海外移住情報


世界と日本の社会動態
〜食料・貿易〜




穀物


穀物の自給率が100%を超える国は世界の約20%。自給率が100%以上あった中国も輸入国に変り、世界人
口の増加を背景にした穀物需給問題が世界の課題として深刻化し、将来的に飢餓が予想されている途上
国もでてきている。日本は米の自給率は94%を誇っているものの、小麦は11%にとどまり輸入に依存、主
にアメリカ、カナダ、オーストラリアから輸入されている。
また、世界の穀物生産量の35%は食料以外の家畜飼料として使われているが、牛肉1キロの生産にとうも
ろこし8キロが必要とされ、肉の消費が多い現代では、飼料用穀物の生産も大きな意味を持つこととなって
いる。尚、世界で最も穀物の自給率が高い国は、農業先進国オーストラリア。生産量では中国が第1位。
穀物輸出が最も多いのは、世界の約半数近くを占めるアメリカで、2位フランスの2倍以上。



畜産


世界の食肉消費は豚肉、鶏肉、牛肉の順となり、日本も同じ状況。ただし世界と比べると日本人の食肉消
費は多くない。
■豚肉
日本人の豚肉消費は年間約17kgとなり、世界では低い部類に入る。豚肉を最も食べる国はデンマーク。
また、ドイツなどソーセージ文化が発達した国では、豚肉は欠かすことができない食材となっている。
■牛肉
日本人が年間に食べる牛肉量は年間12kg、1ケ月では1kg。牛肉国として知られるアメリカ、オーストラリア
の約3割前後となっている。牛肉を最も食べる国民が多いのがアルゼンチンで、日本人の約6倍の量を食べ、
牛肉が主食化している。一方、日本の牛肉輸入はアメリカ、オーストラリアに二分されている。
■鶏肉
世界で最も鶏肉を食べる国はアメリカで、日本人の約4倍。



水産


世界の水産物消費は、世界有数の漁場を抱えるアイスランドが世界第1位。
日本は世界第2位の水産消費国であるものの、国内漁獲高は年々減少し、水産物供給の55%を輸入に
頼っている。採る漁業から養殖漁業への移行も促進されているが、まだまだ輸入に依存している環境。
とくに日本人が好むエビの90%、カニの80%、マグロやウニの50%以上が輸入によってまかなわれている。
また輸入相手国では、中国への支払額が最も多く、2位アメリカの約1.5倍。その一方では、魚離れが進み、
魚の名前がわからなかったり、触れない親や子供も増えている。





ビールの生産量が最も多いのはアメリカ。アメリカではビール職人のことをブルーマスターと呼び、地ビー
ル生産も盛ん。またパブはイギリスが発祥地で独自のビール文化を築き上げている。日本のビール生産
量はアメリカの約3分の1。日本産ビールの評価は高く、国外輸出も盛んに行われているために外国人愛
飲者も多い。消費量ではビール好きが多いことでも知られるチェコが最も多く、日本の年間消費量はチェ
コの約3分の1。また、ワインでは生産量、消費量とも最も多いのがフランス。ちなみに、ワインが世界で最
も早く醸造されたのはギリシャ。
一方日本の飲酒率は、男性では20歳代男性と40歳以上の飲酒率が高い。女性は30歳代の飲酒率が高
いのが特徴で、子育てや日常生活のストレスなどがその背景にあるといわれ、近年では飲酒依存症「キッ
チンドランカー」が話題になった。

■フランスのボジュレヌーボーの解禁イベント
その年に採れたぶどうを使って即席の醸造法で作り、出来具合をいろいろ論評するのが趣旨。急いで作
られたワインであるために、あっさりとした口当たりで渋みがないのが特徴。
■ふどう栽培環境
ぶどう栽培が可能なのは年間平均気温10〜20℃の北緯30〜50度、南緯20〜40度の地域。日本でもワ
インが生産されているものの、その量は少なく、世界の30位前後といわれている。



たばこ


世界的に禁煙が強まる中、規制が最も強い国として有名なのがアメリカ。テラスでの喫煙も禁止されてい
る場合もあるが、その反面、たばこ輸出が最も多いのもアメリカ。愛煙国家も多いヨーロッパでは、アメリ
カほど厳しくはない環境となっている。また、日本は男性部門・世界第1位の喫煙大国で、喫煙率は45%。
また日本人の1人当たりたばこ消費量は世界2位の年間2500本、箱数に直すと125箱となり、毎月約10
箱、毎日6〜7本のたばこを吸う計算となり、日本で禁煙が叫ばれている理由のひとつにもなっている。
一方、日本女性の喫煙は約10人に1人。昔から女性の喫煙者が多いことで知られるフランスの半数以下
となっている。



日本の貿易


日本の貿易はアメリカへの輸出が多く、中国からの輸入が多いのが最大の特徴。また貿易については
関税と為替レートの問題が大きく影響。日本においても保護したい品目については関税を上げ、品目に
よっては低い関税または無税となり、国際交渉も頻繁に行われている。一方、為替レートの変動はメリッ
トとデメリットを生み、円高は輸入品の価格が下がるために輸入促進につながり、円安は輸出産業の利
益を増進する効果がある。


■貿易相手国
日本の輸出が最も多い国はアメリカ。輸入が最も多いのは中国。人件費の安い現地での生産を含め、
安い中国製品の輸入なくして日本の日常生活はもはや成立しないのが日本の現実となっている。
また、日本の貿易赤字が目立つのは産油国。石油の輸入に見合うだけの輸出が行われていない様子
がうかがえる。
■製品貿易
製品貿易とは、食料品や原材料、鉱物性燃料を除いた貿易のことを指す。日本の輸出の内、約98%が
製品輸出。食料品や原材料などの輸出は2%にも満たない割合となっているのが特徴。また輸入の約
60.%が製品輸入となり、食料品や原材料などの輸入は約40%を占めている。

■日本の貿易港
日本の輸出入の約4分の1は成田空港や関西国際空港が使用され、大半は船舶港が利用されている。
また規模の大きい輸出はメーカーの生産地に近い港を使用し、輸入は輸入元がある港に荷揚げされる
場合が多い。一方、東日本の日本海沿岸港ではロシアへの中古車輸出が盛ん。登録から10年以上経
た車は日本では商品価値がないものの、ロシアでは人気の高級品となっている。



世界の貿易


世界で最も輸出額が多いアメリカは、世界の輸出総額の約13%を占めている。2007年の日本の輸出高
は世界第4位、中国は第3位。
また、世界の輸入総額は約6兆ドル。輸出総額と比べて2千億ドルほど多い。世界第1位の輸入国アメリ
カの輸入額は1兆ドルを超え、2位ドイツとの差は7000億ドルとなっているのが最大の特徴。2007年の日
本の輸入高は輸出と同じ世界4位。

■関税措置と自由貿易協定
関税は輸入品にかけられる税金。関税の目的は税収の促進。加えて国内産業の保護。これは国によっ
ては外国から安い輸入品が入ってくると高い国内商品が売れなくなるため。しかし、これは貿易の自由
化という観点からは不均衡の点もあることから、GATT(関税貿易協定)、WTO(世界貿易機構)、FTA
(自由貿易協定)などによって貿易規制撤廃や関税の引き下げ措置が促進。米国・カナダ・メキシコの北
米自由貿易協定(NAFTA)や地域ごとの自由貿易協定の構想も次々と発表されている。
■貿易収支
貿易黒字は輸出額から輸入額を差し引いた金額。貿易黒字はその国の利益となるために、黒字額が多
すぎると貿易不均衡という観点から経済摩擦問題に発展する。2008年度世界第1位の黒字国は中国。
日本は年々順位が後退。かつて第1位であった時は米国との貿易摩擦が起こり、国をあげての米国製
品輸入促進政策が実施された。またアメリカは慢性的な巨額貿易赤字を抱えた輸入大国として知られて
いる。