フィンランドの福祉
- フィンランドの福祉制度
北欧諸国は福祉の制度が充実しているということで世界の他の諸国から大いに注目されている。北欧が他福祉国家では、他の民主主義国家に比べ、国が国民の福祉に大きな責任を持ち、積極的な社会政策が行われている。- 社会保障と税金
社会保障は全ての市民に普遍的な給付と労働所得に基づく給付によって成り立っており、社会福祉や保健医療のサービスのほとんどが公的負担されている。税金は平均30〜40%は払っていて、国が年金や給付などの所得保障、自治体がサービス提供という役割分担をしている。 - 教育と保育
保育については1996年から全ての就学前の幼児全員に保育の権利が法律で保障されている。教育費は小学校から大学まで無料である。 - 高齢化率
1998年の高齢化率は14%であるが、2020年には20%にもなると言われている。他の北欧諸国に比べ高齢化率は遅い。また、フィンランドでは子の親に対する扶養義務が1970年に廃止されたが、他の北欧諸国に比べ高齢者ケアにおける親族介護の割合も比較的大きい。
- 開放的ケアの普及と施設型ケア
ノーマライゼーションなどの考えが普及していき、高齢者の多くができるだけ自宅で暮らしたいと望んでいたり、開放型ケア(在宅)の方が社会の負担が少ないことから1980年代の後半から施設型ケアから開放型ケアが主流になりつつある。- 在宅福祉サービス
リハビリはもちろん、デイケアセンター、デイホスピタルにも通うことができ、ショートステイもある。補助器具の貸し出し、住宅の改造などのサービスが支給されるが、自宅に住むことが不可能になった場合、公営または自治体から委託された民間のバリアフリー住宅で住むことができる。この住宅は家賃を払って必要に応じたサービスを受けられるが、サービスは有料で所得の少ない人に補助が出る。 - 高齢者デイセンター
デイセンターには保健センターや痴呆のグループホームなどの福祉施設が一緒になった複合福祉施設の場合があり、そこでは体育館や手工芸室、レストランなどがあり、無料である油絵や外国語、ダンスなどの講座も受けられ、自由に使えるコンピューターもおいてあるため、日本でいう文化センターの機能にも似ているようだ。 - 痴呆症のグループホームの一例
市立病院の敷地内に建てられており、医療関係職員の一部は敷地内の病院から通ってくる。入居者は5〜10人ぐらいのものが増えてきて、部屋は4人部屋、2人部屋、1人部屋の種類がある。
- 家庭的な雰囲気
木造で、インテリアや窓も明るいトーンのもの、共同空間である食堂や廊下などには大きな窓もつけられている。職員は個性を尊重した関係を持つよう努めており、私服着用で家庭的な雰囲気の中で、ケーキなどを作ったり歌やダンス、ピクニックなどを行う。 - 負担
入居者は収入の80%を月払いするが、この中に食事や眼鏡などの日常生活に必要なものが含まれている。デイホスピタルの送迎付で行っており、食事やお茶はもちろん、手工芸品も作られ一般に販売される。ショートステイも可能である。 - 老人ホームの一例
市に委託されて財団で経営しており、高齢者、高齢者疾患、痴呆症、精神病、リハビリの5つの棟に分かれた老人ホームである。市との契約は毎年更新で、市は厳しい監査をすることで、職員の質やサービスを落とさないように努める。- 職員
130人ほどの入居者を約90人の職員でケアしており、医療を必要な利用者が増えてきているため新規採用の職員は看護婦が多く、常に職員には研修を実施して再教育を心がけている。
- 施設への入所
施設入所の申請があった場合、市の担当者と施設の職員が直接希望者に面談、審査をし、在宅ケアの可能性を検討した上でどうしても一人では暮らせないと判断された場合入居できる。入居は収入の80%を支払うことが条件となっており、金額が確保できない場合は市から補助金が出る。入居料には食事や衣類、薬代、車椅子、レジャーなどの日常に不可欠なものを含む。 - 入居者へのケア
個人に適した計画を立てるため、入居者には専任の看護婦が付き個々のケア計画書を作る。また、全ての入居者のデータをコンピュータにインプットしてさらなるきめ細かいケアを求めているようだ。
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