星のダンスを見においで
- 朝日ソノラマ文庫刊
- 全2巻
- イラスト: 北久保弘之
- あらすじ:女子高生冬月唯佳(とつきゆか)は
ものおじしない性格. 彼女が興味を持った骨董品屋ジャンクスの主人の老人
ジャックは, ベトナム帰りの軍人らしい. ところがある日の学校帰りに立ち寄った
その店で彼女があった男は「船長」を探しに来たという.
実はジャックはかつての宇宙海賊のボスで,
師匠「笑う大海賊」から知った秘宝を隠したまま姿を隠してしまったために
彼を探しに来た手下だったのだ.
彼と接触の多かった唯佳は手下たちにジャックの関係者と思われ拐われてしまう.
しかし18年隠居していたとはいえ腕に衰えのないジャックは見事彼女を救い
出したのだった.
しかしながら秘宝の手がかりを求めてしつこく現れる手下の前に,
結局宇宙へと戻ることになったジャックに唯佳は頼み込み,
夏休みを宇宙で過ごすことにしたのだった.
- 現代の女の子が他の地球の人々や社会とは何の関係もなく宇宙空間へ出て
頑張る話. ん〜, ありがち. ありがちな設定でも主人公の目を通して(って
3人称描写ですが)描写はリアルに, 心情は生き生きと書いていくこの作者の
パターン, この作品でも名作とはいかなくてもそこそこうまくまとめているかな,
というところです.
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