ゴロツキ『朝日』の大冒険


                         中宮 崇


弱者を脅す、言論弾圧新聞の実態!


 神戸中学生殺人事件(俗称:神戸小学生殺人事件)は、その猟奇性と、逮捕されたのが14歳の中学生であったという事実だけでも、間違いなく戦後史に残る大事件である。

 しかしそれ以上に、朝日新聞を始めとするマスコミの、恐るべき言論弾圧体質が露呈したという意味で、日本の将来に真っ黒な黒雲が覆い被さっていることを再確認できた、極めて重大なリトマス試験紙的事件であったともいえる。

 世間では、新潮社の雑誌『フォーカス』や『週刊新潮』に掲載された「酒鬼薔薇」ことA少年の写真の掲載の是非ばかりに目が行っているが、それ以上に、我々市民の目の届かない水面下で密かに進行しつつある、朝日的メディアによる言論破壊を見逃すべきではない。

 今回の事件に伴い、インターネット上に数多くの、事件関連のホームページが、それこそ雨後の竹の子のように開設された。しかしそれらのほとんどが、早くも閉鎖の憂き目に遭っている。これは、朝日新聞を始めとするメディアによる言論弾圧や圧力と、それに屈した、あるいは自主規制を図ったプロバイダーの策謀があったためである。

 ホームページ主催者は、プロバイダーからの「要請」に、泣く泣くページの閉鎖を余儀なくされている。中には、プロバイダーを転々とする、「ネット難民」とでも言うべき剛の者もいるが、ほとんどの者は、その「要請」なる圧力に抵抗する事はできない。なぜなら、異議を唱えたとたん、プロバイダーから一方的に契約を解除されてしまうことがあるからだ。また、主催者に何の通告もなく、プロバイダーが勝手にページを閉鎖してしまった例もある。

 このような信じられない弾圧が発生しているのは、プロバイダーが神経過敏になっているからである。では、なぜプロバイダーは神経過敏になっているのか?それは、朝日新聞などが不当な圧力をかけているからだ。

 朝日新聞は先月末、あるプロバイダーに対して巧妙なる圧力を加えた。そのプロバイダーの一利用者が、神戸殺人事件に関するホームページを開いていたのであるが、そのページが朝日によって、「違法データ所持及び公開」に当たると指摘されたのだ。しかも、指摘だけならまだしも、何と「明日の夕刊で、プロバイダーの名前を公表してやる」と脅したというのだ。呆れた話である。

 恐れをなしたプロバイダーは、利用者に対して何の事前通告も無く、ページを閉鎖してしまった。

 当該ページは、別にA少年の写真を公開していた訳ではない。朝日は、「ページ内の掲示板に、A少年の実名を書いた投稿がある」という理由で圧力をかけたのである。しかもページの主催者は、そういった心無い投稿の削除を、誠実に行ってきたのにである。

 これは極めて重大な言論弾圧行為である。掲示板は基本的に、投稿者を選別することが出来ない。せいぜい、管理者が事後に、好ましからざる掲示を削除する程度の対応しかできない。それが最大限の誠実な対応である。

 そういった「最大限の誠実な対応」を行っていたにもかかわらず、朝日に脅されたプロバイダーは、掲示板どころかページごと、しかも利用者に何の通告もなく削除してしまったのだ。これで、インターネット上で掲示板を、外部からの干渉無しに維持運営することは、今後は完全に不可能となってしまった。朝日は自分の気に入らないホームページを見つけたら、プロバイダーへの電話一本で、一夜のうちに潰してしまえるのである。

 プロバイダーの立場は、理解できないことはない。「インターネット業社A,容疑者の人権を侵害!」などという見出しを朝日新聞にちらつかされたら、だれだってビビッテしまう。

 諸悪の根元は、朝日新聞である。彼等の、マスコミとしてはもちろんのこと、人間としても到底許されない、この極悪非道な脅迫行為は、インターネット上における言論の自由を、著しく破壊した。

 朝日新聞は、この件に関して、全く笑止な言い訳を行っている。あまりにもあほらしくて、取るに足らないのであるが、朝日教信者には、十分通じるかもしれない。以下が「言い訳」のあるURLである。


   http://www.asahi.com/information/koube.html


その中で朝日は、


   「朝日新聞社が圧力をかけて削除させた」という趣旨の虚偽
   の情報が流れました。


などと言う。しかも信じられないことに、


   調査をしましたが、朝日新聞社がそのような行為をした事実
   は一切ありません


と言い切る。

 そして、以前も指摘したことであるが、自分の考え以外のものを認めない朝日は、


   取材の過程においても誤解を生むような行為はありません
   でした。


などと堂々と言う。

 人間、どんなに細心の注意を払ったって、誤解をする人間をなくすことはできない。朝日は自分たちのことを、「俺達は、完璧なことしか言わない、誤解などというものからは無縁なエリートだ」とでも思っているのであろう。朝日に誤解の原因がないとするならば彼等は、「誤解する奴等が阿呆なのだ」と考えていることになる。つまり朝日は、根本的に市民を馬鹿にしているのだ。

 プロバイダー側は、利用者に対してこう言っている。


   新聞社より違法データ所持及び公開の指摘を受け、会社と
   してのコメントを要求されております。

   明日の夕刊で今回の記事が新聞掲載され、会社名の公開
   も避けられない状況なのです。

   このような事態に直面した事を非常に残念に感じ又、社
   名がこのような形で世間に公開される事を屈辱と感じており
   ます。


 こうまで言っているのに、「脅迫や圧力の事実はなかった」と言い切り、ましてや誤解さえもなかったなどと平然と言ってしまう、それが朝日新聞なのだ。プロバイダーは、「社名が公開されてしまうのが困るから、ページを削除します」と言っているのである。これを「圧力」と言わずして、何を「圧力」と言ったら良いのだ?

 本誌6/30号記事「総会屋、朝日新聞」でも扱ったが、岐阜県庁が、朝日による不当な中傷に対して質問状を送った。それとともに、県庁で購読していた一日154部もの朝日新聞の購読を、36部に減らした。

 朝日は質問状には誠実さの一かけらも見せない、人を食ったおざなりの対応しかせずに、「購読数を減らしたのは、不当な圧力であり、言論への挑戦だ!」と何とほとんど丸まる一面を使ってわめきたてた。

 消費者が、自分を馬鹿にしたやつから物を買わないことにしたのを「言論への挑戦だ!」などと寝ぼけた戯れ言を言いたてる朝日。「俺の売るものを買わないとは何事だ!」とでも言いたげな、押し売り朝日。ならば、消費者・販売者の関係もないところに圧力をかけて言論を封殺したおまえたちのやったことは、一体何だ?

 もし、朝日が本当に、「ホームページが閉鎖されたのは、自分たちが脅迫したり圧力をかけたりしたためではないし、プロバイダーの行為は本意ではない」と考えているのであれば、「閉鎖は行き過ぎである」と言うことを、きちんと言うべきだ。ところが朝日の愚劣な「言い訳文」の中には、そのような記述は一切見られない。自分たちの保身のことだけしか考えていないのだ。 あるいは影で、「クックック…、しめしめ、思い通りに、俺達の気に入らないやつを潰せたわい」とでも思っているのであろう。そうでないのなら、なぜプロバイダーの行為について言及しない?


 朝日新聞は、6/24のコラム「天声人語」において、岐阜県知事を以下のように中傷した。


   県と梶原知事は、民主主義を勉強し直した方がいい


 私は朝日に対して、「民主主義を勉強し直した方がいい」などとは言わない。彼等の犯罪的な行為を批難するには、そんな言葉では到底足りない。そもそも朝日は、たとえ民主主義を勉強したとしても、その精神を遵守する気持ちは毛ほどもあるまい。

 言論弾圧者朝日新聞に対しては、私は何も言わない。人語を解さない邪悪な下等動物に何を言っても無駄である。代わりに私は、皆さんに呼びかける。


   朝日なんか買うな!諫早のムツゴロウよりも先に、朝日を日
   干しにせよ!猛獣に、えさをやるな!


                              なかみや たかし・本誌編集委員


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