席のパワーウィンドウを下げるとき「ギギー」という異音が発生しました。上げるときは全く異常ないのですが,下げるときに異音が発生するのです。パワーウィンドウのモーター部分のユニットをクレーム交換しました。交換はすぐ終わりました。それからは特に異常はありません。
2,エアコンが冷えにくい
これはトラブルではなく,助手席下に取り付けられているエアーフィルターの問題でした。これについては点検整備のコーナーで詳しく説明します。(Cクラスでは必ず知っておかなければならない知識です。)
3,ルームランプからの音
買った直後はいがいと気が付かないものでも,車に慣れてくると気になることが良くあります。買ってしばらくして何となく耳鳴りみたいな感じがするのに気が付きました。小さな音で,動き出してしばらくして感じるのです。最初のうちはあまり気にならなかったのですが,気になり始めると不快に感じるのです。結局これはルームミラーの中のセンサー部分(下の写真スリットの中)に小さなモーターが入っているそうで,これが小さな音を出しているということがわかりました。これもクレーム修理でなおしました。その後は全く正常です。
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4,ハイマウント・ストップランプが点灯しない
私の購入したC200の少し前から,ハイマウント・ストップランプが標準で付くようになりました。2年ぐらいたって夜なんとなくルームミラーからハイマウント・ストップランプが付いていないことに気が付きました。これはランプ切れだなと思い点検の時にランプを取り替えてもらいました。しばらくするとまた点灯しないことに気が付きました。そこで再度ランプを交換しました。しかしまた点灯してないことに気が付いたのです。担当者に話をしたらユニットの不良が考えられるとのことで,ユニットごと交換しました。ユニットを交換してからは不具合は起きていません。
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5,エンジンの不調(エンジン異常振動や停止・貴重な経験)
1998年の7月に家族で出かけるため首都高速環状線から首都高速3号線に入りました。東名高速にのるつもりでした。環状線から首都高速3号線に合流するため,左に曲がり合流車線で加速しようとしました。アクセルを踏んでもスピードが出ない感じなのです。おかしいと思ったのですが,朝早い時間帯で車は空いていたので,そのまま合流しました。一定スピードでは感じないのですが,アクセルを踏むとエンジンは回転するがスピードがでないのです。
私の「車歴」のコーナーを見てもらうと分かるのですが,最近は新車を早いサイクルで乗り換えているのでエンジントラブルはほとんどありませんでした。最初のほうの購入車は中古車でもあり古い時代の車であったので,エンジントラブルもありました。そのためJAFにもそのとき以来入っています。
古い過去の経験から言うと,オーバーヒートしたときのようなエンジンの力の無さなのです。しかし水温系を見たら温度は正常です。気になりながら少し走ったのですが,やはり異常だと確信し渋谷のインターをおりました。首都高速をおりはじめて減速するとエンジンの異常な振動を感じました。そしてエンジンが止まる予感がしましたので,とにかく一般道におりるまで頑張ろうと考えました。後もう少しというところでエンジンストップ。しかし下り坂なので,そのままニュートラルにして滑走し,どうやら無事に降り一般道路の脇に停車しました。
一番疑ったのはオーバーヒート(水温計がこわれたりして)でしたが,ボンネットを開けて見ましたがとくに異常は感じませんでした。しばらくして,再度エンジンを始動してみました。エンジンはかかったのですが,エンジンが激しく振動し,アイドリングは不安定で,ボディも揺れる始末です。少し動かしてみようとしましたが,ATをドライブDに入れてスタートしようとするとエンジン不調のためエンストしてしまします。
これではしょうがないと思い10年ぶり以上ですが,JAFに電話をしました。40分ぐらいしてJAFがやってきました。色々見てくれたのですが,結局エンジン本体に関するトラブルの可能性があり,ディーラーにもって行く必要があるとの結論になりました。私のディーラーは東京ですが渋谷とは正反対の場所で,自走は無理なので,そこまでもって行くにはキャリアカーに載せて行かなければなりません。JAFのキャリアカーは相当な時間とお金がかかるとのことでした。出かける途中だったので困ってしましました。このまま放置はできないし,色々考えたのですが最も近い正規ディーラーの「シュテルン世田谷」に牽引してもらうことにしました。ここは近かったので料金も特別にかからず牽引してもらいました(やはりJAFに入っていて良かった)。朝早く開店まで2時間近くありましたので,近くのコンビニで朝食を買い,車のテレビを見ながら食べたりして店が開くのを待ちました。
「シュテルン世田谷」の人が来ましたので,現状を説明しました。大変親切に対応してくれました。これは単に故障ではなく,現在「リコール」の対象になっているトラブルではないかとのことです。不運にも私に対する「リコール」の知らせはこの翌日に自宅に届きました。下にその手紙を載せますが,エンジンに関係したコンピュータの防錆処理不備のためだと後で分かりました。C200を購入した「シュテルン葛飾」の担当者の話によると,このリコールのトラブルを実際に見たのは初めてのことでした。
「世田谷シュテルン」に車をあずけ電車で出かけることにしました。「世田谷シュテルン」の人に駅まで送ってもらいました。私のC200は「葛飾シュテルン」からキャリアカーを持ってきてもらい,運んで修理してもらいました。当然ですが,私のC200の調子はそれからはいたって良好です。
コンピュータの防錆処理不備による接触不良ということが今回の原因ですが,あらためて自動車におけるコンピュータの重要さと再認識させられました。
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リコールの案内が入った封筒 |
拝啓 時下益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。 また、日頃メルセデス・ベンツ車をご愛顧賜り厚く御本申し上げます。 さて、ご愛用中のメルセデス・ベンツタイプ C200 車台番号○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ 登録番号○○○○○○○○○ に関しまして、ダイムラー・ベンツ社より、エンジンを制御するコントロールユニット内の一部の防錆処理が不適切な為、錆による接触不良によりエンジンが停止することがあり、最悪の場合はエンジンの再始動ができないおそれがあるとして、当該コントロールユニットを対策品に交換するよう指示がありました。 これらの対策作業には、最大で約40分ほどを必要と致しますが、これにかかります工賃及び部品は全て無償にて実施させて頂きます。 つきましては、御多忙の折り大変ご迷惑をお掛け致し誠に申し訳ございませんが、安心してご使用いただくために、お早めに添付の一覧表に記載の最寄のメルセデス・ベンソ指定サービス工場に予めご連絡のうえ、御来場賜りますようお願い申し上げます。又、サービス工場に御来場の際に、内容に従い説明させていただきますので担当窓口に本状を御提示頂き、是非その旨をお申し出下さるよう併せてお願い致します。 今後共、尚一層の品質向上に努力する所存でございますので、メルセデス・ベンツ車に相変わらずのご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。 先ずはとり急ぎご案内申し上げます。 敬具 |
リコールの案内に入っていた内容 |