ポッキー

 マレーシアに、ロッキーという名前の菓子があります。パッケージの デザインはどう見てもグリコのポッキーで、パッケージに書かれている メーカー名もグリコです。ではなぜこの菓子の名前はポッキーではなく、 ロッキーなのでしょうか。



 まず思いつくのは、ロッキーはポッキーのまがい物ではないかと いうことです。どこかの会社がポッキーをまねた商品を開発した けれども、グリコと同じポッキーという名前を商品につけるのは法律上 問題があるので、ロッキーというポッキーに似た名前をつけたのでは ないでしょうか。名前もパッケージもポッキーに似せれば、ポッキーと 間違えてロッキーを買う客もいるかも知れません。

 しかし、この考え方には問題があります。法に触れないように 意識して商品名をわざわざポッキーからロッキーに変えているとすると、 パッケージに書かれているメーカー名も別の名前に変えなければ片手落ち です。ではこのまがい物案が間違っているのならば、真実はどうなって いるのでしょうか。聞いたところによりますと、ロッキーという商品は 正真正銘、グリコが発売しているものだそうです。

 マレーシアにはイスラム教徒が多く、彼らは宗教上の理由で豚肉を 食べることができません。ポッキーという商品名はポークを連想させ、 ポッキーの材料に豚肉が使われているのではないかと思わせてしまう ので、それを避けるためにロッキーという名前にしているのだそうです。



 日本のポッキーにはアーモンドなどのつぶつぶが含まれている タイプのものもありますが、マレーシアのロッキーはストロベリーと 普通のチョコの2種類しか見かけませんでした。ロッキーという単語は 英語で岩がちな、岩の多いといった意味がありますが、見た目で 比べると日本のアーモンドポッキーの方がマレーシアのロッキーより 文字通りの「ロッキー」っぽいと言えるのではないでしょうか。



ロッキー購入場所:マレーシア、クアラルンプールのジャスコ
ロッキー購入日時:2000年7月