海賊と文学
- 海賊と文学
陸の盗賊と同様、海賊は多くの人にとって悪党ではあったが、海を舞台にしていることから人々の冒険心をかきたてるところがあり、海賊が姿をけしはじめたころから、多くの作品に登場するようになった。
「ロビンソン・クルーソー」を書いたイギリスのジャーナリストで小説家のデフォーは、「シングルトン船長」(1720)で、波乱にとむ海賊主人公の一代記をえがいた。また、イギリスのロマン派の詩人バイロンは、偽善にみちた社会を痛烈に批判したが、「海賊」(1814)という詩で、ロマンティックな海賊神話をつくりあげた。
- 児童文学と海賊
児童文学では、ロバート・スティーブンソンが「宝島」(1883)を書き、海賊がのこした財宝さがしという夢物語に、少年ジム・ホーキンズと海賊とのスリリングな闘いをもりこみ、多くの子供を興奮させた。この宝物さがしというテーマは、もっと以前にだされたポーの「黄金虫」(1843)にすでにみられていた。また、バリーの戯曲「ピーター・パン」(1904初演)とその小説「ピーターとウェンディ」(1911)には、永遠に大人にならない少年が、勇敢にフック船長を中心とした海賊とたたかい、うちまかす話がもりこまれている。
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