マジック
マジック・ザ・ギャザリンク(Magic;The Gathering)のこと。略して「マジック」「M;TG」「ギャザ」などといいます。アメリカのWizards of the Coast社が発売しているトレーディングカードゲーム(TCG)です。トレーディングカードゲーム(TCG)の元祖で、今、巷にあふれているTCGはみんなこれを参考にした(あ−、日本語って便利(^^;ゞ)と言ってもいい、世界的に有名なゲームです。
☆トレーディングカードゲーム(TCG)って?
まず、「トレーディングカード」ですが、仮面ライダーカード(ポテチのおまけ)や、カードダスなどのように、ランダムにしか手に入らないカードのことです。それがなぜ「トレーディング(交換)」なのかというと、全部集める(あるいはお気に入りのカードを手に入れる)ために、(ダブった)いらないカードを交換するからなのです。で、最近のカードダスをやった人は判ると思いますが、そこに印刷されたデータ−を使ってゲームができるようにしたもの(なおかつ、ゲームがカード購入のメインの動機になるもの)を「トレーディングカードゲーム」というのです。(だからコレクションメインのカードダスはあんまり「トレーディングカードゲーム」とはいわないです)
今ではTCGもずいぶんいろいろなものがあります。スターウォーズ、ポケモンカード、モンスターコレクション(モンコレ)などなど。でも、週刊少年ジャンプ読者なら、「遊戯王」に出てくる「マジック&ウィザース」を思い浮かべていただくとよいと思います。(っていうか、あれ自体、マジックを露骨にモデルにした作品内ゲームだからねぇ。まさか実際に発売される(「遊戯王カードゲーム」)とは思わなかったよ) では、マジックの紹介に移りましょう。
☆「マジック・ザ・ギャザリング」って?
マジックは二人の魔術師になって決闘(デュエル)するゲームです。魔術師(プレイヤー)は、自ら集めた呪文書(カード)を駆使して、クリーチャーを召喚し、攻撃魔法を放ち、防御魔法で防ぎ、相手を打ち負かすのです。
カードは大きく分けて土地(基本地形・特殊地形)カードと呪文カードの2種類にわかれます。プレイヤーは、(主に土地から生み出される)マナ(魔力)を使って召喚・攻撃・防御などの呪文をかけるのです。
マジックをするにはカードを購入する必要があります。
カードは「スターターパック」「ブースターパック」の2通りの形で売られています。
スターターパックは、トランプのケースくらいの大きさの箱に入って売られているもので、その名の通り、まずはじめに買うべきパックです。中にはカードとルールブック一冊が入っています。この中に入っている1箱分のカードだけで遊ぶことは可能ですが、一般的にはスターター数箱分のカードが必要とされています。マナを生み出すもっともスタンダードな存在・基本地形は、スターターにしか入っていません。(スターターにはもれなく基本地形が入っています)
ブースターバックは、薄い袋に入って売られています。基本地形が十分にそろった人にとって、スターターパックはロスの多いものですが、ブースターパックには基本地形が入っていないので、ある程度スターターを買った人はブースターパックでカードを買い足していくことになります。
カードにはスターターとブースターという区分以外にも、種別があります。それが基本カードセットとエキスパンションです。
基本カードセットはもっとも標準的なカードセットです。カードの種類もバランスよく、最初に買うのにちょうどよいものです。数度の改訂を経て、2000年2月現在は「クラシック(第6版)」が売られています。
エキスパンションは、期間限定で売られるカードセットです。それ単体で遊べるもの(エキスパンションのスターターパックが存在するもの)が多いですが、通常、基本カードセットに混ぜて遊びます。エキスパンションは、マジックのバックストーリー世界を表現したり、特徴的な世界を表現したり(三国志のエキスパンション、などというものもあります)します。通常、数ヶ月で手に入りにくくなります。
カードを購入したら、デッキを作ることになります。デッキとは、実際にゲームをするときに使用するカードの束のことで、これが、プレイヤー自身の呪文書となるわけです。
デッキは、自分が買い集めたカードの中から好きなものを選んで作るのですが、2つ制限があります。ひとつは総数が60枚以上であることで、もうひとつは基本地形を除いて同じカードは4枚までであることです。(例外もあります)
マジックには世界ランキングがあり、メーカー・ゲームショップ・ゲームサークルなどが主催する公式大会に参加し、登録することで、自分の世界ランキングが認定されます。そのため、国際統一基準のレギュレーション(ルール)が存在します。たとえばスタンダード・レギュレーションでは基本カードと最近のエキスパンションのみを使用すること、などとなっています。(カードの新旧のほかに、強力な必勝法が発見されたとき、それに関するカードが使用禁止になったりします。また、古いカードを使用してよいレギュレーションもあります)
この「古いカードが使えない」「時に特定のカードが使用禁止になる」ということが、「なかなか満足できるだけの種類のカードが集まらない」「集まったと思ったら使えなくなるので、また新しいカードを買い集めなければならない」というおもいをプレイヤーに与え、「カード破産」などという冗談も生まれました。
しかし、「スタンダードレギュレーションにのっとったデッキを持っていれば、知らない人とでも対等に対戦できる」というマジックの環境は、「イベントで時間が空いたらとりあえずデュエル(対戦)」という状況も生み出しました。(最近では「モンスターコレクション(モンコレ)」もそうなりつつあります)