西暦2000年問題


 現在、多数の企業ユーザや個人ユーザが使用しているPCやソフトウェアが西暦2000以後の正しい情報

処理能力の問題について懸念されていますが、これは一般的には80年代以降に製造、使用されているメインフレーム

やデータベースに関連する事です。

そもそも西暦2000問題とは上記の様に80年代以降に使用されている大規模なハード・ソフト中において

データの日付管理の方法を現在のPCの様に4桁(例えば1998-08-26などの1998の部分)で処理している訳ではなく

下2桁(98-08-26の様に1998の下2桁の98の部分)にてデータを処理している為、西暦2000年になると、その下2桁で

データの日付管理をしているハード・ソフトは2000年を1900年以降と勘違いをしてしまい、データの日付が照合できず

にエラーを発してしまいます。これが世に言う「西暦2000年問題」です。

もともとこれはその当時の開発者が馬鹿だった訳ではなく、その当時のコンピュータはプログラムが利用できるメモリ空間

が非常に狭かったため、少しでもプログラムで扱うデータ量を減らしメモリを有効に使用する為に設計されました。

また確かに80年代以降に製造されたハード・プログラムは20年以上も使用される筈がないという理由もなかった訳では無い

様です。

そこでこの様な西暦2000問題に対して一般のPCユーザの方の中には自分のPCが西暦2000年問題に対する処理能力に

ついて懸念される方も多い筈です。

実際に現在使用されているPCの中でも西暦2000年問題に対応できていないハード・ソフトも沢山あります。

ハード中では特に危険性が高かいのが大雑把にコンピュータの頭脳と呼ばれる「CPU」です。

これは現在使用されているPCのCPU(Pentium系)では特に問題視されていませんが、実際に問題があるのは

Pentium以前の486系CPUです。これについては西暦2000年後、システムを再起動せずにそのまま使用すれば

正常に機能します。しかし2000年以降に一度でも「システム電源をOFF」した後に再起動するとその問題は発生します。

日付に誤りが生じるのです。

これは現在主流のPentium系列のCPUと日付データの保持方法が異なる為に起こる物です。

通常のPCではシステムの日付と時間をマザーボード上に乗っかっているリアルタイムクロックチップを経由して

日時を取得し保持していますが、OSもこれと同様に日時を保持します。

OS自体に変更が加えられない限りは状態を保持します。

ただ、西暦2000年以降にコンピュータを再起動するとOSはリアルタイムクロック(BIOS)にアクセスして日時を再設定

します。

ただ、ソフトウェア的には一般ユーザでもこの西暦2000年問題を解決できます。

しかしあくまでここでは486ユーザのみの問題かもしれません。

486プロセッサを搭載した機種では西暦2000年以降に日付設定をリセットする必要があります。

これはDOSの「Dateコマンド」を使用する事によりリアルタイムクロックをリセットして西暦2000年問題に対応すると

いう物です。通常、一度Dateコマンドを実行するとシステムのリアルタイムクロックは正常に機能します。

それ以後、システムをリブートしても正常に機能し続けます。

その方法は次の通りです。

ただ、これを行ってもあくまでハードのCPUの西暦2000年問題の対応策であって、486を搭載していてもPentium系列

のCPUを搭載していてもアプリによっては問題が生じる場合があります。その場合は個人ユーザでは対処しきれない

ので、そのアプリの販売元に相談してみて下さい。

なお、ここで行う事についてのあらゆる事についての保証は一切致しません。

各個人の自己責任の元、行ってください。


DOS Ver,6.x - Windows 3.xxのシステムを塔載されたコンピュータ


西暦2000年後、システムを再起動していない場合は必ず再起動します。

その後、DOSプロンプトに下り、次のコマンドを実行します。

C:\> date 01-01-2000

そしてEnterで実行します。


Windows95(OSR2.xも含む) - Windows98のシステムを塔載したコンピュータ


西暦2000年後、Windowsを起動します。

デスクトップが現れたら一度、システムをMS-DOSモードで再起動します。

(これはWindowsの終了の「MS-DOSモードで再起動」から行います。)

DOSプロンプトに下りられたら次のコマンドを実行します。

C:\> date 01-01-2000

そしてEnterで実行します。

その後、次のコマンドを実行し、Windows上に戻ります。

C:\> exit

Enterで実行し完了です。


以上、簡単にシステムクロックについては西暦2000年問題に対応できます。

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