『日本の秘密』 (商品番号 23) 副島隆彦著 1999年5月 刊 ★本文(P.20)より抜粋 トルーマン大統領は自分の我慢の限界をわきまえて、時期をとらえて、マッカーサーの首を切った。そしてマッカーサーは4日目に強制送還されて帰った。吉田茂にしてみれば、自分と暗黙の合意があるので連携して後ろ盾になってくれたマックはもういない。片岡教授の本に従えば、マッカーサーが強制送還された後、「ダレスが来る」と、吉田はうめいたのである。そして実際にダレスはまず朝鮮戦争勃発直前の50年6月17日に、日本に乗り込んできている。吉田は再三のダレスの再軍備要求に頑として応じきれないので、のらりくらりと逃げていた。吉田はダレスからの再軍備要求と財閥再建要求を撃退するために、鈴木茂三郎率いる社会党左派と慣れあって、彼らに憲法擁護と再軍備反対の大闘争をおこなうように頼み込んでいる。この時から、吉田茂の系譜に連なる自民党「吉田学校」出の政治家たちと社会党の野合の歴史が始まったのである。
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