LastUpdate 2000.02.25 リアクションシートの見本画像を追加
Play By Mail PBMとは?

 PBM(Play By Mail)というのは、郵便を使って行うゲーム一般のことを指す総称です。郵便を使ったゲームと言っても色々ありますが、このページで扱っているPBMというのは郵便RPGのことを指しています。

 PBMのRPGというのは、コンピュータRPGよりもテーブルトークRPGに近い系統のもので、多人数の参加者が互いにコミュニケーションを取り行いつつゲームを進め、人間の判定役(マスター)によって柔軟な判定が下されるというものです。ただ、1マスター辺りの参加人数はTRPGに比べて桁違いに多く、約30人〜100人と、他の追随を許しません。
 これは僕の主観ですが、多人数が参加し、結果が小説形式で郵送されて返ってくるという点で、ある意味リレー小説などとも感じが似ている感じもします。

 PBMは狭義には、郵政省の郵便物、いわゆる物理郵便を使ってやり取りするゲームのことを指し、電子メールなど、通信手段にインターネットを使うものをPBeM(Play By e-Mail)と言って区別することがあります。
 雑誌の読者参加ゲームなどは郵政省の郵便を使って行なうので、広義には、ここで扱うPBMの一形態と言えます。

 なお、僕に関して言えば、有限会社ホビー・データさん主催の商業PBM(ネットワークRPG)に、プレイヤーとして参加しています。ホビー・データさんのページには下記リンクから行く事ができ、新作の情報などを見ることができます。

ホビー・データさんのホームページへ

その他のPBM主催会社関係のリンク集へ

 

Play By Mail 具体的なゲーム進行の様子

 ウンチクはこの辺にしておいて、具体的なゲームの様子について。ここでは例として、ホビー・データさんのPBM(ネットワークRPG)での場合を挙げています。主催団体や個々の作品によっては、用語などが微妙に異なっていたり、行動結果が小説形態ではなくコミック形式だったりする場合もあるのですが、流れとしては概ねこんな感じです。
 なお、括弧内の用語はホビー・データ社での場合の用語です。

 参加者(プレイヤー)は、ゲーム中での自分の分身となるキャラクターを少なくとも1キャラクター受け持ち、自由に外見や過去などの設定、口調を決めることができます。
 ゲーム中でプレイヤーは、主催側から小説形式で郵送されてくる現在の状況に対し、キャラクターの取る行動(アクション)を考え、手紙として執筆します。

 個々のキャラクターの行動(アクション)はゲームの進行役(マスター)の元に郵送され、他の参加者、各自ばらばらな思惑の元に物語に参加している30人〜100人のキャラクターたちの行動とより合わされます。進行役(マスター)は全員の行動の成否を判定したり、それぞれの行動の辻褄を合わせたりしながら、結果(リアクション)を小説形式の読み物として執筆します。

 なお、ホビー・データの行動結果用紙(リアクション)は、下の画像のようなものが送られてきます(2枚〜4枚程度)。
(インターネット上での著作物の公開は著作権問題が絡むので、この画像のリアクション内容は、当ページ製作者が独自に製作したものです。これはホビー・データ社のPBM「ステラマリス・サガ」のリアクション用紙のデザインを模倣したものですが、実際のものとは多少異なっています)

この画像は(有)ホビー・データのリアクション用紙の体裁を真似て、TEDが独自に製作したものです。

 その結果がプレイヤーの手元に郵送され、プレイヤーは新たなる状況に対して、次回はどのようなアクションを行うかということに対して知恵を絞ります。それが1ヶ月おきに10回、10ヶ月の期間を通じて繰り返されます。

 PBMの進行はこのように行われます。……たった10回とは言え、他の何十人ものプレイヤーと意見交換をし、知恵と時間をかけてキャラクターの行動を執筆するのは、たいへんに充実したひとときとなるものです。更に、その結果が重厚な物語となって返ってくる……となれば、その歯応えは相当のものです。
 また、全10回の冒険が終了した後でも、常にどこかの主催団体から新作が発表され続けています。冒険で知り合った他のプレイヤーたちと意気投合して、他の冒険を求めて旅立つも良し、新たな出会いを求めてさすらうのも良し。

 何が面白いのかと問われれば、人によって感想はさまざまで、一概に言い表すのは難しいのですけれどね。
 僕の場合なら、自分が設定を作ったキャラクターが、他の大勢のプレイヤーや進行役(マスター)さんとのコミュニケーションを通して、ひとつの物語を織り成していくその過程に魅力を感じます。PBMは1つのシナリオに多くの参加者さんがいるので、つまりはいろんな人に「自分のキャラクター」の活躍をを読んでもらえる、という嬉しさもあります。
 自分の考えたキャラクターが、他の参加者さんの産み出した登場人物たちと出会い、物語を織り成し、それが作家さんの手によって小説の登場人物になって返ってくる……素晴らしいじゃないですか。テーブルトークRPGと違って、結果が綺麗な小説形式で返って来て、同じゲームを体験した全員の手元に残るのは嬉しいものです。


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