(01/12/23)

全国高校駅伝の中継に想う
※ あえて、言わせてもらいます ※

21世紀最初の高校駅伝は、女子が長崎県の諫早高校、男子が宮城県の仙台育英高校がそれぞれ優勝しました。
普通の公立高校、いやむしろ比較的進学校の部類に入るという諫早高校の優勝はすばらしいものだと思います。藤永選手というオリンピックまでも狙えるような「タレント」がいた2年前までとは異なり、マスコミが追いかけるような突出した選手がいない中での優勝こそ、チームスポーツである駅伝の醍醐味でしょう。
おっと、今日書きたいことはこんな事ではありません。放っておくと「駅伝ビジネス批判」まで書いてしまうので、早く本論に・・・

昨今の陸上競技に関するマスコミ、中でもいわゆる「民放」各社の報道姿勢には常々疑問符を呈してきました。

競技に対する知見も興味もない、名前だけ有名な人間を揃えたスタジオを舞台として、ろくな話術も持たない若手アナウンサーが絶叫するだけの中継。そんなものが持てはやされている状況に深い憂慮の念を抱いているのです。
その中にあって、NHKだけは孤高の(う〜ん、もっと良い表現ないかしらん)位置を保ち続け、経験豊富なアナウンサー陣が的確な、競技の状況に応じた中継をしてきたと思っています。
だからこそ、敢えて書かせてもらいます。NHKが最後の砦だと思っているから、期待しているから、書かせてもらいます。
 
今年、いやこの2・3年かな?の高校駅伝の中継は、余りにも冗漫だった。(そういう放送をせざるを得なかった理由も、分かり過ぎるほどに分かってはいるつもりです。)
つまり、各中継地点での全画面放送が47校参加の内45位に至るまで続くとは、何事か!という事なのです。
せっかく、民放には無い事実・状況に応じた中継が出来ていたのに。
 
せっかく、それまでレースの流れを的確に伝えてきたのに。
中継地点が来たら、それまでの見事な【競技の中継】が、とたんに放棄されてしまい、
「おらが郷里の学校」を画面に捉えることが最優先されてしまっているのです。
先頭のチームがたすきを渡してから、メイン画面での中継が戻るまで、ひどい時には8分間近くもだらだらと下位チームのありさまを見せつけられるのは、陸上競技のファンとしては耐えられないと思うのですが、どうなのでしょうか?今年の男子では、後半になるにつれて仙台育英を追いつめる九州学院のレース運びがとてもスリリングで、中継前後ではレース展開が読めずにはらはらしていたのに、中継地点毎に先頭チームは画面の隅にあるサブ画面に追いやられてしまい、コメントも無くなるために、「今どうなっているのか?」レースの状況が分からなくなってしまい、とても興ざめでした。
 
無茶な事を言っているのは、意識しています。確かに、NHKには公共放送機関という民放には無い別の位置付けもあるため、郷里チームの存在、を映像に収めたいというニーズがあるのも、理解しています。しかし、しかしです。ここまで下位チームを優遇するようになったのは、ここ3、4年の事だと思います。過去はここまで酷くはなかった。
無茶ばかりを書くのも、大人げないので、下記にWackyからの提案です。こんな感じで、どうでしょう???


全国高校駅伝の中継について(案) 】
日本放送協会 殿

全国高校駅伝の中継地点における下位チーム捕捉に関して、レースを興味深く、かつスリリングに中継すると同時に各地方の視聴者への配慮も極力取込む観点から、下記方式を採られては如何かと提案致します。
 

 
男子
 
女子
 
 
次走者の距離
放映方針
次走者の距離
放映方針
第一中継地点
3.0
次走者の距離が短いため、極力早い段階で中継地点から先頭へ映像を切り替えることを旨とする。
しかし、ケニア人選手と日本人選手との走力差からタイム差が広がる傾向にあるため、下記2条件のどちらかを満たすまで中継地点で放映する。
条件1=先頭走者が「中間点」を通過する。
条件2=35位チームが中継地点を通過する。
4.1
次走者の距離が比較的長いため、極力多くのチームを画面で捉えることを旨とする。
しかし、先頭での順位変動が大きい区間でもあるため、映像の切り替えにあたっては、レースの流れに柔軟に対応すること。
条件1=先頭走者が「2km」地点を通過する。
条件2=40位チームが中継地点を通過する。
第二中継地点
8.1
次走者の距離が長いため、極力多くのチームを画面で捉えることを旨とする。
しかし、前半の長距離区間で先頭集団における変動が起き易いことから、下記2条件を満たすまで中継地点で放映する。
条件1=先頭走者が百万遍の交差点を通過する。
条件2=40位チームが中継地点を通過する。
3.0
次走者の距離が短いため、極力早い段階で中継地点から先頭へ映像を切り替える。
第三中継地点
8.1
国際会館前の折り返し。全チームを放映対象とする。
40位(前後)まで中継地点での放映を継続する。それ以降の通過チームは、サブ画面で放送する。但し、最終チームが通過する際は、先頭から中継地点に画面を切り替えて放送する。
※:最終チームの通過と、レースの変動(先頭チームの交代、選手のトラブル等)が重なった場合はこの限りではない。
3.0
次走者の距離が短いため、極力早い段階で中継地点から先頭へ映像を切り替える。
第四中継地点
3.0
次走者の距離が短いため、極力早い段階で中継地点から先頭へ映像を切り替えることを旨とする。
中継地点で視聴者に伝える情報は、「入賞争い」までに限定し、可能性が無い下位チームの放映がレースの流れを阻害することは極力避ける。
条件1=先頭走者が「中間点」を通過する。
条件2=20位チームが中継地点を通過する。
5.0
次走者の距離は長いものの、レース最終局面であるため、余り長い間中継地点の映像を用いることは避ける。
条件1=先頭走者が「2km」地点を通過する。
条件2=30位チームが中継地点を通過する。
第五中継地点
5.0
次走者の距離が余り長くないため、中継地点から先頭への映像切り替えタイミングに留意する。
但し、前の中継地点で放映できなかった下位のチームも極力捉える。
条件1=先頭走者が「2km」地点を通過する。
条件2=30位チームが中継地点を通過する。
第六中継地点
5.0
最終の中継地点であり、レース全体の最終局面でもあることから、放映方針を【優勝争い】および【入賞争い】に限定する。従って、下位チームの捕捉は入賞可能圏内に止め、極力早いタイミングで中継地点から中継車に映像を切り替える。
条件1=先頭走者が「1km」地点を通過する。
条件2=15位チームが中継地点を通過する。