本職ですが、まだ見習いです。
そこんとこをよくご理解の上、参考にして下さい。
しかし文句は可です、掲示板かメールを使ってね。
更新ほとんどしてませんが、許して下さいm(_ _ )m
栄えある第一回目の講義は、「土作り」です。←二回目は何時ですかぁ?(自分で突っ込み)
何にでも言えることですが、「良いもの作りはまず土作り」です。
そこそこ詳しく知りたい方と、要点だけ分かれば良いんだ、という方がいらっしゃると思いますので、
土作りについて、アカデミックで本格的な論と、簡単に分かる端折った話の二つで進めます。
土は野菜などを植えると、だんだん栄養分が無くなり、やせてきます。
そのため、必要な栄養分を補給しなければいけません。
栄養分は、堆肥と化成肥料で補給できます。
どれぐらいやればいいかは、肥料の袋に書いてあるので、それを参考にすればよいでしょう。
ちなみに我が家でさつまいもを作る場合、10アールあたり、堆肥20kgX8 化成肥料20kgX4やっています。
これらの肥料は畑にまんべんなくばらまいています。その後耕して、土と混ぜるのです。
肥料やりの写真掲載予定位置(2001年5月〜6月に掲載予定)
また、さつまいもの場合、成長段階に合わせて追加の肥料をやるため、
化成肥料は耕す前にやったのと同じぐらいの量が植え付けの後、必要になります。
堆肥は追加してやらないので、余分に買う必要はありません。
◎注意すべきこと
堆肥だけしかやらなかった場合、収穫量が少なくなります。
また、化成肥料だけしかやらなかった場合、土地のバランスが崩れ、作物が育たなくなるおそれがあります。
堆肥と化成肥料をバランスよくやることが、豊かな土作りに一番重要なことです。
1:肥料の歴史
昔、人類が農耕を始めたとき、その主な手法は略奪農法でした。
肥料類を全く使わず作物を植え収穫し、土地が栄養分を失ってやせてしまうと、
それまでの畑を捨て、新しい畑を切り開くという手法です。
人口が少なく、畑にできる広い土地があちらこちらにある時は問題なかったのですが、
その後人口が増え、土地が減ってくると、そう頻繁に農地を切り開くことは出来なくなってきました。
そこで人類は土地がやせるのを防ぎ、なおかつ作物の収穫量を増やすことを目的として、
肥料を用いるようになったのです。
その肥料は主に堆肥が用いられていました。家畜の糞や人糞、魚、枯れた植物など様々です。
現在は堆肥はもちろんのこと、植物の三代栄養素が効果的に補給できるように、
化学合成肥料(化成肥料)が盛んに用いられています。
2:作物の必須栄養素と肥料の関係
作物に関わらず植物には皆、必須の栄養素があります。
ざっと述べるだけでもこれぐらいあります。
多量養分元素
C(炭素) H(水素) O(酸素) N(窒素) P(リン) K(カリウム) Ca(カルシウム) Mg(マグネシウム) S(硫黄)
微量養分元素
Fe(鉄) Mn(マンガン) Cu(銅) Zn(亜鉛) Cl(塩素) B(ほう素) Mo(モリブデン)
堆肥には必要な微量栄養素がバランスよく含まれています。
またアミノ酸や、土壌生物に富み、土壌緩衝能の増大に伴う土壌の物性改善に役立ちます。
具体的言えば、保水性、通気性、養分保持力などが向上するのです。
しかし作物の収穫量に直接影響する三代栄養素、
窒素、リン酸、カリウムは堆肥にはそれほど多く含まれていません。
それを補うために化学合成によってこれらの成分割合を多くした肥料、化学合成肥料が用いられています。
よって、土作りには堆肥と化成肥料をバランスよく利用することが一番重要であるといえます。
下の表には様々な堆肥を効能別に分けて評価しています。土壌の具合によって、うまく使い分ける必要があります。
初年度N(窒素)
放出 |
初年度N(窒素)
取り込み |
肥料としての効力 | 肥沃度への影響 | 有機物の集積度 | 連用効果度 | |
鶏糞 | 速い | 大 | 少 | 少 | 少 | |
牛糞、豚糞 | 中 | 中 | 中 | 中 | 大 | |
通常堆肥 | ゆっくり | 少〜中 | 大 | 大 | 中 | |
わら | 速い | 最初はマイナス
後には中程度 |
大 | 中 | 中 | |
未熟堆肥 | 中 | 最初は少
後に中程度 |
中 | 中 | 少〜中 | |
おがくず | ゆっくり | マイナス | 少 | 中 | マイナス〜少 |
3:対費用効果から考える施肥量
土壌の具合から、現在どのような堆肥や化成肥料をやればよいか
把握できた後は、具体的にどの程度肥料をやればよいか、
つまり施肥量が、一番重要な問題となってきます。
目標収穫量:Y(100kg/10アール)
単位収穫量(100kg/10アール)を得るための栄養分量:n(kg)
肥料栄養分の利用率:α(%)
栄養分の天然供給量:No(kg/10アール)
施肥量F=(Y×n−No)/α
ただ注意しなければならないのは、肥料はやればやるだけ作物が育つのではなく、
ある時点で打ち止めになり、それ以上やりすぎると逆に成長を阻害するということです。
また、肥料の購入費に見合った収穫量の増大があるまで施肥するのが、ベストです。
収穫量はある程度増えても、購入費が上回るのであれば、やらない方が良いということです。
都道府県の試験場では、作物別に費用に見合った収穫量が期待できる、施肥基準が提示されていますので、
それを参考にするのが一番ですね。これについてはまた調べておきます(いつになることやら?)。
それではまた、あしたにでも続きをいたしましょう(と言ってから一年三ヶ月経つが・・・)
あてぶれーべ、おぶりがーど!