海外移住情報


イギリスの国際結婚手続き





現地での結婚


○英国での婚姻方法

イギリスでの結婚は次の2つの方法があります。
◆英国教会をはじめとする教会にて宗教上の結婚式を挙げる。
宗教によっては役所での手続きも必要となります。
◆役所(市町村の結婚登記所 marriage registrar)で届け出結婚を行なう。
この場合も儀式が必要で、儀式は役所職員の結婚登記官が行ないます。
また1995年より登記所以外の役所が認可したレストラン、ホテル、集会所などでの結婚式も可能に
なり、この場合結婚登記官2名が出張派遣されます。

○結婚には正式儀式の他にライセンスが必要
ライセンスは結婚前に英国国教会の神父または結婚登記官から与えられ、ライセンスを取得するに
は婚式前に連続3週にわたって日曜日に<結婚予告>を行ない異議の有無を問う必要があります。
結婚予告は18世紀から続く慣習で、これを嫌って教会で婚式しない若者が増加。
また教区の住人でない外国人の場合は<結婚予告>に代わって<宣誓供述書>を提出することで
ライセンスを取得することができます。

○婚姻手続きと婚姻証明書
教会または結婚登記所のいずれの場合も結婚の証人として2名の立会いとサインが必要です。
宣誓とサインが終わって結婚の登記が終了すると、登記所から婚姻証明書(marriage certicate)が
発行可能となります。
また日本大使館・領事館にて婚姻証明書と共に日本の結婚届を提出します。

○日本の婚姻手続き
日本人とイギリス人のカップルの場合、イギリス法による婚姻が成立する前に日本大使館へ婚姻
届を提出しても受理されません。この場合は日本の市町村窓口への直接提出となります。
また日本人が戸籍上の姓をイギリス人配偶者姓に変更したい場合は、婚姻より6ケ月以内に行ない
ます。それ以降の場合は家庭裁判所の許可が必要。
<日本公館への提出書類>
◆日本公館所定の婚姻届 2通
◆イギリスの婚姻証明書(marriage certificate)と和訳(日本公館所定の書式のもの).各2通
◆日本人の戸籍謄本または抄本 2通
◆イギリス人の出生証明書(birth certificate)と和訳 2通
◆パスポートコピーとオリジナル



現地での離婚


○離婚について
結婚してから1年以上経たなければ離婚できません。
また2人の関係が修復できないという証明<irretrievably broken down>が必要。
家出や暴力などの理由の場合は離婚理由に該当しますが、カップルが2人共離婚に同意している
場合は別居が2年に及んでいることが必要で、どちらか一方が離婚を希望している場合は5年の別
居期間が必要となります。
現実には弁護士を介する場合が殆どで、財産や生活補助を求めない場合に限り弁護士なしでの離
婚が認められます。

○イギリスの離婚手続き
法廷の判決がなければ離婚は成立しません。
法廷は先ず条件付判決(decree nisi)を出した後、6週間後に最終判決(decree absolute)を申請
し、判決後ようやく離婚成立となります。
またこの後に地方裁判所または離婚登記所(divorce registry)にて離婚証明書の発行が可能とな
ります。

○日本の離婚手続き
離婚の届け出は離婚成立の日から3ケ月以内に届ける必要があり、これ以降に届け出る場合は遅
延理由書の提出が必要です。また外国人配偶者姓から元に戻す場合は、離婚成立日より3ケ月以
内であれば届け出用紙の提出のみで変更可能です。それ以降の場合は家庭裁判所の許可が必要。
<日本公館への提出書類>
◆日本公館所定の離婚届.2通
◆イギリスの離婚判決文(divorce certificate) 2通
◆戸籍謄本 2通
◆申述書(日本公館作成の用紙に記入) 2通



関連情報


○婚姻関連査証の取得条件に「英語力試験」が追加
2010年11月29日より婚姻関連査証(婚約者査証、配偶者査証、パートナー査証など)の取得には、
規定の英語力証明が必要となる予定。対象となるのは日本人を含む「欧州エリア外」の全外国人。
求められる英語力は「Common European Framework of Reference」という英語規定にてA1レベル
以上。TOEICでは「聴解力及び読解力 120点以上/会話力及び筆記力 80点以上」、英検では3級
以上が該当します。


○イギリスでの出産と子供の国籍

子供を出産すると退院前に必要な書類を病院に提出すると共に、6週間以内に<出生・死亡・結婚
登記所Register of Births, Death and Marriages>に出生届を提出すると、イギリス政府より出生
証明書が発行されます。これを日本公館に持参し出生届を提出します。
また子供の国籍は1983年までは自動的に英国国籍を取得できましたが、現在では両親のいずれ
かが英国の国籍または永住権を所持していない限り国籍・永住権を取得することはできません。
該当する場合は子供が22歳になるまでに日英いずれかの国籍を選択する必要があります。
尚イギリスは二重国籍を認めていますが、日本は認めていないので英国国籍を選択した場合は日
本国籍を放棄する必要もあります。

○イギリス滞在者の婚姻

英国滞在中の長期滞在者が英国国籍者と婚姻する場合は、
Home Officeでの「Certificate of approval」の申請が2005年より必要。取得できるのは、6ケ月以上
の入国査証で入国し、滞在許可の残存期間が3ケ月以上ある人に限られます。査証免除滞在での
婚姻と滞在資格変更は認められていません。

○イギリスの婚約者査証

イギリス国籍・永住権所持者との婚約の場合は、在日公館にて婚約者用エントリー・クリアランスの
申請取得が必要。査証の有効期間は6ケ月。申請は入国後6ケ月以内に結婚を予定していることが
前提となり、婚姻後、現地にて配偶者査証に切り替えることが必要です。就労不可。
<必要書類>
パスポート、婚約者の大使館宛の陳述書、英国で生活を営める経済的証明、英国での住居に関す
る証明、婚姻相手との関係継続を証明する書類、戸籍謄本、写真2枚など。申請料260ポンド。

○イギリスの配偶者査証

英国外で結婚し英国居住する場合、在日大使間にて配偶者用のエントリー・クリアランスを申請。
有効期間は2年間。2年間英国に配偶者と共に住んだ後、永住許可(indefinite leave to remain)
の申請が必要。また、英国を継続して2年以上離れた場合は、この資格は無効となります。
尚、既に4年間の婚姻実績と生活実績を要する場合は永住権申請のための2年間の猶予期間が
免除される場合があります。
<必要書類>
パスポート、結婚証明書、英国で生活を営める経済的証明、英国での住居に関する証明、婚姻相
手との関係継続を証明する書類など。申請料260ポンド。
◆配偶者就労
国際結婚して英国国籍者の配偶者となった場合は就労が認められています。

○同性同士の婚姻を認める「シビル・パートナーシップ法」の施行
2005年12月より、シビル・パートナーシップ法が施行され、同性同士の結婚が認められています。
尚、イギリスは世界有数の同性愛先進国といわれています。

○未婚パートナー査証/unmarried partner

婚姻を伴わない同居パートナーが対象。同性愛者を含み、配偶者査証と同等の権利を有します。
参照/イギリス査証編

○高齢扶養家族の呼び寄せについて
国際結婚後、永住権または英国国籍を取得した人が、いずれかが65歳以上の親・祖父母などの
親族をイギリスに呼び寄せる場合は、生活を支えることができる資金の所持を条件に家族査証の
対象となります。


○偽造結婚対策

偽装結婚の増加に伴い、イギリスでは婚姻後1年間、毎月1回、移民局に呼び、夫婦別々にインタ
ビュー調査するという方法を行なう場合があります。インタビューで疑いが生じた場合は、本格的な
調査となり、摘発されることになります。