ゲームの話第3回

今回は某BBSでの知り合いから譲り受けた数本のゲームについてのお話です。

タイトルはONE〜輝く季節へ〜です。

一応PC版として頂いて、どんな感じかとプレイしてみました。(ファンの人には失礼かもしれませんが、敢えて苦言を。)
ストーリーはファンの方々なら十分ご存知ですので簡単に。
主人公は高校2年生。幼馴染で女房気取りの長森瑞佳に毎朝起こされ、だらだらした生活をしているが、転校生の七瀬留美や、地味なクラスメートの里村茜、盲目の大食漢先輩川村みさき、失語症の上月澪、死んだフェレットのお墓を作るのを手伝った事で知り合った椎名繭との触れ合いを綴ったもの。
まず感じた事。
@、メッセージ送りがしんどい。次の選択肢まで数秒単位で良いからメッセージを自動送り(読むのに支障のない時間でスキップ)する他のプログラミングが出来なかったのか?
A、セーブファイルが30ヶ所も必要なのか?ヒロインの数だけ(7人分)あれば十分じゃないのか?
B、キャラが稚拙すぎ。(絵が雑と言うのか何と言うか。)
C、回想シーンらしきものでも、CGをしっかり入れるべき。文章のみではつまらない。
D、主人公が一旦この世から姿を消すが、密約のせい?密約などと言うのと戦う事を主人公は選べなかったのか?だとしたら、運命と言う奴に流されやすく、現実逃避と、妄想癖のある知らない男で、なぜヒロイン達がそのような男に心を開いたのかわからない。主人公の名前を自分のものにリネームしてプレイしたのが恥ずかしくなってくる。もしかしたら、主人公が最初にいた世界こそが彼の妄想と虚構の世界で、妹(みさお?)が死んだ事を受け入れられない事で、多重人格が形成された哀れな男の話なのかも?(本当のいるべき世界は表の性格が活動している場所で、ヒロイン達のいる世界は裏の世界だと想像してしまう。ということは、ヒロイン達は主人公の心が作り上げた理想の妹かも。だから一年間、現実の世界に主人公は引き戻されてしまった。ヒロイン達の想いが再び主人公を裏の世界へ誘い、今度こそ永遠に主人公は現実世界には戻れなくなってしまった。そういうこともありえる。)
ひょっとしたら、多重人格&妄想癖症状を抱えた精神病患者の更生を綴ったストーリーなのかも。だとしたら、〜輝く季節へ〜なんてサブタイトルはおこがましいと思うが、多重人格などの精神的な病を封じ込め、更生が叶ったなら、ある意味、”輝く季節”なのかもしれない。
E、相手が目が見えない事をいいことにエッチしてしまうとか、口が利けないのをいいことに、ハメ倒すなどとはど外道だな。うん。
F、オプションでCG鑑賞があるが、キャラを選択したときに出る左上の100%クリアしたキャラの表情がにこやかになれば達成したんだなと言う感触があるが、七瀬留美(怒った顔)、椎名繭(泣いた顔)、里村茜(無表情)は達成感がまるでない。むしろ”まだ何かあるのか?”などと勘繰ってしまう。長森瑞佳や、川村みさき、上月澪については最初から主人公に対して好意的だったのだから表情がいいのは当たり前なのかもしれないが。CG収集100%になった時ぐらい、”おめでとう!”の意味をこめて、にこりとした表情でいて欲しいものだな。あ、そうそう。100%クリアボーナスみたいなものがあると尚良いかも。(CG追加とか、新たなメッセージが追加されるとか、隠しシナリオとか)

総合的には個人的評価ですが、”中の下”ないしは”下の上”辺りでしょうか。(これって18禁?と疑ってしまう。まあ、18歳以上じゃないと、ストーリーの本質なんかが解らないかもしれませんね。)

続いては”AIR”です。

これもPC版で頂きました。

さっそくですが、簡単なストーリーから。主人公は3名います。DREAM編(人形遣いの流浪の方術士)、SUMMER編(神奈に仕える武士)、AIR編(カラスの”そら”)の3名です。オールクリアするにはこの3編を順にこなしていかないといけません。DREAM編では、とある町にやってきた人形遣いが最初に厄介になる家の女の子、神尾観鈴、町外れの廃線になった駅の前駅長の娘、遠野美凪、商店街の診療所の院長の妹、霧島佳乃との触れ合いが主軸となります。因みに、遠野美凪のTrueEndを見ないと、SUMMER編にはいけません。100%CG収集のためには、DREAM編を4回プレイしないとだめですね。
そしてめでたくSUMMER編に突入すると、選択肢無しでメッセージを読むだけになります。プレイヤーは翼人の神奈に仕える柳也と言う武士になって、平安末期の時代を体験します。おそらくここがこのゲームでの大元になったストーリーと思われます。柳也は翼人の神奈と相思相愛になったが、神奈は彼女の母親、八尾比丘尼を目の前で僧兵達に殺され、愛する柳也を、いつもやさしく接してくれた女官を助けるために自らの力を解放、同時に僧兵達の呪いの力で空の上からの帰らぬ人に。しかし、いつかはその呪いから開放してやれる事を信じ、ある高僧に出会い、かつて神奈に仕えた女官は高僧より神通力の資質が高い事を告げられ、柳也と共に修行に身を投じる。しかし、年月は流れ、余命いくばくもない柳也は、自分の代ではなく、子々孫々にその夢(神奈に掛けられた呪縛の開放)を託し、共にいた女官の体内に命を宿すのだった。おそらくここまでで、人形遣いは柳也と女官の子孫である事がお分かりかと思う。また、私はこうも思う。DREAM編の3人のヒロインは女官の転生したものであろうと。人形遣いの夢を叶えるために側に寄り添い、やがては結ばれ(契りを交わす)る。これは柳也と女官のよう。
そしてAIR編。カラスの”そら”はDREAM編に登場の観鈴に拾われます。そして神尾家に飼われることになるのですが、カラスとはいえ、飛ぶ事が出来ません。ここではDREAM編神尾観鈴パートをカラスの”そら”の視点で描いています。最終的には飛べるようになるのですが、そのきっかけが、観鈴のおばと観鈴が本当の親子以上に絆を深めた事にあるようです。これはSUMMER編の八尾比丘尼と神奈、神奈と女官の関係を踏襲しているのかもしれません。そして、いつかは空を飛べるようになりたいと言う”そら”の想いはSUMMER編の柳也のように、いつかは空の彼方にいる神奈に会いたいという想いとオーバーラップします。そう、プレイヤーはSUMMER編の武士、”柳也”なのだと私は思います。

感じた事ですが、
@、やっぱり絵が・・・
A、サブキャラも攻略対象にしてほしかった。(神尾のおばさんとか、診療所の佳乃のおねいさんとか、ロリ系が好きな人はシャボン玉がなかなかできないみちる。ロリ系じゃ発売禁止になっちゃうかも?でも、エッチの相手は高校生。淫行条例に抵触するか?)
B、世界観が難解。
C、メッセージ飛ばしはいいかも。

個人的総合評価はONEと同じと言う事で。基本的には(ONEも同様)キャラに思い入れが出来ないのが私の結論です。ノベルスとして読ませるものなのか、(もしそうであれば、画面一面が文章になっていて、ページをめくる感覚で操作し、CGは背景として使用、”メッセージを隠す”コマンドを使う手法がよいと思う。)、選択肢を楽しむのか、狙いがわからない。また、会話や、エッチシーンでも、アイコンクリック(覗くとか、なめる、揉む、触る等の動作を加えるとか)などで、キャラとの会話を楽しむとか、臨場感を多少なりとも味わう要素がまるでない。これでははっきり言って、飽きてしまう。よく書店でアンソロジーやムックが店頭に並び、売れているようだが、どこに魅力があるのかわからなくなってきた。実はKANONも手元にあるのだが、プレイしようか否か、同類の内容(まあ、発売元が同じ(KEY)なのでそうそう変わらないと思うが)ならば、プレイは当分見送ろうと思う。

以上、ファンの人(私に譲っていただいた方を含む)達には酷評かと思いますが、第3回のゲームのお話でした。