〜銀盤グラフィティ〜 《ロブ・ロイ》
 | ロブ・ロイ (ROB ROY) 1995年作品 |
 |
 |
 |
 |
LD 国内盤 ワイド・字幕 |
LD 米国盤 トリミング |
DVD 国内盤(FOX版) ワイド,字幕 |
|
 |
 |
-
『ロブ・ロイ』 (ROB ROY) 1995年アメリカ/イギリス作品
-
監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ/音楽:カーター・バーウェル
出演:リーアム・ニーソン,ジェシカ・ラング,ティム・ロス,他
スコットランドの、実在の人物ロバート・マクレガーを描いた映画。お話はロバートと彼の妻メアリーの愛を中心に、スコットランドとイングランドの確執をからめたもので、とにかくロバート達二人が素晴らしいです。本物の男と本物の女。いやはやあんな生き方が出来るのが羨ましい。現代ではもう無理。
オール・ロケのハイランドの自然がこれまた美しくて、その中にスコットランドの民族衣装をつけて立つロバートは、もううっとりするほど素敵です。私はケルトにはめっぽう弱くて、おまけにハイランドの自然には完全にノックアウトされていますので、完璧にそうである『ロブ・ロイ』は、もはや私の中では特別な位置を占めてしまっています。
冒頭に、侯爵の牛を盗んだ一味を捕まえ、その首領格でロバートの幼なじみでもあった男を、彼の一存でその場で殺すシーンがあります。まずはじめにはっきりとロバートの人となりを描写して見せる、名シーンです。一見捕まえた男を申し開きもさせずに処刑するのは冷酷なように見えますが、あの時代あの状況でもし彼らを公爵の元に送れば、待っているのは恐らく悲惨な運命の果ての全員の死でしょう。それがわかっているロバートは、彼らの為に首領一人を殺し、代わりに残りを解放するのです。首領の男もロバートの行動の意味を察して、彼に躊躇いなく殺させるようにわざと切りかかって行ったように見えます。この切りかかる直前の視線を合わせた二人の目は何よりも雄弁で、ここは『ロブ・ロイ』最初の名シーンだと思います。
ロバートのリーアム・ニーソンとメアリーのジェシカ・ラング、この二人の演技はとてもいいです。ややネタバレになりますが、ラストの我が家を見つめるロバートの万感込めた表情はなんともいえず素晴らしく、それに輪をかけて、帰ってきたロバートに気付き走り出すまでのメアリーの表情の見事な変化は、絶品中の絶品だと思います。敵役の哀れなマザコン男カニンガムを演じるティム・ロスもとてもよかったです。ただ、これはティム・ロスのせいではなくて脚本や演出のの問題なのですが、カニンガムをもっとちゃんと描き込んでロバートとの対比を際立たせていれば、もっともっとよくなったのになぁ。これがなんとも惜しいです。
よろしければこちらもご覧下さい → いとしのリーアム【ロブ・ロイ】
- ◆レーザー・ディスク(国内盤):ワーナー・ホームビデオ NJWL-55228
-
格好良いっ!いやはや格好良いジャケットです(でも本当は彼は、専ら剣を使って銃はほとんど使わないのですけどね)。
- ◆レーザー・ディスク(米国盤):MGM/UA HOME VIDEO ML105228
-
おそらく現在ソフト化されている『ロブ・ロイ』の中では、もっとも美しい映像が見られるのがこの米国盤LDです。国内盤LDもきれいなのですが、米国盤の方が発色がずっと鮮やかで、ハイランドの自然がダイレクトに迫って来ます。もう感涙ものの美しさです。(ちなみにDVDの映像はハナから勝負になりません。DVDは国内盤LDにもあっさり負けてます)
掲載のLDはトリミング版です。ノートリミングのワイド版の米国盤を、本気で探しています。どうか、情報お持ちの方がいらっしゃいましたら教えてください。中古でも少々痛んでても構いません。本当に本当に探しています。どうぞよろしくお願いします。
- ◆DVD(国内盤):20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン GXBA-15896
-
国内盤DVDは、これ以前にワーナーからも一度出ています。内容は全く同じで、単に版権が移ったための再発売のようです
- ◆サウンドトラックCD(米国盤):VIRGIN RECORDS 7243 8 40351 2 9
-
ロブ・ロイの音楽は、ケルトの民族楽器を使ったストレートなケルト・ミュージックが主体になっています。もうオープニングのイントロから、私は音楽に魅了されてしまいました。メインテーマは素朴でとても美しい旋律です。丘の上のピクニックシーンにはこのメインテーマのオーケストラアレンジが流れるのですが、これがまた素晴らしい!うっとり聴き惚れてしまいます。
本編がそうであるように、このサントラでもイギリス野郎につけた曲は無粋に響くのがまた一興です。
- ◆サウンドトラックCD(英国盤):VIRGIN RECORDS 7243 8 40481 2 9 CDVMM18
-
英国盤は、内容はまったく米国盤と同じですが、見ての通りジャケットが違います。どっちかと言えば、米国盤の方が好きかな。でもどっちも素敵!
【HOME】 【銀盤グラフィティ】