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銀盤グラフィティ 〜銀盤グラフィティ〜 《ゾロ》

アラン・ドロンのゾロ (ZORRO) 1974年作品
LP サントラ国内盤 アラン・ドロンのゾロ CD サントライタリア盤 アラン・ドロンのゾロ
LP 国内盤 サントラ CD イタリア盤 サントラ  
アラン・ドロンのゾロ』 (ZORRO) 1974年イタリア・フランス作品
監督:ドゥッチオ・テッサリ/音楽:グイド&マウリツィオ・デ・アンジェリス
出演:アラン・ドロン,オッタヴィア・ピッコロ,スタンリー・ベイカー,他

  アラン・ドロン主演の覆面騎士の英雄譚、サイレントの時代から何度も映画化されたヒーローのものである。
  ディエゴは旅の途中偶然に、総督として任地に向かう理想に燃えた旧友に再会するが、その夜その友人は何者かに暗殺される。ディエゴは彼の遺志をついで彼に成りすまし、気の弱いなよなよ男を装って総督として赴任する。そして友の敵を討ち、その敵の傍若無人な圧政から町の人を救う為に、現地の伝説の黒ギツネ“ゾロ”の名を名乗って役人どもを手玉に取り始める。

  とにかくアラン・ドロンがいいです。なよなよ男と颯爽とした剣の名手を実に楽しげに演じていて、その変身ぶりには笑うしかありません。ゾロのテーマ(歌)がまた良くて、どこかのん気さを含んだ軽快なこれをバックに剣を振るうさまは、爽快の一言。また亡くなった友人は理想に燃える素晴らしい男で、ディエゴは彼に“人を殺さない”と約束したので、大活躍しても血は流れません。おかげで殺伐さがないのもグッドです。

  ゾロは上から下まで黒づくめ。上の画像ではマントの裏が赤ですが実際はこれも黒で、しかも衣装に光り物の装飾は一切なく(装飾はわずかな黒糸の刺繍とブラウスの前タテのフリルくらい)生地に光沢すらありません。本当に真っ黒。そして真っ黒なマスクから覗くのは、ドロンの青い瞳!くぅ〜っ、格好いいっ!!ムチや剣先でサササッと“Z”のマークを記すところなんてたまりませんし、クライマックスの剣戟シーンなんて、もう興奮です♪
  総督府にいる前総督の愛犬、これまた真っ黒な大型犬なのですが、彼がとてもいい味を出しています。悪徳大佐は嫌うくせにディエゴに懐いてしまうあたり、人を見る目がありますな。

  この映画でもう一つ絶対に忘れてはならないのが、日本の宝の超絶名吹替え!ドロンと言えばなっちゃん、なっちゃんと言えばドロンと言うくらい定番の、野沢那智による吹替えは、文句無しに最高に楽しい出来映えです。並居る声優さんの中でも群を抜いて名優の彼、強弱二つのキャラクターをもう笑いなくしては聞けないほど見事に演じわけています。必聴は“ゾロが総督を”馬車の中に人質にしたシーン。馬車の中からゾロと総督の声だけが聞えてくるのですが、これが…(大笑)歴史に残る名演と、私は思っています。
◆サウンドトラックLP(国内盤):キング・レコード FML 39
  これはLPレコードです。銀盤じゃないのについ載せてしまいました。自分でLPなんてとても買えなかったその頃、おねだりして買ってもらった数少ないサントラの1枚で、私がこの作品も音楽もどれくらい気に入ったかを証明する想い出の1枚です。
◆サウンドトラックCD(イタリア盤):CAM 493302-2
  イタリア盤サントラです。海外盤なのになぜかジャケットには日本語タイトルが…?日本のポスターの流用と思われますが、日本の物が他より格好良かったのでしょうかね。謎のジャケットです。
  内容はレコード盤と同じです。レコードが聴きにくくなった昨今、このCDを見付けたときは大喜びで買ってしまいました。イキが良くて爽快で、お気に入りのサントラです。
◇DVD(国内盤)
  国内でDVDは発売中なのですが、これがDVDのごく初期に出たソフトで、なんとも惜しい事に吹替えが収録されていません。初期のソフトという事で、吹替えを収めて再発売があるのではと期待して買うのを控えているのですが、どうなんでしょうねぇ。(ちなみにLDは発売されませんでした。なんでだよぉ!)

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