アトピー性皮膚炎

アトピーとはギリシャ語で「奇妙な病気」を意味し、本来は有害でないアレルゲンに対し、身体が過剰に防衛(免疫)反応をしてしまうのが原因だと言われています。これらを治すには、以下の三つの改善が必要です。

  1. 体質改善(食生活)2.身体の内面(精神面)3.身体の表面(皮膚)

1.体質改善(食生活)

◆ 特  徴

  アトピーと食事とは、密接な関係があり、次のような傾向があります。

 ☆たんぱく質源は牛乳、卵の他にも獣肉中心で、魚介類、豆類の摂取が少ない。

 ☆緑黄色野菜、根菜類、海藻類の摂取が少ない。

 ☆植物油と卵又は、これらを含む食品の摂取が多い。

 ☆糖質、脂肪の摂取が多い。

 ☆好き嫌いが多く、又アレルゲンの食品を除いた食事のため、偏食の傾向が強い。

 ☆食事時間が短く、充分かまないで食べる。

以上のような食生活により、全般的に、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足している為、体の中の五臓(肝、心、脾、肺、腎)の機能が低下している人が多いのが特徴です。

◆ 改 善 策

 ☆アレルゲンを除いた食事を心がけましょう。

ビタミン、ミネラルを補うような食事に改善しても、現在の食材では栄養価に限界があります、そのため五臓を強化し自己治癒力を引き出す「漢方」と栄養補助の「健康食品」で体質改善をします。

2.身体の内面(精神面)

◆ 特  徴

近年、アトピー性皮膚炎は目立って増加しており、現在では幼少時の5、6人に一人がアトピー素因を持ち、10人に1人がアトピー性皮膚炎になっていると推測されます。この急増した原因には大気汚染などの生活環境の他、注目すべきは、過保護、受験や就職などの家庭や社会でのストレスによる自律神経の乱れがアトピーの発症や、長期化を促進しているということです。

◆ 改 善 策

ストレスを発散し心身のリラックスを心がけましょう。ハーブやアロマテラピーなどは、香りを吸収することにより、肺でのガス交換で血中に入り込み全身を循環します。また脳へも直接働きかけるため、全身のリラックス効果が高くとても効果的です。

3.身体の表面(皮膚)

◆ 特  徴

アトピー性皮膚炎は、皮脂の量や成分の異常、そして皮膚の水分異常のため、ジクジク型、カサカサ型などがあります。

 ☆カサカサ型・・・・肌が角質化し、粉がふいたように乾燥した状態。

 ☆ジクジク型・・・・かゆみがひどく掻き崩して、浸出物が出ている状態。

 ☆ペタペタ型・・・・皮膚が光って、ペタペタした感じで強力なかゆみの有るもの。

この様な症状の時よく使用される薬剤がステロイド軟膏 (副腎皮質ホルモン)です。このステロイドは本来体内で作られており、人体に何らかの強いストレスがかかると、たくさん作りだされ病害から身体を守ってくれます。しかし、対外から持続的にステロイドが与えられると、体内でのステロイドを作るという機能が低下し、自己防衛力が低下してしまいます、一度この機能が低下してしまうとなかなか回復せず、ステロイドを辞めると症状は以前より悪化してしまいます。

◆ 改 善 策

ステロイドは極力使用しないようにしましょう。皮膚を直接外気に触れさせないよう保湿に心がけ皮膚の状態や季節にあった正しいスキンケアをすることが改善への近道となります。スキンケア商品は、肌に優しい自然化粧品や洗顔剤で皮膚の修復、再生を促す力を持つものを使用しましょう。

 

◆アトピーの治りを早めるコツ

1.腎を補う(体内の副腎皮質ホルモン分泌力を高める)2.免疫力を高める3.皮膚のお手入れをしっかりやる。

睡眠時間

「腎」の力を強める為に大切な睡眠。子供は8時間以上・大人は7時間以上必要。しっかり眠るほど「腎」の力が回復。受験生や多忙時には睡眠以外の方法をきちんと守ってカバーするのがコツ。

睡眠時間帯

「腎」は夜中に力を回復。10-11時にはベッドに、夜が明けてからの眠りでは「腎」を補えないので、生活時間の工夫をする。これも治療のうち。

冷え寒さは
腎を弱める

夏のクーラー・秋冬春の薄着・果物や清涼飲料水の摂りすぎも冷えの原因、いつも”あたたかく”の意識が大切。

塩分は控えめに

スナック菓子はついつい食べ過ぎにー喉が乾き水分が欲しくなるーついつい飲みすぎにー塩分も水分も「腎」の力を低下させる要素。おやつは袋ごとではなく、お皿にもって。

ストレスは
腎を弱める

”怖い”も「腎」を傷めます。親が厳しすぎたり気分屋だと、子供はビクビク、こんなところのも原因が。”いじめ”が無くなったらきれいに治った例もあります。

ステロイド剤
はやめる

ホルモンは、外から補充すると、体内で生産する、副腎皮質ホルモンは徐々に生産を減らし副腎を萎縮させるとか。

控えてほしい
飲食物

冷たいもの・生物・水っぽい物。水分は、身体を冷やす”陰性”のもの。手で触って冷たいものはマイナス、熱い牛乳・お茶・コーヒーも放置すれば冷たくなるものだから控えめに。

軟膏はつけ方
を守って

乾燥している状態は皮膚に刺激となり悪化の原因となる。すり込むだけでは、すぐに取れてしまうので、皮膚の上に常時のせて(ガーゼ等に塗布)、効き目が持続するようにすると早く治る。

外からのお
手入れは
即、楽になる

痒い・ほてる・乾燥する・痛いーーー消炎作用としっとり効果のパックは絶対不可欠。軟膏をつけないときは、刺激の少ないソープやシソの成分が入った保湿剤、クリームでお手入れ。

アトピーは
”心”も大き
く影響

人間は感情の動物、。苦しいときはどうしてもネガテブに考えてしまうもの。自分も家族も治ってうれしいと喜んでいる情景をイメージして、プラス思考で頑張りましょう。

 

漢方薬の治療法には「標治」現在表れている困っている症状を取り除く方法と、「本治」体質改善をして今後同様な症状を発生させない治療法。

特にアトピーの人は、同時に治療を行わなければなりません。その一番困る症状は「かゆみ」です。

『かゆみ』を軽減する民間療法

  • 患部を冷やす、冷やすことによってかゆみが一時的に軽減します。

  • 乾燥肌の方は地黄と当帰の入浴剤を使用する。(ヨモギでも良い)

地黄と当帰それぞれ4gずつナベやヤカン(鉄製は避ける)に入れて水を一杯に入れて沸騰させて、20−30分煮込む。水からはじめるのがうまく成分を抽出させる方法です。

  • 肌を乾燥させないために、ワセリン、馬油、ホホバ油等保湿クリームなどをつける。
  • 「木酢液」蒸留されたものを50倍くらいに薄めて飲む、又は、患部に塗布する、入浴剤にしてもいいでしょう。
  • ケフィア(ケフィア菌)等の免疫力を高める健康食品を摂ることにより、「かゆみ」や自分の免疫力を高め、アトピーを改善することが出来る
健康メモに戻る