アンケート結果発表その3です

宇宙関係の体験, 意識に関する設問です

46. あなたはじかにオーロラを見たことがありますか?
オーロラを見るために出かけたことがある. または出かけ先を 決めるのに, オーロラがその要因の一つであった.
1 0.8% *
別の用事等で出かけ, その際に見ることが出来た. または見られる所に住んでいた.
0 0.0%
まだないが是非見たい.
108 90.0% *********************************************
特に生で見ようとは思わない.
11 9.2% *****

実物を見た方ってほとんど皆無なのですね。冬にアラスカ、カナダ、北欧とかへ 海外旅行する方っていないのでしょうか?
かくいう私も見たことありませんが…。

47. あなたは生でロケットの打ち上げを見たことがありますか?
ある 4 3.4% **
ないが是非見たい 105 89.0% **************************************************
テレビで十分 5 4.2% **
特に見る気もない 4 3.4% **
無回答 2

これもほとんどいませんね。内之浦や種子島は遠いですからねぇ。(^^;

48. あなたは「あなたの名前を火星へ!」キャンペーンに応募しましたか?
した 7 5.8% **************************************************
しなかった 64 53.3% **************************
存在すら知らなかった 49 40.8% ********************

う〜ん。あまりいませんね。(^^; まあ応募総数の、全人口の0.2%から考えれば多い方か(をい)。

49. あなたは宇宙にいってみたいと思いますか?(金は気にしない(^^))
いけるものなら多少きつくても
64 53.3% ***************************
特に訓練がいらずに行けるようになるなら
40 33.3% *****************
飛行機なみに安全なら
8 6.7% ****
特に行ってみたいとは思わない
8 6.7% **************************************************

2番目が多いかなぁなんて思っていましたけど、1番目が過半数をゲット.
こんな時代でも、スペオペを読むような人は、 結構宇宙に出てみたい願望って強いのでしょうか。

50. あなたは人類が他の宇宙人に会えると思いますか?
実は既に会っているのでは
11 9.2% *****
数十年程度で会えるのでは
6 5.0% **************************************************
そうすぐではないだろうが遥か先には
63 52.5% **************************
会えないまま地球は滅ぶのでは
40 33.3% *****************

ちょっとお遊びしてみました。(^^; ま、あまりコメントするような設問ではないですね。


あなたの(地球惑星)物理に関する知識はどれくらい?

51. 地球の半径は大体どれくらいでしょう?
Answer → 約6400km
解説 : 赤道半径6378km です。 まあ基本的な値ですから憶えておくのがいいと思うのですけど、 東京大阪間は経度差約4度で約500km だから、計算するとざっと7000km とか、お好きな地点で計算してみてもいいかもしれません。
選択肢 回答者数(正答率)
3200 km 14
6400 km 83(69.2%)
9600 km 8
12800 km 12
無回答 3

さすがにこれはそこそこの正答率ですね。直径と間違えた人はいたかな?

52. 地球の脱出速度はいくらでしょう?
Answer → 約11km/s
解説 : 11.18km/s です。
これも有名な値だとは思いますが、地球半径と重力加速度g が分かっていれば、 高校以上の方には簡単な物理で解けます。
地球表面上で位置エネルギーと同じだけの運動エネルギーを持っていればいいわ けですから、
GM/R = v^2/2 (Gは万有引力定数, Mは地球の質量, Rは地球半径, v が脱出速度)
です。そのまま計算してもいいですが、 普通はGやMを憶えていないと思うので(私もですが(^^;)地球表面での重力加速度g を使って、g = GM/(R^2) で置き換えてやります.
すると、v = √(2Rg) になりますから、
R = 6.4 × 10^6, g = 9.8 を代入して約11.2 km/s と求めることが出来ます。
選択肢 回答者数(正答率)
約 1km/s 0
約 3km/s 5
約 8km/s 49
約11km/s 64(53.3%)
無回答 2

これも半分以上の方が正解でした。実際に計算なさって出した方がどれくらいいた かは分かりませんが。(^^;

53. 月の自転周期は?
Answer → 27.3 日
解説 : 月の公転周期は29.5日です。 さて、月は地球に一面しか見せません。とすると、のように月は一公転する間に 地球が公転軌道を動いた角度分だけ余計に自転していることになります。 よって月が回った角度と日数の関係は
360 : 360(1+29.5/365) = 自転周期 : 29.5
ですから、自転周期は約27.3 日となります。
計算しなくても理屈さえ分かっていれば、 近そうな選択肢は一つしかありませんね。(^^)
選択肢 回答者数(正答率)
約23.2 時間 13
約24.8 時間 23
約27.3 日 39(32.5%)
約29.5 日 41
無回答 4

う〜ん。正直意外な程出来が悪かったです。それも1,2 が結構多いですね。 間違えるならせめて4と答えて欲しかったなぁ。

54. 太陽から地球へ電波が到達するのにかかる時間はいくらでしょう?
Answer → 約8分
解説 : 電波も電磁波、光と同類(波長が違うだけ) ですから、 伝わる速度は同じです(ちなみに位相速度はもちろん周波数に依存しますね)。 光速は不変で約3.0×10^8 m/sです。 太陽地球間の平均距離は1.5 × 10^8 km ですから、伝わるのに要する時間は 1.5 × 10^11 ÷ 3.0 × 10^8 ≒ 500 秒, 約8分となります.
もっとも、静止軌道の衛星を使った通信でも数秒のタイムラグがあることを考えれ ば、選択肢は8 分しか残りませんね。(^^
選択肢 回答者数(正答率)
約0.0001 秒 1
約1.5秒 5
約8分 103(85.8%)
波の周波数に依存する 7
無回答 4

さすがにこれは良かったです。あまり紛らわしい誤答選択肢もなかったし。(^^)

55. 紫外線をカットするオゾン層とAM電波を反射するE層はどちらが上?
Answer → E 層
解説 : E 層は約100km, オゾン層は約30km です。大まかな構成はこんな風になっています。
E 層は電離層(中性大気の方では熱圏、電離層の反応で生じる熱も熱源)ですが、 オゾン層は成層圏。 密度が十分大きくプラズマ状態ではほとんど存在できない領域にあります。 もちろんオゾンは中性分子ですね。
基本的には中性大気の層は電離層より下だと思っておけば、 大抵間違いないのですけど…。
選択肢 回答者数(正答率)
E層 42(35.0%)
オゾン層 54
同じくらい 5
季節によって変わる 16
無回答 3

う〜ん。意外に難しかったかな? ちなみにどちらもほとんど季節変動はありません。

56. 次のうち固有磁場のの非常に弱い惑星はどれでしょう?
Answer → 火星
解説 : これは知らないと出来ない問題ではありますが…、 Planet-Bが火星にいく理由の一つがこれです。火星には磁気圏が(ほとんど) ないため太陽風が直接電離層と衝突し、 地球とは異なる反応が起こっていると考えられます。また磁気圏が無いとすると、 今までのPhobos-2, Vikingなどの大気観測から得られたデータでは、 太陽風と大気の圧力バランスが成り立たないという事態に陥るため、 このあたりの解明も期待されています。
天王星は自転軸の傾きで有名ですが、磁軸は更に別の方向に傾いていまして、 なかなか複雑な磁気圏になるようです。
選択肢 回答者数(正答率)
水星+無回答 49
火星 27(22.5%)
天王星 23
海王星 21

えー、実は設問の方でスペルミスしてまして、 水星と答えた方の回答数がチェックできませんでした。ごめんなさい。_o_
とはいえ、他の設問における無回答の数を考慮すると、 おそらく水星と答えた方はかなり多かったのではないでしょうか。 水星には大気はほとんどありませんが、立派に固有磁場があります。 他に金星はほとんどありません。冥王星は不明。
ま、しょせんPlanet-B の探査目的なんてマイナーですよね。(^^;

57. オーロラの最低高度はどれくらいでしょう?
Answer → 100 km
解説 : オーロラは磁気圏から磁力線沿いに振りこんで来た (主に)電子が中性大気の原子と衝突し、 励起した原子が元に戻る際に発光して見える現象です。 電離圏の下側境界である100km より下では中性大気の密度が高すぎて、 それより下に落ちる前に降下電子はみな衝突してしまうため、 発光現象は起こらなくなります。
選択肢 回答者数(正答率)
10 km 32
100 km 67(55.8%)
1000 km 12
10000km 5
無回答 4

これはまずまずの正答率。10km では、飛行機でつっ切れてしまいそう。 雲じゃないんだから。(^^;

58. 地球近傍で、太陽風のプラズマの密度は通常どれくらいでしょう?
Answer → 10の 7 乗コ/立方メートル
解説 : これこそ本当に知らないとできないか。(^^;
地球表面で10の26乗、研究室の真空で10の18乗、 電離圏で10の12乗、磁気圏尾部ローブ領域で10の4乗くらいです。
選択肢 回答者数(正答率)
10 の17乗 コ/立方メートル 8
10 の12乗 コ/立方メートル 49
10 の 7乗 コ/立方メートル 29(24.2%)
10 の 2乗 コ/立方メートル 24
無回答 10

さすがにこれは出来悪いですね。勘の人も多かったのでは?

59. 地球の放射線帯(ヴァンアレン帯)(内帯)を構成する中心的な陽子のエネルギー領域はどのあたりでしょう?(1eV は11600ケルビン)
Answer → 100KeV-10MeV
これは放射線帯粒子の主成分である太陽宇宙線のエネルギーとコンパラです。
100eV-10KeV は磁気圏の標準的な粒子のエネルギーです。
100MeV-10GeV というのは捕まらずに地表まで降って来る銀河宇宙線のエネルギーで すね。放射線帯は磁場に捕らえられるエネルギーレベルの粒子の領域ですから、 通常それよりは下になります。
また、計算してみれば分かりますが、TeVって光速の世界になってしまいます。(^^;
選択肢 回答者数(正答率)
100 eV- 10KeV 13
100KeV- 10MeV 50(41.7%)
100MeV- 10GeV 43
100GeV- 10TeV 7
無回答 7

この問題にしてはまあまあでしょうか。上下が低すぎ/高すぎて現実味が無かった せいかも。(^^;

60. 地球のまわりを流れる環状電流(Ring Current)の向きは, 夜側赤道面付近ではどちらでしょう?
Answer → 西向き
解説 : 磁気圏は夜側では図のように 長く引き延ばされた尾のような形になっています. この尾の中心部分を地球向きに対流して来たプラズマは、 地球近傍で北向き磁場と地球中心向きの磁場強度の勾配によって生じる 磁場勾配ドリフトにより、(vec(B) × ∇B)/q 方向に運動するようになります。
(vec(B)は磁場のべクトル、q は電荷。)
q は電子とイオンで反対ですから向きは逆になり、その結果電子は東向き、 イオンは西向きに流れ、トータルで西向きの電流となります。
選択肢 回答者数(正答率)
北向き 15
西向き 38(31.7%)
南向き 24
東向き 37
無回答 6

なかなかきれいに分かれましたね。もしやあてずっぽうの4等分か?(^^;;
プラズマ物理なんて知っている人少ないだろうから、 実際に計算した人なんていないだろうな…。(^^;


以上まとめて正答率順に一覧表にしてみますと…
番号 設問 答え 正答率
54 電波速度 太陽地球間8分 85.8%
51 地球半径 6400km 69.2%
57 オーロラ高度 100km 55.8%
52 脱出速度 11km/s 53.3%
59 放射線帯エネ 100KeV-10MeV 41.7%
55 オゾン層&E層 E層が上 35.0%
53 月の自転周期 27.3日 32.5%
60 環状電流向き 西向き 31.7%
58 太陽風密度 10^7 m^(-3) 24.2%
56 惑星固有磁場 火星 22.5%
平均正答率 45.2%

まあ、どーせ磁気圏プラズマ物理なんてマイナーですし、 5問目以降は正直難しいと思いますので、 当てずっぽう込で50%行けばいい方かなと思ってました。(^^;
せっかくですので、今回の解説が皆様の知識の足しになれば嬉しいです (結構時間かけたので…)。
いかがでしたでしょうか。 またの機会がございましたら、是非とも御協力くださいますようよろしくお願い致 します。m(_ _)m
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