さてさて、皆さん、私めのDVDコンバート講座へようこそ。
ここで言う”コンバート”とは、DVDの映像、音楽をPC上で楽しむためのフォーマット変換する事を言います。
DVDは、ファイルの大きい物では数ギガバイトになり、あっという間にHDDがいっぱいになってしまいます。
そこで、別のファイル形式に変換、圧縮してやる事で、HDDの負担を軽減してやろうと言うことです。
まあ、これをすることで、ライティングソフトがあれば、CD-Rなどに落とす事も可能になります。
さてさて、講座を始めましょう。
前置き 私のマシンスペックについて
CPU PentiumV800EBMhz
メモリ256MB(もっとあるといいかも)DIMM
DVD-ROMwithCD-R/RWドライブSUMSUNG製のもの(PCに付属されていたもの)
OS WindowsMe
1、用意するツール
リッピングツール cladMDEC (DVDから映像、音声ファイルを読み込む物)
他には DeCSS、smartripper、Decrippierなどがあります。
変換ツール DVD2AVI (読み込んだファイル、VOBファイルからAVI形式ファイルにエンコードするもの)
音声変換ツール SCMPX (WAVファイルをMP3形式に変換するツール)
多重化ツール VirtualDUB (映像AVIと音声MP3を合成するツール)
映像編集ツール TMPGenc,AVIUtil
MPEG4コーデック DivX
これらのツールはフリーで配布されてます。外国のサイトなので分かりづらいところですが、SCMPXを除く外のツールがダウンロード可能なところがあります。”CloneAD”(リンクをクリックするとそのサイトにジャンプします)様から頂きましょう。SCMPXはMagic Press SoUND arenaから探しましょう。
その他 必要によりCDライティングソフト(各社から市販されてます)
2、ツールのインストール
それぞれのツールはZIPで圧縮されてますので、適当なフォルダを作って解凍しましょう。
解凍が終わったら、SETUPファイルや、EXEファイルを実行して、インストールしましょう。
アンインストールについてはここでは触れません。コントロールパネルのアプリの登録と削除に入っているならば、そこで削除してみましょう。
3、いよいよ本番
それでは、道具が揃ったところでDVDをAVI形式に変換していきます。
何故AVI形式かと言うと、MPG形式よりもファイルサイズが小さく出来るからです。私の成功例で、1.7Gのファイルを148Mまで(320×240ピクセル、音声はWAV→MP3変換)に出来たからです。(もっと画面を小さくすれば、
もう少し小さくなるかも。また、後に述べますが、ビットレートも関係ありますね。)
まあ、詳しい話はさておき、早速作業に入りましょう。
3-1、DVDからHDDへファイルの読み込み
リッピングツールの起動
さてさて、先ほどインストールしたcladMdecをスタート→プログラム→cladMdecの順番でポイントして起動すると、こんな画面が表示されます。この状態は、DVDをドライブに挿入していない状態です。画面の下にメッセージが出ています。「No DVD Movie found in DVD-ROM!」がそれです。
次にソフトを挿入してみましょう。
こんな画面になります。「source drive」の横に何やら表示されて、「Program Chain」の下にも何やら表示され、画面の下にも情報が出ましたね。これはこのツールが有効に使えるという印です。
次に、「destination」と書いてあるボタンをクリックします。
すると、転送先のフォルダを指定するダイアログが出ますので、適当なフォルダを指定しましょう。
そして「OK」ボタンをクリックすると、
こんな感じの画面になります。ここまで来たら、後は「start selected operation」のボタンをクリックするだけです。指定したフォルダ(destinationボタンの脇のボックスに表示されているフォルダ)にDVDの中のファイルが転送されていきます。
(転送時の画面)
ここは少し時間が掛かりますので、お茶でも飲んで一服しながら待つことにしましょう。
転送時には画面下のメッセージの欄と、タスクボタンに、進行状況が%表示されます。100%になったら終了です。
これでDVDからHDDにデータの読み込みが終わりました。
しかしこれで安心してはいけません。上の「source drive」の脇のボックスを見てください。〜〜(2.76GB)と表示されているではありませんか!これではとてもファイルが大きすぎます。
詳しい事は省きますが、これは、DVDに使われているファイル形式「VOB」のお陰でして、あの綺麗な画像を格納するための決まりなんだと言う事で覚えて置いてください。詳しいお話は他の専門的なページを見てくださいね。
(終了時の画面)
メッセージの欄に「Done」とあり、これが終わった印です。右上の四角いエンボス印をクリックして終了させましょう
と言う事で、話を先に進めます。
3-2、映像と音声の取り出し
次に使うツールは、DVD2AVIです。スタート→プログラム→DVD2AVIと押して、画面を出して見ましょう。
こんな画面が出てきます。そうしたら、次に先ほど読み込んだファイルを開きます。
File→Openの順でクリックすると、
こんな画面が出てきます。まずは一番上のファイルをクリックして、開くをクリックします。すると、
こんな感じでVOBファイルがリスト化されました。これは映像と音声が入った全てのファイルがリストアップされた事になります。また、この時、全てのファイルがリスト化されないこともあります。その時はADDを押して、ファイルを追加していきます。今回はこれでよいので、OKを押します。すると、
とまあ、こんな画面が出るわけです。しかし、画面の上を良く見てください。
画面の上に〜VOB720×480とあります。これはオリジナルの画面の大きさを示しており、このまま変換しても良いのですが、ファイル容量が大きくなる事は間違いありません。
そこで、大きさをまずは調整しましょう。Video→Clip&Resizeの順でクリックしましょう。
こんなダイアログが出てきます。ここで、Video aspectの脇のボタンを押して、Freeを選び、リサイズします。また、上の大きな画面では、右端に黒い帯が見えます。これも邪魔ですので、Rightのスクロールバーをいじってあげます。大体こんな感じです。
そして閉じるボタンをクリック。
この大きさで実際に観賞することになります。
こんな具合の右端が切られた(クリップされた)感じになります。
次はVideoの設定です。
ここではあまり多くはお話しません。あまり画質などを気にしないなら、この設定をお薦めします。
一番上はこれをチェック。
2番目はこれをチェック。
3番目はこれをチェック。
四番目はこれをチェック。Video設定はここまで。
Audioの設定。
DVD2AVIの隣に表示されているウインドウがこれ。
ここで注意するのは、Audioの欄に”DD”と表示されている事。これは、Dolby Digitalサウンドの略です。
最初にこれをチェック。これは、音声がどこにあるのかを決める物で、日本語の物は、ここにチェック。外国の物は、
ここにその国の音声で入っていて、日本語吹き替えがTrack2に入っていると思います。
パッケージの裏を良く見て確認しましょう。日本語吹き替えがあれば、大抵そのようです。
つぎはここ。今回は、ドルビーデジタルでしたね。面倒な人はAuto Selectでも可。
つぎはここ。ここにチェックを入れると、このツールは、ドルビーデジタルサウンドをWAV変換してファイル出力します。また、
このメニューの下のほうは、Dynamic Renge Controlについては、DVDプレイヤーにナイトシアターモードがあったりしたときに、
使用します。通常はNormalです。(まあ、ソフトの方で対応していないと意味がないようですが・・・)
Dolby Surround Dounmixについては、5.1Chに対応している物ならチェックを入れましょう。ただし、別のツールを使って、
エンコードする手間がかかりますが・・・今回はそのままステレオサウンドを楽しむと言う事で行きましょう。
Pre-Scale Decisionはドルビーデジタルの読み取り精度を上げるオプションのようです。まあ、あえてこれには触れません。
つぎはここ。これは指定したトラックから音声を取り出しますと言う事。下の項目は、VCDなどから音声を取り出すときに、
全てのトラックから音声を取り出します。と言う事。(トラックアットワンス等で記録された物については有効。今回はいらない。)
つぎはここ。サンプリングレートをここで決めます。48Khzそのままで良ければここ。まあ、大概のDVDはこのままでいけると
思いますが、レートダウンするなら、Midで良いでしょう。UltraHighは最高の精度ですが、ファイル出力に時間がかかります。
その次のNormalizationですが、設定するのは、先ほどのPre-Scale Decisionとの関係です。特に何もしなくてもよさそうです。
ただ、このツールの作者はヘッドフォンで聞くなら100。スピーカなら70位と申しております。まあ、再生の環境にもよりますので、
各々自由に設定してみてください。
いよいよ、ファイルへの出力です。File→SaveAsAVIをクリックしましょう。すると、上のダイアログが出ますので、
適当なファイル名をつけて”保存”をクリックしましょう。
すると、こんなダイアログが出まして、圧縮用のプログラムを選ぶ事になります。
皆さんはここで既にMPEG-4をインストールしていますので、これを選びましょう。
次にデータレートをここで決めます。あまり画質などに拘らなければこのくらいがいいかな?
皆さん各々やってみてください。
OKを押しまして、2個上の画面に戻ったら、またOKを押します。すると、下のようにウインドウが動き始めます。
この画面で進行状況が分かります。Statusの中のRemainingの所の時間が、残り時間と言う事になります。
この場合、1時間24分22秒と言う事です。
また、Video欄のVob Cell IDは、トラックNO/チャプターNOを示しています。
AVI欄のProjected Sizeは予想されるファイルのサイズです。まだここでは音声が乗っていない映像のみの
ファイルサイズになります。その上のSize欄は作成されたファイルサイズです。
終わるまで待ちましょう。映像のAVIファイルと、音声のWAVファイルが出力されています。
元のファイルが大きかったり、ビットレートによって、時間が大きく異なります。
食事をするなり、昼寝をするなり、暇をつぶしましょう。
暫くして、終了すると、Remainingの欄に、”FINISH”と表示され、AVI&WAV出力が完了します。
試しにフォルダの中がどうなっているか見てみましょう。
いかがですが?下の2行が出力されたファイルです。AVI(映像のみ)が97.6Mに圧縮されています。音声は、WAVだけあって
大きいですね。456Mもあります。これをそのまま多重化(映像と音声を合わせること)するわけには行きません。
そこで行うのは、WAVファイルをMP3へとエンコードしてやるのです。そうすれば音声が圧縮されるでしょ?
と言うわけで、
3-3、音声の圧縮
ここで使うのは、”SCMPX"というツールです。これはオーディオプレイヤーとしても使える代物ですが、エンコードが出来る
プレイヤーです。
早速起動してみましょう。私はショートカットをデスクトップに置いていますので、それをダブルクリックしますが、
皆さんは、解凍、インストールしたフォルダのアイコンなりEXEファイルをダブルクリックしましょう。
こんな画面が出てきましたね。続いては、中央下のほうにある”CONVERT”と書かれているボタンをクリックしましょう。
このようにポイントして行き、画面の位置でクリックしましょう。
このダイアログが出ましたら、対象のファイルを指定し、開くを押します。
すると、このダイアログに移り、エンコードの設定をします。私の使っている設定は・・・
これです。設定が終わったら、OKをクリックしましょう。
このダイアログで、保存をします。そのままOKをクリックしましょう。
進行状況を示すダイアログが表示されますので、、このまま待ちます。終了すると、このダイアログは消えます。
今、エンコードが終わったファイルはこのようになっています。
下から2番目にファイルが出来ました。拡張子はWAVですが、MP3のファイルになっています。これで一気におよそ419Mも
得をしたことになりますね。
ここまで来たらあともう一歩です。
3-4、映像と音声の多重化
ここでは、最後の仕上げをします。
今までは、映像だけのAVIファイルと、音声だけのMP3.WAVファイルを作りました。
これを纏める事を「多重化」と言い、一つのムービーファイルにします。
使うツールは、”VirtualDUB”です。スタートボタンから、プログラム、そして”VirtualDUB”で起動しましょう。
こんな画面が出てきたと思います。
設定に移りましょう。
このようにメニューを開いて一番上をクリックしますと、
こんな画面が出ますので、ファイルを選びましょう。
もちろん選ぶのはこれです。開くを押しましょう。
この画面が出ますので、試しに再生してみましょう。(映像だけですが・・・)下にあるボタンの左から2番目のボタンです。
再生を止めるのは一番左のボタンです。
さあ、やってみましょう。
こんな風に再生できましたか?では、いったん再生を止めます。
VIDEOの設定
ここをクリックします。
Audioの設定
今、反転しているところをクリックします。先ほど作ったファイルは拡張子がWAVでしたね。
このダイアログで先ほどエンコードしたファイルを選んで、開くを押します。
次に、これを選んでクリック。
ファイル名を決めて、(格納するフォルダもここで決めてね)”保存”をクリック。これで多重化が始まります。
途中経過を示すのがこのダイアログです。
やはり、Projected file sizeが予想されるファイルサイズです。Total timeは残り時間です。今回は44秒で終わるみたいです。
終了すると、このダイアログは閉じます。
これで多重化が終わりました。早速、どのくらいのファイルサイズになったのか見てみましょう。
一番下に目的のファイルがあります。137Mになりましたね。どうです?これでCD-Rに焼きこんでもいいでしょう?
この段階で、お好きなムービープレイヤーで観賞も出来ます。
最後に、再生してみて、画質が気に入らない場合、うまい処理ソフトとして、TMPGenc,AVIUtiがあります。
これの使い方は、DVD2AVIで「SAVE AS AVI」を選ばずに、「SAVE PROJECT」として、プロジェクトファイルを保存しておき、
これらのツールを使って、輪郭の処理とか、画像ノイズの除去などの処理をします。無論、これらの処理をすると、
時間はそれなりにかかります。
ちなみに、今回紹介したやり方で、41分収録されたDVDをAVIファイルにするのに、
DVDからHDDへの読み込み
約10分
VOBファイルからAVI,WAVファイルへの変換 約1時間30分
WAVファイルのMP3ファイルへの変換 約6分
AVI、MP3ファイルの多重化
約50秒
合計 約2時間
と言った時間がかかりました。
DVDの収録時間によって、またはエンコード時のビットレートや圧縮の度合い(MPEG1とかMPEG2,MPEG4)によって、
また、画像編集によって、作業時間は大きく変わります。
さらに、マシンスペックによっても時間は変わります。
とりあえず、お勧めとしては、フリーツールでメモリー監視ソフトを導入しておく事を御考えください。
作業中には、メモリ消費がかなりあります。メモリをある時間ごとや残りメモリ量が不足しそうな時にデフラグ及びリカバリーを
自動的に行ってくれるものがいいでしょう。常に残りメモリ量をある程度確保してくれる、そんなソフトをフリーウェアのサイトから
ダウンロードしておく事をお勧めして、今回の講義を終了いたします。