発刊のことば |
本年、小林聖心女子学院創立50周年を迎え、50年史を発刊するこ とができましたのは、私どもの大きな喜びでどざいます。 本校は現在、生徒数1000人余の大家族ですが、住吉での創立当 時は外国人の修道女により始められた小さな塾にしかすぎませんで した。私たちはこれらの関西の聖心創立のため自らを捨て、教育に 一生を捧げられたマザーのことを忘れてはなりませんが、何よりも これらの方々の行為に示された奉仕の精神が、実はそれ自体、本校 の精神に他ならないということを思い起こしたいと存じます。 小林聖心の初代院長であるマザー・マイヤーは、しばしば「Big You and small i(T)」と「自己を押え、相手を思う」ことを強調 されましたが、この奉仕の精神こそ、私たちがあたため育て、次の 時代へと伝えていかなければならないものだと思います。自己の利 益を第一忙して動いている現代社会のなかで、く他人のため)とい う奉仕の精神にいかに生きていくかは、私たちに与えられた今後の 大きな課題です。 変動いちじるしい現代、聖心の社会に対するアプローチの仕方 も、いままでとは異なった形をとることと思います。しかしなが ら、いつの時代、どこの社会にも通用する広い心をもって、この奉 仕の精神を育てていくよう今後も努力して参りたく、みなさまのど 協力をお願い申し上げます。 昭和48年10月 聖心会小林修道院長 若松 清子 小林聖心女子学院 小・中・高等学校長 竹井恒子 (*昭和48年 当時の抜粋です。) |