ビタミン・ミネラル

ビタミン・ミネラルの相乗作用

ビタミンやミネラルは、それぞれが重要な役割を持っているため、ひとつひとつのビタミンやミネラルにいろいろな効能が備わってきます。

しかし、私たちの体の中でこうしたビタミンやミネラルが効能を発揮するときこれらは単独で働いているわけではありません

必ずや他のビタミンやミネラルの協力を得て威力を発揮しているのです。

鉄欠乏症を改善するためには、鉄分を補うだけでは不充分です。赤血球が作られるためには、銅、亜鉛、葉酸を始め多くのビタミン・ミネラルの協力が必要です カルシュウムだけを補って済むものではありません。骨芽細胞がコラーゲンを作り出しカルシュウムを取り込んで骨を作る過程では、ビタミンC、D、亜鉛の他たくさんの栄養素が必要となります。
体に必要なビタミン・ミネラルは、全てが同時に存在することが大切なのです通常の人は、自分が何のビタミン・ミネラルが不足してどの組み合わせにより摂取すれば効果的なのか、なかなかわからないのでマルチビタミンを摂取するのが一番いい方法です

◆ビタミン・ミネラルの種類

 現在知られているビタミンや体に不可欠であることが解っているミネラルには、次のようなものがある。


◆ビタミンの効用と不足がもたらす症状

ビタミンA、B1、B2、ニコチン酸、パントテン酸、B6、B12、葉酸、パラアミノ酸(PABA)、コリン、イノシトール、ビタミンC、D,E,F(必須脂肪酸)ビオチン(H)、P(バイオフラボノイド)、Uなど


◆ミネラルの効用と不足がもたらす症状

ナトリュウム、カリュウム、リン、カルシュウム、マグネシュウム、塩素、鉄、銅亜鉛、イオウ、ヨウ素、マンガン、モリブデン、クロム、フッ素、セレニュウム、バナジュウム、コバルトなど

 

 

 

 

 

 

ビタミンの効用と不足がもたらす症状

ビタミンの種類

ビタミンの効用

不足がもたらす症状

ビタミンA

・レチノール

・カロチン

  • 薄暗いところでの視力を保つ

  • 皮膚や粘膜の健康を保つ

  • 抵抗力を増す

  • 子供の歯や骨の成長に関与

  • ガンを予防する

  • 夜盲症(とりめ)

  • 眼球乾燥症

  • ニキビ

  • 口内炎

  • 感染症

ビタミンB1

チアミン

  • 糖質をエネルギーに変えるのに不可欠

  • 乳酸の増加を抑え、酸素や栄養を筋肉に届きやすくする。

  • 脚気、むくみ・ウエルニッケ脳症・多発性神経炎・精神・神経障害・食欲不振・疲労倦怠感・便秘・心臓肥大

ビタミンB2

リボフラビン

  • 酸化還元酵素の活性化に関与し、あらゆる栄養素の代謝に関係する

  • 脂肪の代謝をスムースにする。

  • 過酸化脂質の分解に関与。

  • 口内炎・口唇炎・舌炎・脂漏性皮膚炎

  • 疲れ目・涙目・疲労倦怠感

  • 性欲減退・月経停止・膣のかゆみ

ビタミンB6

ピリドキシン

  • アミノ基転移酵素に関与し、タンパク質やアミノ酸の代謝に不可欠。

  • 抗アレルギー作用を有す。

  • 100種以上の酵素を活性化。

  • 脳機能の維持にも関与。

  • 口内炎・口唇炎・脂漏性皮膚炎・けいれん

  • てんかん・蕁麻疹・湿疹・つわり

  • 貧血、糖尿病・不眠・免疫力低下

ビタミンB12

コバラミン

  • 貧血を予防する因子

  • 核酸の生体内合成に必要でDNA、RNA、メチオニン、レシチンなどの生成にも関与

  • 中枢神経や末梢神経の機能に関与

  • 悪性貧血・疲労・口内炎・生理不順

  • 集中力・記憶力の低下・神経過敏

  • 神経痛・筋肉痛

ニコチン酸

ナイアシン

  • 400種以上の酸化還元に関する酵素を活性化

  • 糖質や脂肪をエネルギー化する際にも必要

  • 口内炎・口角炎・舌炎・消化不良・下痢

  • 不眠・抑鬱・頭痛・胃酸の分泌低下

パントテン酸

  • アセチル基転移酵素を活性化し糖質、脂肪、アミノ酸の代謝に関与

  • 低血糖症・頭痛・疲労・十二指腸潰瘍

  • 睡眠障害・手足のしびれ・筋肉のけいれん

イノシトール

  • コリンと結合してレシチンを形成

  • 脂肪とコレステロールの代謝に関与

  • 神経と脳の働きを助ける

  • 湿疹・脱毛・脂肪肝・肥満・動脈硬化

  • 高血圧

コリン

  • レシチン(リン脂質)や神経伝達物質であるアセチルコリンの構成要素。

  • 肝硬変・脂肪肝・不眠・肥満・動脈硬化・高血圧・物忘れ・記憶力低下・学習能力低下

パラアミノ酸

  • 葉酸の構成要素で、白髪を防ぐ因子とも言われる。

  • 湿疹・疲労・便秘・シミ・白髪・うつ症状・神経過敏

葉酸

ビタミンM

  • 抗貧血因子として知られているが、それよりも核酸(DNA・RNA)の合成に不可欠な要素であることの方が重要。

  • 貧血・精神障害・知恵遅れ・うつ症状・イライラ・疲労・白髪・食欲不振・胃腸障害口内炎・口角炎・不妊・胎児の奇形・傷の修復遅延・母乳の分泌不良

ビオチン

ビタミンH

  • 脂肪や糖質を代謝するカルボキシラーゼ酵素を活性化。

  • 脂肪酸合成、グリコーゲン生成、核酸合成、尿素合成に関与。

  • 脂漏性皮膚炎・疲労・湿疹・ハゲ

  • うつ症状・無気力

ビタミンC

アスコルビン酸

  • コラーゲンの合成に不可欠

  • インターフェロンの合成、副腎皮質ホルモンの合成に関与。

  • 体内では強力な抗酸化作用物質として働き、活性酸素(フリーラジカル)の害から体を守る。

  • 脂質代謝・アミノ酸代謝にも関与。

  • ビタミンP(バイオフラボノイド)と協力して血管を強化

  • 壊血病・内出血・歯茎からの出血

  • 動脈硬化・骨折・通風・腰痛・アレルギー

  • 抵抗力の低下・知能低下・貧血・肥満

  • 高血圧、脳卒中・皮膚えの色素沈着

ビタミンD

  • カルシュウムの吸収と骨への吸着(形成)に不可欠

  • くる病、骨軟化症、骨粗鬆症・カルシュウム欠乏の症状

ビタミンE

トコフェロール

  • 強力な抗酸化物質で細胞膜のリン脂質を始め脂肪を含んだ物質の酸化を防ぐ

  • 活性酸素の除去作業を有す

  • ビタミンA、C、メチオニン、シスチンの酸化を防ぐ

  • 粘った血液を流れやすくする

  • 不妊・動脈硬化・心筋梗塞

  • 脳梗塞・感染症・老化

ビタミンP

  • 毛細血管の透過性を抑制し、血管を強化

  • 高血圧・動脈硬化・出血・潰瘍・紫斑病

ビタミンU

  • 抗潰瘍因子

  • Lーグルタミンにも同様の作用がある

  • 胃潰瘍

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ミネラルの効用と不足がもたらす症状

ミネラルの種類

ミネラルの効用

不足がもたらす症状

カルシュウム
 (Ca)

  • リンとともに骨、歯を作る

  • マグネシュウムと一緒に心筋、血管の健康を保つ

  • カルモジュリンを形成し多くの酵素を活性化する

  • 神経系の伝達を助ける。

  • くる病、骨軟化症、骨粗鬆症

  • 不眠、高血圧、アレルギー

  • 神経症、関節痛、喘息

マグネシュウム
 (Mg)

  • カルシュウムと共同して心筋、血管の作用をコントロールする

  • カルシュウムの過剰による害を防ぐ

  • エネルギー、脂肪酸の代謝に必要な酵素を始め100種類以上の酵素を活性化する

  • 脳卒中、心筋梗塞、高血圧

  • 動脈硬化、うつ病、腎臓結石

  • 胆石、血栓症、テンカン

  • 白血病、悪性腫瘍

リン
(P)

  • 体のほとんど全ての生理学的反応に係わっている

  • 正常な骨、歯を作るために必要

  • 心臓、腎臓の正常な機能を維持するために必要

  • リンの不足は心配する必要はほとんどない。

  • 過剰が問題

ナトリュウム
(Na)

  • 神経、筋肉、水分などの調整に重要

  • 過剰の方が問題

  • ナトリュウムの過剰でカリュウムが減少する

カリュウム
(K)

  • ナトリュウムと共同して神経と筋肉の機能を維持し、水分の調整をする

  • 低血糖・浮腫・高血圧・低血圧・アレルギー・疲労感・不整脈・不眠・糖尿病・喘息・神経の興奮


(Fe)

  • ヘモグロビン、ミオグロビンを構成し、電子伝達、薬物代謝、活性酸素除去に関する酵素の生産に不可欠

  • 鉄欠乏性貧血・無気力・うつ症状・冷え症・学習能力低下・肩こり

 銅
(Cu)

  • 体内でビタミンCや鉄を活用する際に不可欠

  • アミノ酸や神経伝達物質の代謝にも関与

  • 貧血・浮腫・心臓障害・抜け毛・白髪・動脈硬化・ウイルス性肝炎・甲状腺機能の低下

亜鉛
(Zn)

  • DNA、RNAの合成、脱水素反応などに関わる多くの酵素の活性化に必要

  • インシュリンにも多く含まれる

  • ビタミンAを活用するために不可欠

  • 味覚障害・前立腺肥大・性機能不全

  • 動脈硬化・抵抗力低下・脱毛症・通風

  • 白血病・ガン・傷の修復遅延

硫黄(S)

  • タンパク質の構造を維持し、解毒に関与する

 

マンガン
(Mn)

  • ビタミンCやB群の活用に関連する

  • 甲状腺ホルモンを作り、中枢神経、生殖機能の正常化に必

  • 運動失調・発育不全

  • 筋無力症・精力減退

ヨウ素
(I)

  • 甲状腺の機能を維持し、甲状腺ホルモンの生産に関与

  • 甲状腺腫・甲状腺機能低下・基礎代謝の低下・肥満・精神活動の鈍化・冷え症

クロム
(Cr)

  • ・糖代謝やタンパク質の運搬に関与

  • 糖尿病・低血糖・動脈硬化・白内障・高血圧

モリブデン
(Mo)

  • 糖質、脂質の代謝を助ける

  • 鉄の利用、尿酸の代謝に関与

  • 貧血・風・精力減退

セレニュウム
(Se)

  • 過酸化脂質の除去し、抗酸化作用を示す

  • ビタミンEと一緒の場合その作用は増強される

  • 心臓病・ガン・老化・不妊・前立腺肥大

  • 肝細胞の壊死・精神障害・動脈硬化・フケ

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