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銀盤グラフィティ 〜銀盤グラフィティ〜 《ネバーエンディング・ストーリー》

ネバーエンディング・ストーリー (NEVER ENDING STORY / DIE UNENDLICHE GESCHICHTE) 1984年作品
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LD 国内盤
ワイド,字幕版
CD 国内盤 サントラ CD 独逸盤 サントラ  

ネバーエンディング・ストーリー
(NEVER ENDING STORY / DIE UNENDLICHE GESCHICHTE) 1984年西ドイツ・アメリカ作品
監督:ウォルフガング・ペーターゼン/音楽:クラウス・ドルディンガー,ジョルジオ・モロダー
出演:ノア・ハサウェイ,バレット・オリヴァー,タミー・ストロナッハ,他

  ドイツの作家ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』の映画化。
  少年が古本屋で見つけた一冊の本、弱虫でいじめられっ子の少年バスチアンは、この本を一人で読み始める。本の中ではアトレーユという名の少年が、世界を虚無から救おうと仲間を得ながら全力で頑張るお話が繰り広げられるが、本を読むうちにバスチアンは、奇妙ながら自分が物語に影響を与えているような気がしはじめる。

  …変な説明(^_^;)上手く説明できません、このお話。この映画の魅力はなんと言ってもイメージいっぱいの楽しい美術と、アトレーユ少年のかわいさ。
  美術デザインなどにはかなりこだわったらしく、当時はそのデザインをいかに特撮で映像化したかのメイキング映像が、しきりと流されていました。当時出た美術デザイン本も分厚くて、素敵なイメージが沢山つまった見応えのあるものです。
  アトレーユ少年は可愛くて、いかにも少年らしい生き生きとした姿がとてもよかったです。アトレーユを演じたノア・ハサウェイ、今どうしているのかな。

  ところで、映画『ネバーエンディング・ストーリー』には2バージョンあります。日本でも公開されたバージョンと、本場のドイツで公開されたものです。残念ながらドイツ版を観た事はないので細かい違いはわかりませんが、2つの最も大きな違いは音楽です。日本でも公開されたバージョンは、オリジナルのドイツ版の音楽の一部をを何らかの理由で差し替えたもので、映画を観た方にはお馴染みのリマールの歌う主題歌はドイツ版にはありません。またジョルジオ・モロダーの曲も、米国や日本で公開されたバージョンにしか流れません。ドイツ版も観てみたかったです。

  原作の『はてしない物語』は児童文学の名作の一つで、私の大好きな作品です。この原作を読む時は、是非ともハードカバー版で読んで下さい。ハードカバーは“表紙は赤い布張りで、陰影で互いの尻尾を噛む2匹のヘビが浮き彫りにされ、本文は各章が綺麗な飾り文字ではじまる2色刷り”という、お話の中でバスチアンが読む本を再現したとても素敵なものです。この装丁で本を出したのは日本がはじめてだったとかで、当時エンデが大喜びしたという逸品です(^-^)

  ≪ここからは、批判的な文を読みたくない方は飛ばしてください。ネタバレもしています。≫
  この映画、途中までは面白いし大好きですが、ラストは映画の出来全てを破壊する最悪なものだと思います。いじめられっ子の弱虫少年バスチアンが、アトレーユの自分の力で自分に出来る限り一生懸命に頑張るその頑張りを一緒に体験した結果やった事は、“他人の力を使っていじめっ子に仕返しをする”こと、つまりラッキー・ドラゴンのファルコンに乗っていじめっ子を追いかけ、思いっきり恐がらせて大喜びするという最低のものでした。劇場でこれを観た時は、全てを壊されたようでがっくりでした。これまでの冒険は何だったのでしょう?なぜこのようなラストになったのか理解に苦しみますし、エンデが激怒したというのも頷けます。これだけがこの映画の残念なところです。
◆LD(国内盤):ワーナー・ホーム・ビデオ NJL-11399
  このジャケット…写真をコラージュするにしてももうちょっとなんとかならなかったのでしょうか。これくらいなら素人でもできるぞい(^_^;)
◆サウンドトラックCD(国内盤):東芝EMI TOCP-6699
  リマールの歌う主題歌が収録されたサントラ。米国盤と同じ内容のものです。クラウス・ドルディンガーとジョルジオ・モロダーの二人のスコアが入っています。
◆サウンドトラックCD(独逸盤):WEA 2292-50396-2
  オリジナルのドイツ盤です。国内盤では差し換えられて聴けない曲もちゃんと入っていて、これがまた素敵な曲です。個人的にはジョルジオ・モロダーの曲よりオリジナルのままの方がいいと思うんだけどな。
  ジャケットの美しい絵を描いているのは、美術デザインの担当の方。(美術デザイン本には、こんな美しいイメージ・イラストも沢山入っているんですよ)

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