1998年 / アスリート・オブ・ザ・イヤー・ジャパン
Wacky編)

 

女子選手選考資料
 
種目間の公平を期すために、男女・種目別に1名乃至3名までの対象選手を先ず選考する。
その男子・女子別の対象選手を合わせた中から、今年度最優秀選手を選考する。
但し、あくまで編集者の主観によるものであり、偏った見方をしている可能性は否定しない。
異論・反論・オブジェクションは作者までメール下さい。楽しく議論しましょう。

 



 選考対象 優秀選手 一覧 

短距離:新井初佳選手(ピップフジモト)、菅原由美子選手(横浜国立大)
中距離:竹沢涼子選手(大阪陸協)、永山育美選手(京セラ)

長距離・マラソン:川上優子選手(沖電気宮崎)、高橋尚子選手(積水化学)、藤永佳子選手(諫早高校)

障害:対象なし
競歩:三森理恵選手(ヤマハ発動機関西)
跳躍:今井美希選手(中京女子大AC)、太田陽子選手(ミキハウス)、小野真澄選手(CFA)
投擲:市岡寿実選手(国士館大)
混成:対象なし

 

[ C o m m e n t ]

新井初佳選手:100m、200m

今期100m、200mで日本人選手相手では負けた所を見たことがなかった。97年の激戦女子短距離戦争から完全に頭一つ抜け出た様子だ。99年のシーズンでは大幅な日本新記録を樹立して欲しい。 菅原由美子選手:200m 今期学生200mでは相当な強さを見せた。新井選手には劣るものの国体を除けば無類の勝負強さを見せたにも拘わらず、アジア大会の代表に漏れたのは未だもって謎。大学卒業後も競技を続けるそうで、是非新井選手の好敵手として日本女子短距離界を牽引して欲しい。 竹沢涼子選手:800m 所属していた三田工業の倒産という大きな試練に遭いつつも今期自己新を連発。春先こそ佐々木麗奈選手(中京大)と同等レベルだったが、秋からアジア大会にかけて完全に引き離した格好だ。次は目前に迫った日本記録を更新して少しでも日本女子中距離のレベルを世界に近づけて欲しい。 永山育美選手:1500m 1月の都道府県対抗女子駅伝の1区区間新に始まり、今期は1500mから10000mまで全般に亘る好調さを見せた。出来れば彼女には長距離よりも、もうしばらく中距離、特に1500mで記録を伸ばして欲しい。 川上優子選手:10000m 今期は10000mで30分台を目指していたというものの、結局記録には恵まれず。しかしアジア大会での余裕の勝利に見られるように安定して好成績を残した。千葉真子選手(旭化成)が成し遂げた世界大会でのメダル獲得に執念を燃やして欲しい。 高橋尚子選手:マラソン 文句なし。名古屋女子マラソンでの日本記録更新劇に始まり、アジア大会での世界記録肉薄に終わるまで、今期の女子マラソンは高橋選手が圧倒的な存在感を見せつけたまま終了した感がある。残る王冠は世界記録と世界王者くらいか?! 藤永佳子選手:3000m、5000m 高校女子長距離界の女王、というだけでなく一般選手に混じってもひけを取らない強さを一年を通じて見せてくれた。インターハイのタイトルは無いが、替わりに日本選手権で入賞。普通の高校生とは一線を画した走りを99年も見せて欲しい。 三森理恵選手:10kmW 姉妹で日本女子競歩界のエースと言われながら、どうしても姉の由佳選手(綜合警備保障)に隠れて雑誌でも「三森妹」と紹介されることが多かった理恵選手。姉からどんどん日本記録を剥奪(すみません)していく様は、個人的な大ファンとして「頑張れ」コールを送りたい。アジア大会では2位に甘んじたが、来季へつながる歩きと評価したい。 今井美希選手:HJ 今期は絶好調。アジア選手権では自己記録を日本記録まであと1cmまで伸ばして優勝。アジア大会では体調不良のためメダルを逃したが、それまでの安定した競技結果は特筆ものだ。 太田陽子選手:HJ 今期は三段跳でも国体優勝を果たすなど、マルチな才能を改めて発揮した。本職のHJでは今井選手に負けることが多かったが、最終戦となったアジア大会ではきちんと結果を残すあたり、さすがである。 小野真澄選手:PV とうとう日本女子棒高跳も4mの時代に到達。今シーズンも初めは注目を浴びていなかった彼女だが、中野真実選手(東学大)が昨年まで保持していた日本記録(3m80)を群馬リレーカーニバルで更新してからは大和撫子版ブブカばりに記録更新の嵐となった。アジア大会では惜しくも優勝を逃したが、格上の中国選手を相手に互角に戦うあたり、さすがである。 市岡寿実選手:SP 昨年16m台をマークした篠崎浩子選手(福島県体教)が不調をかこった今期、かの名選手、林香代子選手(中京大)が長らく保持してきた学生記録を塗り替えた。99年での更なる躍進を期待したい所だ。