朝方のバージ(大きな船が接岸できない船着き場への連絡ボート)に乗る。強力なエンジンを全開にしたバージは痛快なスピードでトロピカルな海の上を走る。ヘッドホンステレオからは偶然にもアースウインドアンドファイヤーの「フェイセス」がきこえていて、船着き場へと向かうバージの乗り心地とマッチした。単なる巨大フェリーというよりはフェリータイプの豪華客船といったほうが適切なゆえに錨を下ろしたホテルシップとして太平洋の海原に浮かぶ船から降りると、僕らはすでに海と島の風景の一部なのだ。

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