吸血鬼どもの凱歌
中宮 崇
我々市民の血を吸い尽くすメディアとエセ人権派!事件解決後の最初の犠牲者は127日間の苦労を堪え忍んできた青木大使!
127日間に渡り拘束を受け、嘘つきメディアやエセ人権派の心無い行為に心身ともに傷められつつようやく解放された人質たち。しかし他人のことを思いやる事のできない卑劣漢どもは、やっと苦労から解き放された人たちをさらに痛めつける。
「平和解決」や「人命尊重」などを唱えていた連中の犯罪的行為は本誌でもこれまでいくつも暴いてきた。しかし先週行われた青木大使の会見においては、これまでの怒りをすべて足し合わせた以上の怒り、ほとんど殺意さえ感じた。「馬鹿マスコミは死ぬべきだ」。
長期の拘束状態において人質の取りまとめ役となった青木大使。「私のゲストに手をだすな!」と犯罪集団MRTAに敢然と立ち向かった青木大使。
その勇気あるサムライに対し、人質の命のことなど屁とも思っていなかったゴロツキ達、つまり日本のマスコミは、記者会見の席でこう言い放った。「青木さん、責任とって辞めなさい。」
実際の言葉は、「今回の事件の責任をお取りになるおつもりは?」という質問であったが、言っている事は同じだ。「マスコミ語」ってやつだ。「辞めるべきは、おまえ達マスコミだ!人間辞めてしまえ!」、そうどなりつけてやりたかった。
責任はメディアとエセ人権派に
青木大使に一体どのような責任があると言うのか?警備責任?そんなものはペルー政府の責任であって、日本の責任ではない。ちゃんと国際条約で定められている。もっとも、馬鹿メディアはそんなことは全然勉強していないだろうから知らないのであろう。
大使公邸にもっと警官でも配置しておくべきであったなどという馬鹿もいる。マシンガンやバズーカを持ったテロリストを、拳銃一丁の警官でどのように食い止めろというのか?そんなことをしたら、青木大使も言ったように、かえって無用な犠牲者を出してしまうのは目にみえている。もっとも、吸血鬼のごときメディア人たちにとっては、その方がニュースのネタができてうれしいのであろうが。だいたい、警備を増やすための予算を潰してきたのは、彼らのような嘘つきどもと旧他界党もとい旧社会党、現惰眠党もとい現社民党ではなかったか?
それとも、事件を長期化させた責任があるとでも言うのか?長期化の責任は、ろくに代案も出さずに空虚に「平和解決」「人命尊重」を唱え続けたメディアやエセ人権派にある。決して青木大使の責に帰せられるべきものではない。
警備責任、長期化の責任ともに、もし日本国内で責任を取らねばならない者がいるとすれば、それは青木大使などではなく、日本政府でさえなく、嘘つきメディアやエセ人権派こそ腹を掻っ捌いてもらわなければならないほどの責任者なのである。
警備を手薄にさせる馬鹿メディア
主要先進国では、大使館などには軍人を派遣して警備させるのが常識である。例えばアメリカなどは、沖縄問題で有名な海兵隊員を派遣して独自に警備に当たらせている。
ところが日本では、自衛隊員を派遣して警備に当たらせる事はできない。嘘つきメディアやエセ人権派が強硬に反対するからだ。「自衛隊の海外派遣反対!」とか、「憲法9条違反!」とかとんちんかんな事を言い出す。
実は日本の大使館にも自衛官はいる。しかし本来の目的は情報収集であって警備目的ではないし、馬鹿どもの目をはばかって、形式的には身分は外務省への出向と言う形をとっている。
たとえ警備責任は現地の政府にあるとしても、自分の国の国民は自分たちで護るというのが国家の存在意義であろう。国民の命を守れないのなら、そもそも国家など必要ない。メディアやエセ人権派は、国家の役割を損なう事によって、我々日本人の命を危険にさらすような事に日夜励んでいるのだ。
事件を長期化させた無責任な族
事件を長期化させた責任も、嘘つきメディアとエセ人権派にある。短期解決のためには、こちらも強力なカードを持っている必要があるのに、これらの馬鹿どもはそのカードを戦後50年以上かけて奪ってきた。解決のための切り札、それはずばり、「特殊部隊」である。
そもそも軍事力というものは、その「行使」よりも「存在」そのものに意味がある。特殊部隊で言えば、実際に武力突入に使うよりも、「いつでも突入できるぞ」という無言の圧力をかけるためにこそ役に立つのである。
実際に犯行グループであるMRTAは、特殊部隊を保有している国の人質は早期に解放している。当然である。下手にアメリカ人などを人質にしていたら、いつアメリカ軍が突入してくるかわかったものではない。普段からの地道な準備こそが、テロリストから市民を護る有効な手段なのである。
ところが日本のマスコミやエセ人権派は、そのような特殊部隊を作る事を許してこなかった。警察にSATと呼ばれる特殊部隊もどきがあることはあるし、最近もハイジャック事件で活躍したが、とてもマシンガン相手に立ち向かえるような代物ではない。ましてや、犯人を撃ち殺しでもしたらそれこそ「非国民!」呼ばわりされるであろう。日本は特殊部隊の準備だけではなく、武力解決のための精神的な準備もできてはいない。そんな国にしてしまった責任は、メディアとエセ人権派にあるのだ。
世界を敵にする日本の人権派
エセ人権派が連呼する「平和解決」「人命尊重」とは何か。武力解決がいかんと言うなら結局、犯人の要求を受け入れてしまえと言う事ではないか?つまり、彼らに金を渡して、仲間も釈放し、キューバに逃げしてあげなさいと言う事なのだ。まったくどこまで馬鹿で無責任になれるのであろう。
そんなことしたら今後、「日本人はいいカモだ」と思われて狙われるようになるのはもちろんの事、逃げた犯人たちによって他の国の人たちも狙われるようになるのは目にみえている。彼らのような無責任なエセ人権派には、そのようなことまで考えられるだけの知能はない。それとも、わざと市民を傷つけようとしているのか?
事件が解決して様々なことが明らかになりつつある今、MRTAと称する犯人どもが実はただの金目的の「誘拐業者」に過ぎなかったと言う事が明らかになってきている。下っ端の犯人達は、リーダーから、「事件が終わったら金をあげる」と約束されていたそうだ。彼らはそれで、バスを買ったり商売を始めたりするつもりだったのだそうだ。どこが「ペルーの事を考えての犯行」だ?どこが「日本の帝国主義に反対しての犯行」だ?完全に金が目的ではないか。
リーダーのセルパは、最後まで自分の妻と、同僚のポライ服役囚の釈放を要求し続けた。幹部たるポライの釈放要求はわかるにしても(それさえも、ポライしかスイス銀行の口座番号を知らなかったからだと言う説もあるが)、奥さんの解放要求が「ペルーの事を考えての犯行」とどのようにつながるのか?完全に私利私欲から出たただの営利誘拐ではないか。要するに彼らは、奥さんと大金をせしめてカリブの浜辺で安楽にリゾートしたかっただけのただの誘拐犯の集まりに過ぎなかったのだ。「ゲリラ」どころか、「テロリスト」でさえない。
そんなこともわきまえず、まるでペルー政府や日本の援助が招いた犯罪であるかのようなデマを言いたててきた嘘つきメディアやエセ人権派には、もはや民主国家の市民として生きる資格はない。少なくとも、これまでの非を我々市民に対して詫びるべきだ。ところがそのようなそぶりは微塵も見せず、「青木大使、責任とって辞めなさい」ときた。人間、どこまでも破廉恥になれるものである。
事件が一応の解決を見た今、嘘つきメディアとエセ人権派はペルー問題から目を背けつつある。あれだけ問題にしていた「ペルーの人権状況」さえ扱おうとはしていない。これだけでも彼らがペルー人の事など本気で考えてはいなかったということは明らかだ。犯人のMRTA同様に、彼らも金だけのために嘘を垂れ流していたのであろう。
今後も同様の事件は必ず起こる。その前に、我々市民は今回の事件の教訓を十分に吸収し尽くさなくてはならない。そして、それを邪魔するであろう破廉恥な嘘つきどもに惑わされないだけの狡猾さも見につけておくべきであろう。さもなければ、次回彼らに血を吸いつくされてれてしまうのは、あなたかもしれない。
なかみや たかし・本誌編集委員