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(000728)マステルコワ、今回は2冠狙わず

(000728)ビスレーゲームズで女子やり投げのハッテスタート世界新

(000722)短距離五輪代表合宿スタート、伊東浩司の太もも不安も解消か?

(000721)オッテイ、五輪はリレーで

(000721)ロルーペ、マラソン&1万メートルに出場

(000719)アジア選手権代表に女子100の新井、坂上ら総勢46人

(000719)金沢イボンヌら5人、陸上五輪代表に追加内定

(000717)フリーマン選手/先住民の人権に関し豪州政府を批判

(000716)南部記念/男子ハンマー投げの室伏、日本新を連発

(000715)犬伏、猛暑の40キロ走

(000715)南部記念、女子100Mの坂上、新井に注目・16日に

(000712)オッティ、6連続五輪へ復活V

(000709)坂上が女子100mで日本新!11秒42

(000707)「薬物まん延に幻滅して引退」豪、短距離選手も告白

(000706)薬物暴露、告白者が個人名の公表は拒否

(000705)豪五輪委、選手の薬物使用告白問題で調査へ

(000705)GPローザンヌ大会/男子100、200でボルドン優勝

(000703)陸上の南部記念に朝原、室伏ら出場

(000703)スーパー陸上にベーリー、エドワーズらが出場へ

(000703)ザグレブ国際、男子400mHで為末が3位に入賞

(000702)札幌国際ハーフ、高橋独走のV!

(000702)世界ハーフマラソンに早田ら男女各5人派遣

(000702)小島、男子100メートルで今季日本最高10秒20

(000701)伊東10秒42で6位・米競技会

(000701)米陸上、女子1万で川上優子、日本新の2位

(000701)マラソンの服部孝宏選手が交通事故で死亡


- Contents -
 

◆マステルコワ、今回は2冠狙わず

ロシア陸連は28日、シドニー五輪に出場する111人の選手を発表した。1996年アトランタ五輪の女子800メートルと1500メートルで金メダルに輝いたスベトラーナ・マステルコワは、本人の意向で800メートルには出場せず、1500メートルに専念することになった。女子マラソンには92年バルセロナ五輪金、アトランタ五輪銀メダルのワレンティナ・エゴロワ、走り幅跳びには97年世界選手権優勝のリュドミラ・ガルキナが出場する。


◆ビスレーゲームズで女子やり投げのハッテスタート世界新

ゴールデンリーグ第3戦、ビスレーゲームズは28日、ノルウェーのオスロで行われ、男子100メートル、200メートルでアト・ボルドン(トリニダードトバゴ)が2冠を達成。100メートルは10秒00、200メートルは20秒26だった。
昨年規格が変わった女子やり投げでは、トリネ・ハッテスタート(ノルウェー)が自己の世界記録を1メートル26更新する69メートル48で優勝した。このほか、男子砲丸投げは全米選手権優勝のアダム・ネルソンが21メートル43を投げ、17センチ差で世界選手権優勝のCJ・ハンター(米)を下した。女子400メートルはアトランタ五輪銀のキャシー・フリーマン(豪)が50秒74で制した。
また、男子やり投げでは世界記録保持者ヤン・ゼレズニー(34=チェコ)が、3連覇を懸けるシドニーに向けいよいよ「五輪モード」に入った。今季6戦目となったこの試合、2〜5投目までファウル、パスを重ねたが最終6投目に90メートル56をマーク。今季3度目となる「大台スロー」で逆転し同5勝目を挙げた。肩の手術、またこの日も試合中に痛みを訴えたため「休養とマッサージに2、3週間は必要」と予定していた5日の英国GPをキャンセル。満を持して大目標に向かう。


◆短距離五輪代表合宿スタート、伊東浩司の太もも不安も解消か?

男子短距離のエース伊東浩司(30=富士通)は、悩まされた左太もも裏も順調に回復、シドニー五輪に向け調整のピッチを上げていく。男子短距離代表(障害含む)は22日、山梨県内の競技場で強化合宿を本格的にスタートさせ、伊東は集合前から取り組んだ坂道ダッシュをこの日も反復した。左太もも裏の状態を良化させるのが目的だ。
◆オッテイ、五輪はリレーで
女子短距離のマーリーン・オッティ(40=ジャマイカ)は21日、ジャマイカのキングストンでの同国シドニー五輪代表選考会100メートルで11秒21の4位となった。100メートル代表は逃し400メートルリレーで6大会連続の五輪出場となりそう。7月3日の国際陸連(IAAF)決定で、ドーピング(薬物使用)疑惑による出場停止処分が解除されたオッティは、7月12日の大会で復帰。「自分が選考会に出るとは思っていなかった」と調整不足を認めた。

◆ロルーペ、マラソン&1万メートルに出場

女子マラソンの世界最高記録保持者、テグラ・ロルーペ(27=ケニア)が、シドニー五輪では1万メートルとマラソンの両種目に出場することが確実となった。21日に行われたケニアの五輪予選1万メートルで32分13秒5で優勝した。レース後、本人が2種目出場を明言した。

◆アジア選手権代表に女子100の新井、坂上ら総勢46人

日本陸連は19日、アジア選手権(8月28―31日、ジャカルタ)に派遣する日本選手団を発表した。女子はシドニー五輪の代表を逃した100メートルの坂上香織(ミキハウス)、新井初佳(ピップフジモト)、棒高跳びの小野真澄(ミキハウス)ら21人。男子は1500メートルの佐藤清治(順大)ら25人が選ばれた。

◆金沢イボンヌら5人、陸上五輪代表に追加内定

日本陸連は19日の臨時理事会で、シドニー五輪の追加内定選手として女子100メートル障害の金沢イボンヌ(佐田建設)ら5人を決めた。陸上競技の代表選考はこれが最終選考で、代表に内定した選手は合計40人となり、日本オリンピック委員会(JOC)から内示されていた派遣枠ちょうどにおさまった。
今回の追加代表は、最終選考会となった南部忠平記念大会の結果を基に選んだ。
五輪参加標準記録Aを突破した金沢や男子三段跳の杉林孝法(ミキハウス)、同走高跳の吉田孝久(ミズノ)のほか、男子リレー要員として小島茂之(早大)と苅部俊二(富士通)が入った。苅部と金沢は2大会連続の五輪出場となる。
選手の総勢は男子28人、女子12人で前回のアトランタ大会より男子が7人増えている。
<監督を務める桜井孝次・シドニー五輪強化特別委員長の談話>
目標はアトランタを上回るメダル2つと入賞5つ。マラソンだけでなく、女子長距離や男子ハンマー投げでも記録が伸びており、楽しみな布陣になった。
<金沢イボンヌの話>
ケガが治らず不安もあったが、6月くらいからコンディションが良くなってきた。これからトレーニングで課題のスタートを克服し、シドニー五輪ではファイナル進出と12秒80(自己ベストは13秒00)のタイムを目指して頑張ります。
◆代表選手の略歴◆
▽男子短距離
小島茂之(こじま・しげゆき)(20)(早大)千葉県出身。百メートルの自己ベストは10秒20。1メートル72、64キロ。
苅部俊二(かるべ・しゅんじ)(31)(富士通)神奈川県出身。元四百メートル障害日本記録保持者、アトランタ五輪代表。1メートル84、69キロ。
▽男子走り高跳び
吉田孝久(よしだ・たかひさ)(30)(ミズノ)神奈川県出身。自己ベストは2メートル31。1メートル80、68キロ。
▽男子三段跳び
杉林孝法(すぎばやし・たかのり)(24)(ミキハウス)石川県出身。南部記念は17メートル02で優勝。1メートル85、68キロ。
▽女子百メートル障害
金沢イボンヌ(かなざわ・いぼんぬ)(25)(佐田建設)東京都出身。南部記念で13秒00の日本新をマーク。1メートル73、65キロ。

◆フリーマン選手/先住民の人権に関し豪州政府を批判

豪州各紙は17日、オーストラリア先住民アボリジニの陸上選手で、1997年の世界陸上選手権女子四百メートルで優勝したキャシー・フリーマンが16日、豪州政府について「アボリジニの人権問題に無関心すぎる。激しく怒りを覚える」と痛烈に批判した、と報じた。合宿先の英国で英国紙のインタビューに応じたという。
同選手はこれまで人権問題を含む政治的発言をせず、アボリジニ団体などから批判されていた。
豪州は近年まで、アボリジニの子供を親から引き離し、白人社会で育てる「同化政策」を推進していた。各紙によると、同選手は「私の祖母アリスは、彼女の母親から引き離された。なのに政府は何も悪いことをしていないと言っている」と語った。
アボリジニ人権回復団体は沈黙を破った同選手に対して「発言は素晴らしいこと。彼女はアボリジニにとって偉大な大使になれる」と話している。
こういった人種間の問題については、各国ごとに事情があるのでしょう。私には、今一つ理解しかねます。

◆南部記念/男子ハンマー投げの室伏、日本新を連発

南部記念陸上兼シドニー五輪代表選考会
16日◇札幌市円山競技場◇男子ハンマー投げなど男女決勝16種目◇観衆7360人
男子ハンマー投げで室伏広治(ミズノ)が今季世界7位となる80メートル56の日本新記録を樹立した。既にシドニー五輪代表が決まっている室伏は、三投目に80メートル47を投げ、自身が5月の国際グランプリ大阪大会でマークした80メートル23の日本記録を24センチ更新。さらに五投目に80メートル56を投げた。この記録は、アトランタ五輪では銅メダルに相当する。
その他、男子では100mは小島茂之(早大)が10秒25で制し、走高跳の吉田孝久(ミズノ)も2メートル28のA標準をクリア、それぞれ五輪代表に前進した。三段跳では杉林孝法(ミキハウス)が、日本人2人目の17メートルジャンパーとなる17メートル02を跳んで五輪A標準(16メートル85)を突破。
一方、女子では100mHで金沢イボンヌ(佐田建設)が自己の記録を0秒02塗り替える13秒00の日本新で優勝。100mの坂上香織(ミキハウス)は日本タイの11秒42を出し、前日本記録保持者の新井(ピップフジモト)も11秒61で続いたが、共にA標準(11秒40)突破はならなかった。
残された最後の五輪代表は、19日に開かれる日本陸連理事会で決まる。
長かった五輪への夢を乗せた、最後の大会が終わりました。期待されて結果を残せなかった選手、最後に地力を発揮した選手とさまざまですが、最後の「代表選考」についてだけは、自力ではどうしようもない世界です。やれ学閥だ、えこひいきだ、と色々言われますが、他に公明正大な手法が現時点で具体化も提案もされていない以上、仕方のないことなのでしょう。
◆1位記録◆
【男子】
100m=小島茂之(早大)10秒25
400m=田端健児(ミズノ)46秒20
5000m=岩佐敏弘(大塚製薬)13分48秒82
110mH=浅見公博(佐川急便)13秒82
3000mSC=岩水嘉孝(順大)8分32秒99
走高跳=吉田孝久(ミズノ)2メートル28
走幅跳=寺野伸一(日大)7メートル98
三段跳=杉林孝法(ミキハウス)17メートル02
ハンマー投げ=室伏広治(ミズノ)80メートル56=日本新
【女子】
100m=坂上香織(ミキハウス)11秒42=日本タイ
400m=柿沼和恵(ミズノ)54秒06
5000m=坂下奈穂美(三井海上)15分48秒69
100mH=金沢イボンヌ(佐田建設)13秒00=日本新
走高跳=太田陽子(ミキハウス)1メートル85
棒高跳=小野真澄(ミキハウス)4メートル00
やり投=三宅貴子(ミキハウス)55メートル93
◆犬伏、猛暑の40キロ走
シドニー五輪の男子マラソン代表、犬伏孝行(27=大塚製薬)が15日、札幌市円山競技場で練習を公開した。トレーニングは順調に進んでおり、14日には今合宿では初の40キロ走を敢行。気温30度を超える猛暑の中、2時間24分で走破し「思ったよりは、すんなりこなせた」と手ごたえをつかんだ。気分転換を兼ねて、北海道内4カ所を転々とする毎年恒例の合宿は、9月上旬まで続く。


◆南部記念、女子100Mの坂上、新井に注目・16日開催

シドニー五輪代表最終選考会となる南部記念大会が16日、札幌市円山競技場で行われる。日本オリンピック委員会(JOC)から提示されている派遣枠40人のうち、すでに35人が内定。マラソン、長距離、走り高跳び以外に代表のいない女子種目で、何人を上積みできるかが見どころになる。
注目は1964年東京五輪以来の派遣がかかる100メートルだ。今月9日に坂上香織(ミキハウス)が11秒42の日本新記録をマーク。前記録保持者の新井元佳(ピップフジモト)との高いレベルでの競り合いで、五輪参加標準記録A(11秒40)の突破なるか。
100メートル障害のアトランタ五輪代表、金沢イボンヌ(佐田建設)も調子をあげてきた。今季は左足太ももの故障で出遅れたが、6月、7月と自己の持つ日本記録を2度にわたって更新し13秒02へ引き上げた。「今は走るのが楽しい。12秒台を出したい」と意欲的だ。
棒高跳びの小野真澄(ミキハウス)も、自分の日本記録(4メートル20)より10センチ高い標準Aの突破に挑む。
男子は未定だった400メートル、1600メートルリレーのメンバー1人ずつを決める。短距離は小島茂之(早大)、福長正彦(東学大)の争いか。
◆オッティ、6連続五輪へ復活V
薬物使用の疑いによる出場停止処分が解けた陸上女子短距離界のスター選手、マリーン・オッティ(40=ジャマイカ)が12日(日本時間13日)、イタリア・サルデーニャ島で行われた大会の100メートルで復帰した。記録は11秒42と平凡だったが、再起戦を優勝で飾った。6大会連続の五輪出場へ向け、40歳のカリビアン・クイーンが第1歩を踏み出した。
◆坂上が女子100mで日本新!11秒42
女子100メートルの元日本記録保持者、坂上香織(25=ミキハウス)が9日、福井運動公園陸上競技場で行なわれた北陸地区国立大学体育大会の同種目にオープン傘下し、11秒42の日本新記録をマークした。従来の記録は、新井初佳(26=ピップフジモト)が1999年4月の兵庫リレーカーニバルで出した11秒45。
シドニー五輪参加標準記録A(11秒40)の突破を目指す坂上は、日本記録更新後に再び行なわれた同種目で11秒29をマークしたが、追い風3・4メートルで参考記録に終わった。
◆「薬物まん延に幻滅して引退」豪、短距離選手も告白
オーストラリアで、五輪代表だった男子円盤投げ選手が同国スポーツ界の組織的ドーピング(禁止薬物使用)を告発したのに続き、今度は陸上男子短距離の元五輪選手が7日、地元紙に自分も薬物を勧められ、ドーピングだらけの現実にがっかりして、競技をやめたと告白した。
告白したのは、アトランタ五輪男子400メートル代表のポール・グリーン氏。同日付のシドニー・モーニング・ヘラルドに対して、同五輪前のトレーニング期間中にIGF―1(インシュリン様成長因子1)と呼ばれる最新の薬物を勧められたと語った。同氏は断ったが、薬物使用の実態を知って悩み、五輪では好成績を残せず、その後引退した。「多くの選手が薬物を使っている。陸上は金と薬物で汚れてしまった」と語っている。
◆薬物暴露、告白者が個人名の公表は拒否
豪州の陸上男子円盤投げのウェルナー・リーテラが自ら禁止薬物のヒト成長ホルモンの使用を認め、他の選手、役員もその使用や関与を示唆していた問題で、豪五輪委(AOC)のジョン・コーツ会長は6日、リーテラ本人と会談したが、個人名の公表を拒否されたため、調査を中止することにした。
会談の中で、リーテラは、関与したとする陸上選手はシドニー五輪に出る可能性があるが、役員は代表チームに入ることはないとした。しかし、名前の公表については「(告白したのは)我が国にもドーピング問題があることを示し、何らかの改善ができればというのが目的で、公表しても何の解決にもならない」と拒否した。このため、コーツ会長は「残念だが名前を公表しないと言っている以上、調査はできない」と語った。
一方、この日リーテラが薬物使用を認めたことで、今後、国際スポーツ仲裁裁判所の聴聞を受け、2年間の資格停止処分が科せられる見通しとなった。

 

◆豪五輪委、選手の薬物使用告白問題で調査へ

豪州の陸上円盤投げのウェルナー・リーテラが、禁止薬物のヒト成長ホルモンの使用を認め、他の選手や役員の薬物使用関与を示唆した問題で、豪五輪委のジョン・コーツ会長は5日、五輪代表候補選手と役員を対象にした正式調査を開始することを表明した。
コーツ会長は、同選手が著作本で「豪五輪関係者から薬物使用法指南を受けた。他の陸上、水泳選手も使用している」と記していることを重視。すでにスポーツ仲裁裁判所(CAS)の登録メンバーで、判事資格を持つ調停官を任命済みで、この調停官が6日にリーテラから事情聴取を行う予定だと語った。非難が事実だと判明した場合は、速やかに処分を行うとしている。
同会長は「調査はなるべく早く、五輪前に終わらせたい」と語り、リーテラに対しては、既に引退を表明していることから、「改めて資格停止などの対象にはできない」としている。
◆GPローザンヌ大会/男子100、200でボルドン優勝
ローザンヌ国際グランプリ大会は5日、当地のオリンピック競技場で開かれた。
男子短距離では、アト・ボルドン(トリニダードトバゴ)が100m、200mの両種目で優勝した。100mは9秒95、200mは19秒97でいずれも今季世界ランク2位。両種目とも2位は、フランシス・オビクエル(ナイジェリア)。100mの前世界記録保持者、ドノバン・ベーリー(カナダ)は10秒12で5位に終わった。走幅跳はイバン・ペドロソ(キューバ)が8メートル33で制した。400mHのB決勝に出場した山崎一彦(デサント)は49秒71で4位とふるわなかった。
女子では、400mはキャシー・フリーマン(豪州)が今季世界最高の49秒56で快勝。100mHはゲール・ディバース(米国)が12秒50で、ウイルス性の病気からの復活を目指しているアトランタ五輪の金メダリスト、マリージョゼ・ペレク(フランス)は200mで22秒71の2位だった。
◆陸上の南部記念に朝原、室伏ら出場
南部記念(16日・札幌円山競技場)に、男子百メートルシドニー五輪代表の朝原宣治(大阪ガス)、男子ハンマー投げで80メートルを突破した室伏広治(ミズノ)らが出場することが3日、日本陸連から発表された。五輪代表を決める最終選考会。
代表は現在、35人に内定が出ているが、残る最大5枠をここで争う。入賞期待の男子400メートル、1600メートルリレー代表は残り1枠ずつあり、南部記念の100メートル、400メートルの勝者を代表に選ぶ公算が大きい。短距離で3レース連続A標準の福長、1日に今季最高の10秒20を出した小島の学生陣に、10秒21の安井、アトランタ五輪代表の土江ら実業団勢が激突する。
昨年A標準を出しながら今季は切れていない男子走幅跳の田川、米国でA標準を切りながら国内選考会欠場の女子100メートル障害の金沢らも、再度のA突破をかける。また女子短距離36年ぶりの五輪出場を狙う100メートルの新井、新種目の女子棒高跳の小野もA標準の壁を突破すべく最後のチャンスにかける。
◆スーパー陸上にベーリー、エドワーズらが出場へ
シドニー五輪の壮行会を兼ねる太陽技建スーパー陸上(9月9日・横浜国際競技場)の大会要項が3日、主催者から発表された。男子12、女子9種目が行われ、アトランタ五輪男子100mの金メダリスト、ドノバン・ベーリー(カナダ)、男子三段跳び世界記録保持者のジョナサン・エドワーズ(英)らが出場を予定している。
◆ザグレブ国際、男子400mHで為末が3位に入賞
当地で3日夜に開かれた陸上のザグレブ国際グランプリ大会で、シドニー五輪男子400mH代表の為末大(法大)が、アトランタ五輪優勝のデリック・アドキンス(米国)らを抑え、49秒26で3位に入賞した。男子ハンマー投げの室伏広治(ミズノ)は、77メートル61で9位にとどまった。
男子110mHは、アレン・ジョンソン(米国)が13秒10で順当に優勝。オバデレ・トンプソン(バルバドス)が100m10秒17、200m20秒16をマークして2種目を制した。女子走高跳では、インガ・ババコワ(ウクライナ)が2m00の好記録で優勝した。
為末選手
メダルを手に競技場を引き上げる為末に、地元の中年男性が握手を求めてきた。
「小さなハードラー(170センチ、64キロ)がすごく速く走るので感激した。これからも期待しているよ」
トップとは大差だった3位の選手も、ファンは見逃していない。欧州のグランプリ大会(GP)初出場の為末は「こんな雰囲気の中で競技ができるって、素晴らしいですよね」と、感激の表情だった。
ザグレブ大会は、地元クラブの対抗戦だった時代も含めて50年の歴史を持つ。一昨年から、国際陸連の公認大会では3番目のクラスのGP2に位置付けられている。
「GP1の大会に比べて予算は5分の1ほど」(大会運営責任者)という大会だが、仮設を含めて1万人ほどが入るスタンドは超満員。選手を間近で声援する会場の盛り上がりは、大規模大会を上回る。
そんな中での競技は、初めての五輪を2カ月半後に控えた為末には貴重な経験となった。「来る前は、不安があったけど、走り終わってみると、静かな日本の大会より走りやすかった」という。
一方で、経験不足も痛感した。前半を快調に飛ばしたが、アトランタ五輪銀メダルのサミュエル・マテテ(ザンビア)らを後ろに置いたことで「自分がどんなペースで走っているか、全くわからなくなった」。レース後に振り返れば、それほどのハイペースではなかったが、いったん力をセーブしたため後半の失速が大きくなった。「完全な名前負け。次はもっと思いきってやりたい」と話した。
今回は、場慣れしたハンマー投げの室伏と同行したが、1週間後のベネチア大会(イタリア)は単独遠征になる。「不安はあるけど、強くなるために今のうちに苦労をしておきたい」と、武者修業の心境で、国境を越えていく。
室伏選手
ベスト8入りを逃して3回で試技を終えた室伏は「あとちょっとだったのに、悔しいですよね」と首をかしげながら話した。
アトランタ五輪金メダルのキシュ(ハンガリー)、昨年の世界選手権を制したコップス(ドイツ)らをはじめ世界ランク15位以内のうち11人が顔をそろえた大会。室伏は「シドニー五輪のシミュレーションのつもりで臨んだ」という。9番手から逆転を狙って投げた3回目は、77メートル61に記録を伸ばしたが、8位には22センチ及ばなかった。「時差ぼけの疲れがなければ、もう少しいけた」と室伏。優勝のシドレンコとの差も2メートル29で、80メートル23の記録を持つ室伏にとって手が届かないわけではない。「今、世界に飛び抜けた選手がいないので、勝負そのものは、とても面白い。少し記録を上げれば順位はずっとよくなる」と自信は失っていなかった。
◆札幌国際ハーフ、高橋独走のV!
札幌国際ハーフマラソン◇2日◇札幌市円山陸上競技場発着
今大会は、11月にメキシコで行われる世界ハーフマラソンの代表選考会を兼ねており、女子ではシドニー五輪マラソン日本代表の高橋尚子(28=積水化学)が、1時間9分10秒のタイムで優勝した。
高橋は5キロすぎから独走。2位に入った昨年の世界ランキング1位マイヤー(南アフリカ)に43秒の差をつけた。昨年世界ハーフ2位の野口みずき(22=グローバリー)は、1時間10分36秒で3位だった。
男子はトラックまで勝負がもつれ、ラバン・カギカ(NKK)が、藤田敦史(23=富士通)を残り250メートル付近でかわし、1時間2分16秒で初優勝した。カギカに3秒遅れて入った藤田は、前々回大会に続き2位となった。外国選手の連勝は「8」に伸びた。
(スタート時の天候は曇り、北の風2.5メートル、気温27.6度、湿度63%)
【男子】
<1>ラバン・カギカ(NKK)1時間2分16秒
<2>藤田敦史(富士通)1時間2分19秒
<3>エリック・ワイナイナ(コニカ)1時間2分36秒
<4>浜野健(トヨタ自動車)1時間3分20秒
<5>実井謙二郎(日清食品)1時間3分29秒
<6>デビット・カリウキ(山梨学院大)1時間3分31秒
<7>藤野圭太(九電工)1時間3分35秒
<8>砂田貴裕(積水化学)1時間3分39秒
<9>早田俊幸(本田技研)1時間3分52秒
<10>西田隆維(エスビー食品)1時間4分3秒
【女子】
<1>高橋尚子(積水化学)1時間9分10秒
<2>エレナ・マイヤー(南アフリカ)1時間9分53秒
<3>野口みずき(グローバリー)1時間10分36秒
<4>鄭桂霞(スズキ)1時間10分45秒
<5>吉松久恵(東京陸協)1時間11分12秒
<6>下司則子(九電工)1時間11分25秒
<7>村田史(日本生命)1時間11分51秒
<8>坂下奈穂美(三井海上)1時間11分59秒
<9>橋本康子(日本生命)1時間12分2秒
<10>渋井陽子(三井海上)1時間12分23秒
◆世界ハーフマラソンに早田ら男女各5人派遣
日本陸連は2日、11月12日にメキシコ・ベラクルスで行われる世界ハーフマラソン選手権の代表男女各5名を発表した。
男子は早田俊幸(本田技研)、倉林俊彰(YKK)、志田淳(NEC)、入船敏(鐘紡)、森政辰巳(中国電力)。
女子は野口みずき(グローバリー)、吉松久恵(東京陸協)、橋本康子(日本生命)、岡本幸子(沖電気宮崎)、村田史(日本生命)。
◆小島、男子100メートルで今季日本最高10秒20
小島茂之(早大)が2日、早慶同関対校競技会(神戸市王子陸上競技場)で男子100メートルの今季日本最高10秒20を出して優勝し、シドニー五輪参加標準記録A(10秒27)を突破した。また、男子800メートルリレーでも早大(穴井、田村、佐藤、中川)が1分22秒94の日本新記録で優勝した。これまでの記録は1988年の日本選抜(杉本、山内、小中富、不破)が出した1分23秒58だった。
従来記録のメンバーって、本当に懐かしい面々ですね。この中で現役で頑張ってるのは杉本選手だけ。マ、12年たったらそんなモンですね。
◆伊東10秒42で6位・米競技会
シドニー五輪陸上の男子短距離代表の伊東浩司(富士通)は1日、米カリフォルニア州パロアルトでの国際競技会で100メートルに出場し、10秒42の6位だった。
左太もも裏側の痛みで出遅れた伊東は、6月の全日本実業団対抗選手権に続く今季第2戦は、スタートの失敗が響き、伸びなかった。伊東はこの後、アリゾナ州でのカナダチームとの合宿に合流し、練習の調子を見ながら100メートルの記録会に参加する。
◆米陸上、女子1万で川上優子、日本新の2位
1日、米メーン州ニューブランズウィックで行われた陸上のニューバランス競技会女子1万メートルで、シドニー五輪代表の川上優子(沖電気宮崎)が31分09秒46の日本新を樹立して2位に入った。従来の記録は鈴木博美(リクルート)が1996年6月の日本選手権で作った31分19秒40で、川上は4年ぶりに約10秒も短縮した。
大越一恵(ダイハツ)は31分58秒95で5位、高橋千恵美(日本ケミコン)は32分23秒92で6位だった。92年バルセロナ五輪同種目金メダリストのデラルツ・ツル(エチオピア)が31分08秒27で優勝した。
男子5000メートルでは岩佐敏弘(大塚製薬)が優勝したが記録は13分42秒79だった。
川上の記録は、昨年の世界ランクで5位に相当。バルセロナ、96年アトランタ両五輪の優勝タイムは、31分6秒02と31分1秒63。この時期に、31分1ケタ台に乗せた意味は大きい。
アトランタは7位入賞。当然、シドニーの目標は30分台、そしてメダルだ。
◆マラソンの服部孝宏選手が交通事故で死亡
1997年の東京国際マラソンで2位になるなど,長距離選手として活躍した元鐘紡陸上競技部の服部孝宏さん(28歳)運転のワゴン車が29日午後6時ごろ,山口県玖珂町瀬田の山陽自動車道玖珂インターの出口ランプで高架橋の橋脚に衝突。服部さんは全身を強く打って,間もなく死亡した。
葬儀・告別式は7月1日午前11時から広島県の実家で。喪主は父満隆(みつたか)氏。
服部さんは90年に世羅高校から鐘紡陸上競技部に入部。96年の東京国際マラソンで8位,97年の同マラソンで2位を記録し,同年の世界選手権(アテネ)のマラソン日本代表になるなどと活躍した。今年3月,同陸上部を退部し,現役を引退していた。
今年の青梅マラソンで、筆者の目の前で棄権した(10km位?)ことが鮮明に思い出されました。ご冥福をお祈り致します。