検査項目の説明
1)体重・標準体重および肥満度、体重は健康状態を示す一つの重要なバロメーターです。
肥満度は下記の式より算出します。標準体重の±10%程度は正常ですが+20%以上は明らかに肥りすぎで、−20%以下は痩せすぎです。
標準体重=(実測身長−100)x0.9
肥満度 =(実測体重−標準体重)/標 準 体 重x100
2)血圧測定 (最高:150o/Hg未満、最低:90o/Hg未満)
高血圧症、低血圧症のみでなく、全身の健康状態を診断する上に欠く事の出来ない検査方法です。
血圧とは、血管内を流れる血液が血管壁に及ぼす圧力の事で心臓が収縮して血液が血管内に送り出されるときに最高値(最高血圧あるいは収縮期血圧)を示し、心臓が拡張するときに最低値(最低血圧あるいは拡張期血圧)を示します。
血圧は色々な条件で変動しますので、高血圧症、低血圧症の診断は一度の血圧測定のみでは判定できません。
3)心電図
心電図は心臓の情報を電気的にとらえたものです。しかし心電図変化には明らかに病的なものから、非特異的であまり大きな意味をもたないものまで、さまざまです。
心電図変化を指摘された場合には、個々の指示に従う事が大切です。
4)胸部X線
X線の透過作用により、食堂、助膜、心臓などの胸部疾患を診断する検査です。
5)胃部X線
バリュームを服用し、食道、胃、十二指腸などの潰瘍や早期癌の発見のための重要な検査です。
精密検査として内視鏡(胃カメラ)が行われます。
6)検便
潜血反応は、血性便の有無を調べる検査で、消化器疾患の診断に役立ちます。
7)血液一般検査
血液疾患をはじめ種々の疾患のスクリーニングテストとして用いられている基本的な検査です。
白血球数 3、300〜9、000/o :白血球数は種々の生理的あるいは病的状態で増減します
赤血球数(男)430〜570 万o :貧血症のスクリーニングテスト
(女)380〜500 万o :
血色素 (男)13.5〜17.5 g/dl:
(女)11.5〜15.0 g/dl:
ヘマトクリット(男)42〜53 % :
(女)37〜47 % :
血小板数 12〜35 :出血傾向あるいは血液凝固能に関する検査です。
8)血液生化学検査−1(肝機能検査)
GOT KU : 0〜35 ・肝疾患のスクリーニングテスト
GPT KU : 0〜30
TP g/dl :6.7〜8.3
ZTT U :2.0〜12.0
γ−GTP mu/ml :0〜40 ・これが高いとアルコール性肝障害の可能性が大です。
LDH WU :150〜400 ・肝疾患を詳しくフォローアップする検査
ALP mu/ml : 80〜260
T−BIL mg/dl :0.2〜1.0
9)血液生化学検査−2(脂質検査)
TC mg/dl :130〜220(総コレステロール) ・血中の脂肪成分で、高くなると動脈硬化の可能性大です。
TG mg/dl : 40〜150(中性脂肪)
HDL−C mg/dl : 40〜70 (男) ・いわゆる善玉コレステロールです。
45〜75 (女)
10)血液生化学検査−3 UA(尿酸値)
UA mg/dl :2.5〜7.0 (男) ・尿酸は蛋白質(特にプリン体)の分解産物です。高くなると高尿酸血症
:2.4〜5.8 (女) あるいは通風になるほか、動脈硬化の促進因子にもなります。
11)血液生化学検査−4 BUN(尿素窒素)
BUN mg/dl :8.0〜20.0 ・腎臓の働きが悪いと高い数値を示します。
12)血糖検査
糖尿病のスクリーニングテストとして尿検査の他に空腹時血糖値測定が行われます。これらの検査により異常を認められた場合にはさらに糖負荷試験が行われます。
13)C反応性蛋白質試験(CRP)
体内に炎症などがあると出現する蛋白質です。
14)尿検査
尿検査は色々な病気のスクリーニングテストとして用いられます。
これらの検査で異常を認めた場合には、種々の精密検査が行われます。
蛋白 :腎臓・泌尿器疾患のスクリ−ニングテスト
糖 :糖尿病のスクリ−ニングテスト
ウロビリノ−ゲン :肝疾患のスクリ−ニングテスト
潜血 :腎臓・尿路系のスクリ−ニングテスト
注)数値は標準参考値で集団としての標準値ですので、検査結果が標準範囲にあっても異常と判定されたり、逆の場合も有ります。
検診の結果が正常でも項目範囲内での証明にすぎません。貴方の健康を全てチエックされたと思わないでください。
何よりも、貴方自身の健康は、貴方自身が作り上げる事を忘れないでください。
血圧の上がる仕組み