盗まれた「自由意志」
中宮 崇
日本の市民運動には、北朝鮮の影がちらついている!
さて昨日は、従軍慰安婦問題である事ない事大騒ぎしている「自虐史観派」の中に北朝鮮の回し者が潜り込んでいる事を暴露した。しかし、テロ国家の手先が絡んでいるのは、何も従軍慰安婦問題だけではない。我々を貶めるような活動の後ろには北朝鮮の影が常にあると考えた方がよかろう。
例えば、アメリカ兵による少女強姦事件で脚光を浴びるようになった沖縄米軍基地問題。基地を追い出すためには暗殺や拉致さえもいとわないテロ国家の信者にまでなってしまうという「進歩的文化人」が少なからずいる。
一部のヒステリックなプロパガンダや朝日新聞を始めとする嘘つきの情報操作にも関わらず、米軍基地への土地提供を拒む「反戦地主」とやらが、地主全体から見れば微々たるものにすぎない事や、安保闘争に関わっていたゴロツキでかつ沖縄に住んでいない「不在地主」といったような怪しげな連中がほとんどであるという事も、最近ではかなり知られてきている。
ところが基地に反対する連中の怪しさは、それだけに止まらない(こんなことを書いているが、実は私も海兵隊の駐留には反対だったりする)。北朝鮮の破壊工作の一環かどうかはわからないが、基地反対運動では何と、北朝鮮の独裁体制を擁護する「チュチェ(主体)思想」を信奉している人間が指導的立場を占めているのだ。
ちなみに北朝鮮は、日本における出先機関である朝鮮総連を通じて、日本を貶め北朝鮮を助ける工作員を、積極的に発掘しているらしい。元朝鮮総連幹部であった張明秀は『裏切られた楽土』(講談社)という本の中で、総連の事業方針の中に「小田実のような人物を工作獲得する事」というものがあったと記している。別の記事でも扱ったように小田実は、北朝鮮べったりの大嘘つきかつ日本とアメリカを徹底的に貶めてきたという札付きの「進歩的文化人」である。そういう人間を北朝鮮の工作員として獲得しようと「方針」を決めていたというのである。北朝鮮のテロ行為は何も、爆弾や機関銃だけで行われるわけではない。小田実のような「生物・細菌兵器」を使用する事もいとわないのである。きっと核兵器を使う事も何のためらいもないであろう。
さて、沖縄反戦運動と北朝鮮とのつながりについては、今年5月の『諸君!』の記事、
沖縄「反基地運動家」の呆れた正体
恵隆之介
に詳しいので、紹介しよう。
それによると、最近北朝鮮の恐怖体制から亡命してきた黄書記が今年の1月に日本を訪れた際、彼の歓迎をかねて「チュチェ思想国際セミナー」という怪しげな会合が持たれたのであるが、その実行委員会の代表委員5人のうち、なんと2人までもが沖縄反戦運動の有力者であったというのだ。一人は雑誌等でもよく反日反米記事を書いている、参議院議員の島袋宗康。もう一人は沖縄大学教授の佐久川政一。二人とも我々の税金で食わせてもらっているくせに、日本人の人権よりも北朝鮮の独裁者一人の絶対権力を優先した挙げ句、日本人を拉致するようなテロ国家と手を組んで反日反米破壊工作を行っているのである。ちなみに佐久川は、「チュチェ思想研究会全国連絡会会長」などという御大層な肩書きを持つ、筋金入りの操り人形である。
ちなみに、「チュチェ思想国際研究所」理事長の井上周八は、黄書記の亡命の件を
あれは亡命ではなく、韓国による拉致だ!
などといっていたそうである。「チュチェ思想」などというものを信奉している連中のデタラメさは想像に難くはなかろう。
代表委員の2人以外にも、琉球大学教授の米盛裕二という活動家も一枚かんでいる。これでは、反戦平和運動は日本のためはもちろんの事沖縄のためさえでも無く、北朝鮮の独裁者様のためのものであると断定されても文句は言えまい。
さて、彼らは北朝鮮の金王朝のために、沖縄反戦運動以外にも多くの役に立つ事をしてあげている。例えば佐久川は、「北朝鮮には収容所などない」ということをしきりに宣伝しているのだそうだ。記事の中でも書かれているように、要するに北朝鮮からの亡命者の「証言」を全く少しも信用していないのだ。どうせこの手の連中は、従軍慰安婦問題に関しては「元慰安婦の証言は100%信じて疑うな!」と言うに決まっているのだ。
この連中、北朝鮮賛美だけでは飽き足らないらしく、「一坪反戦地主」とかいういやがらせ運動にもかんでいて、米軍用地を一坪分だけ買って駄々をこねるという、旧社会党の牛歩戦術も顔負けの醜い作戦を展開中である。国民に広く訴えて議論を尽くす事よりも先に、そういう姑息な悪智恵を働かせるというところがいかにも北朝鮮の回し者らしい。
このような下らん連中が北朝鮮の意向を受けて勝手に好き放題やっているというだけでも十分愁うべき事態なのであるが、なんと彼らは、沖縄県知事である大田氏とも太いつながりを持っているのである。中でも佐久川は、知事からわざわざご指名されて、「沖縄からの平和の使者」としてアメリカに渡っているのである。
大田知事も、いくらアメリカ軍に出ていってもらいたいからといって北朝鮮の操り人形を、さも「沖縄県民の代表」であるかのように装ってアメリカに送り出し、「日本はアメリカの基地などいりません!」などとヒステリックに叫ばせるとは、沖縄県知事というものの品性を疑わざるをえない。
ところで、佐久川に洗脳されたのかそれとももともと大田自身が佐久川のような連中と同程度であったのかはわからないが、何と知事様は、「北朝鮮なんてものは人畜無害」などと思い込んでいるらしいのだ。
北朝鮮の手先である佐久川が沖縄県知事の工作員としてアメリカに渡る際の壮行会において、大田は何と、以下のように言ったという。
北朝鮮の脅威があるから海兵隊が沖縄にいるんだというが、
その脅威というのがわからん。果たしてその脅威があるのか
ということがわからない。
沖縄県知事という職業は、国際的感覚が皆無でも勤まる程度のものであるらしい。知事様は、朝鮮戦争を学校の歴史の時間に習わなかったのであろうか?あ、習っているはずが無いか。何しろ、学生時分はアメリカ軍相手に戦っていたそうであるから。もう衰えてしまって、成人してからは歴史を学ぶ気力も失せてしまったのであろう。
それにしても、潜水艦潜入事件や拉致疑惑、爆弾テロに偽札事件と、天下の沖縄県知事様がこれらのことを一つも耳にしていないというのも奇妙である。沖縄県は本土と違って、新聞は「琉球新報」を始めとする反日的地方紙が幅を利かせているそうであるから、ひょっとしたらそれらの新聞は北朝鮮にとって不利な情報は、情報操作して県民の目から隠しているのかもしれない。
日本の市民運動は、欧米などにおけるそれとは違って、額面通りに受け取るわけにはいかない。その影に我々を傷つける悪意を持った勢力が、人形使いとして幕の影に隠れているということが往々にしてあるからだ。しかも、操られている人形自身は自分では、「我々は自分の自由意志によって、正義の信念に基づいて行動しているのだ!」と勘違いしているのであるから始末が悪い。しかし、それこそがオウム事件で明らかとなったマインド・コントロールの恐ろしさでもあるのだ。オウム信者と同じように、早い所彼らも「社会復帰」させてあげなければならない。
なかみや たかし・本誌編集委員