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(990429)織田記念国際陸上結果

(990428)伊東選手・織田陸上を欠場

(990425)群馬リレーカーニバル最終日

(990425)兵庫リレーカーニバル結果

(990424)群馬リレーカーニバル・第1日目結果

(990423)トラックシーズン開幕 伊東、朝原の対決に注目

(990422)春季サーキット、24日に開幕

(990421)織田幹雄記念国際大会の出場者が決定 伊東、朝原ら参加

(990421)合宿渡米の高橋尚子選手「有森さんすごい」

(990420)アントワープマラソンで清水が5位

(990420)有森、ボストンマラソン復活の3位

(990418)長野マラソン/男子はカビガが、女子はエゴロワが優勝

(990417)長野マラソン展望

(990417)有森、19日のボストンマラソンに向けて記者会見

(990415)九電工男子陸上部監督に築地氏が復帰

(990414)有森19日ボストンマラソン挑戦

(990414)高橋尚子が米国で長期合宿

(990414)男子100メートル対決/伊東と朝原29日に

(990411)室伏由佳が円盤投げで日本新

(990411)ソウル国際女子駅伝

(990406)JOC肖像権問題で陸連が覚書

(990404)全国選抜陸上中・長距離熊本大会

(990403)公認料などで日本陸連が年間約3500万円の収入

(990402)陸上競技場の公認規格検定員が業者と癒着か、実態調査へ

(990401)マラソン吉田、佐藤が現役引退
 
 


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◆織田記念国際陸上結果

グランプリシリーズ第3戦となる第33回織田幹雄記念国際陸上競技大会は29日、広島市の広島スタジアムで男女14種目が行われた。

男子ハンマー投げでは、室伏広治(ミズノ)が自己の持つ日本記録に9センチと迫る78メートル48の大会新記録で楽勝。女子円盤投げに出場した妹の室伏由佳(ミズノ)も54メートル56で優勝した。

注目された男子100メートルは、世界歴代7位タイの記録を持つアトランタ五輪二百メートル4位のオバデール・トンプソン(バルバドス)が10秒04の大会新記録で快勝。元日本記録保持者の朝原宣治(大阪ガス)は、約1年ぶりに国内の屋外大会に出場し、予選で追い風参考(3・1メートル)ながら10秒15を出していたが、スタートの失敗が響き10秒27で2位に終わった。日本記録を持つ伊東浩司(富士通)は欠場した。
男子5000メートルでは日本記録保持者の高岡寿成(鐘紡)が貫録勝ち。男子棒高跳びは昨年世界ランク1位のジェフ・ハートウィグ(米)が5メートル80で快勝。女子走り高跳びは、太田陽子(ミキハウス)が1メートル93の好記録で優勝した。

◇公式戦で取り戻した自信、めざすは世界選手権◇
優勝しても、好記録を作っても難しい顔で言葉を選ぶ室伏が、素直に喜びを口にした。

「いい記録だと思う。いいスタートが切れました。」

今季初の公式戦で、日本記録にあと9センチに迫る78メートル48をマークしたことには、大きな意味があった。
昨年4月に父の重信さんの日本記録を14年ぶりに更新。10月は3度も記録を塗り替え、12月のアジア大会は78メートル57の新記録で優勝。コーチでもある父を越え、さらに記録を伸ばしたことは、だれにも頼らず競技を追求する次元に達したことを意味する。
アジア大会後の冬季練習。サークルで回転するとき、微妙なタイミングで重心を後ろにあずけてスピードを増す独特の方法に磨きをかけようとした。”教科書”はなく、体に残る感覚だけで練習を繰り返したが、失敗が続き「何か大きなものをつかんだような、いないような状態」で、シーズンを迎えた。
3投目。高い放物線を描いたハンマーは、日本記録を示す赤い帯の間際にめりこんだ。4投目から6投目も77メートル台の好記録。室伏が抱いていた不安は一気に消し飛んだ。

世界選手権(8月・スペイン)への派遣は決まっている。重信さんによると、78メートル台で入賞、80メートルを超えればメダルの可能性があるという。だれも知らない世界へ−。室伏の挑戦は続く。

◆伊東選手・織田陸上を欠場
広島陸協は28日、織田幹雄記念国際陸上(29日、広島市)の100メートルにエントリーしていた10秒00の日本記録保持者・伊東浩司(富士通)の欠場を発表した。本人のかぜによる体調不良が理由。この大会へは前日本記録保持者の朝原宣治(26=大阪ガス)とともに100メートルにエントリー。2人の直接対決が注目されたが、先送りとなった。
伊東は今季屋外初戦の25日の兵庫リレーカーニバルで200メートルに20秒46で優勝。だが、短距離3冠に輝いた昨年12月のバンコク・アジア大会などの疲れがここにきて出ており、大事をとった。次回レースは5月8日の国際グランプリ大阪大会の予定で、今後は200メートル中心の出場となるため、100メートルでの夢の9秒台挑戦はしばらくお預けとなりそうだ。
◆群馬リレーカーニバル最終日
金沢イボンヌ(佐田建設)が女子百メートル障害で3・1メートルの追い風参考ながら、自己の持つ日本記録に並ぶ13秒08の好タイムで優勝。二百メートルも制し、二冠に輝いた。女子円盤投げは、今季からハンマー投げにも挑戦している室伏由佳(ミズノ)が54メートル13で、男子四百メートルは小坂田淳(大阪ガス)が46秒03で優勝した。
◇2百メートルでも自己ベストを更新◇
「疲れました」と二冠に輝いた金沢イボンヌ。百メートル障害は、二百メートルの直後だったため、疲れが取れるかどうか心配だったそうだが、3・1メートルの追い風に助けられながらも13秒08と日本記録と同タイムの好記録を出した。今年は室内シーズンからずっと好調を持続。ハードルのスピードアップのために取り組んでいる二百メートルでも、自己ベストを100分の3秒更新し、「自信が出てきた」と笑顔いっぱいだった。
◇室伏大会新にも不満◇
女子円盤投げで日本記録を更新したばかりの室伏由佳(22=ミズノ)が、54メートル13の大会新で優勝した。1、2投目をファウルするなど調子に乗り切れなかったものの、今季からハンマー投げとの“2投流”に挑む、投てきの女王として地力を発揮した。
◇…1位記録…◇
【男子】
▽ 四百メートル:小坂田淳(大阪ガス) 46秒03
▽ 五千メートル:高塚和利(NEC) 14分12秒41
▽ 百十メートル障害:桜井健一(ミキハウス) 13秒74=追い風参考
▽ 三段跳び:小栗忠(中大) 16メートル14
▽ 砲丸投げ:野沢具隆(ゼンリン) 17メートル01
▽十種競技:菅間友一(ゼンリン) 7527点
【女子】
▽ 二百メートル:金沢イボンヌ(佐田建設) 23秒94
▽ 百メートル障害:金沢イボンヌ 13秒08=追い風参考
▽ 円盤投げ:室伏由佳(ミズノ) 54メートル13
▽七種競技:中田有紀(東海デカスロン) 5131点
◆兵庫リレーカーニバル結果

女子100メートル・新井が日本新/伊東は大会新でV

(◇曇り、20度、湿度58%、東の風1・5メートル(午後3時)◇観衆2万5000人)
第47回兵庫リレーカーニバルは25日、神戸ユニバー記念競技場であり、女子100メートルで新井初佳(ピップフジモト)が11秒45の日本新記録を達成(+1.6)、200メートル(23秒54)と合わせ2種目の日本記録保持者となった。従来の日本記録は岩本敏恵(大体大T&F)が1996年日本選手権で出した11秒48。

男子200メートルでは、昨年末のバンコク・アジア大会の覇者伊東浩司(富士通)が自己の日本記録(20秒16)には及ばなかったが、20秒46(+1.5)の大会新で圧勝した。

千五百メートルは佐藤清治(佐久長聖高3年)が実業団の選手を抑えて制した。三千メートル障害は道浦誠(佐川急便)が8分44秒57で制した。重心の規格変更となった日本選抜女子やり投げは三宅貴子(ミキハウス)が57メートル27で復活を遂げた。

有力選手が集まり、看板種目である男女1万メートルは、男子がジュリアス・ギタヒ(日清食品)が27分17秒94で3連覇、女子1万メートルはアジア大会優勝の川上優子(沖電気宮崎)がラスト一周でスパートして快勝し、31分43秒01で初の栄冠を獲得。それぞれ貫禄を示した。

リレー部門は、中学男子八百メートルで小野(小野市)が1分32秒70の大会新で初制覇。
同女子四百メートルは宝殿(高砂市)が準決勝、決勝と大会新を連発し二年ぶり三度目の優勝を飾った。高校男子千六百メートルは姫路商(姫路市)が3分18秒74でV2を果たし、同女子四百メートルの園田(尼崎市)も47秒78で二連覇した。
◇新井、スピードの秘密は筋力トレ◇
女子百メートル。新井がスタートで遅れた。隣りを走る日本記録保持者の岩本敏江を追う展開となったが、中盤からスピードに乗ると、60メートル過ぎで一気にかわしゴール。岩本を抜き去ることが、そのまま、昨年の200メートルの日本記録更新に続く、新記録樹立につながった。
1メートル57と小柄で、抜群の切れ味や圧倒的なパワーがあるわけでもない。なのに次々と好記録を出すのはなぜか。秘密は筋力トレとロスのない走法にあるようだ。
社会人入りした二年前から筋力トレを始めて「洋服のサイズは7号から9号になりました」。筋力を生かすのが無駄のない走り。感の良さと質の高い練習で、上下動の少ないしなやかな走りを身につけ、後半にもスピードが落ちない。日本陸連の原田康弘女子短距離部長は「すごみはないのに速い。それは体の力を推進力に代える際にロスがないから」と分析する。
今季初レースで、世界選手権(8月・スペイン)の標準記録にあと百分の5秒に迫る好記録。2つの日本記録保持者となったスプリンターは「今年のうちに11秒40を絶対に切りたい」と、世界を意識した目標を口にした。

◆新井初佳(あらい・もとか)
1974年(昭和49年)7月4日、神戸市垂水区生まれ。
舞子高−甲南大と陸上部。卒業後ピップフジモト陸上部に。昨年12月アジア大会代表。158センチ、51キロ。

◆群馬リレーカーニバル・第1日目結果
日本グランプリシリーズ開幕戦となる99群馬リレーカーニバル第1日は24日、前橋市の敷島公園群馬県営陸上競技場で行われた。
女子棒高跳びは日本記録保持者の小野真澄(ミキハウス)が3メートル90で優勝。
混成競技は前半があり、男子10種は菅間友一(ゼンリン)が3855点、女子7種は佐藤さよ子(筑波大)が2949点でそれぞれトップに立った。
◆トラックシーズン開幕 伊東、朝原の対決に注目
トラックシーズンが、24日の群馬リレーカーニバルで開幕する。今年8月には、世界選手権がスペイン・セビリアであり、日本代表選考会を兼ねるシリーズ。質の高い大会が続きそうだ。

まず注目は、昨年のアジア大会男子100メートルで10秒00の日本新記録を出した伊東浩司(富士通)の走りだ。3月に前橋市で開かれた世界室内200メートルで決勝進出を果たすなど、今年も快調に滑り出した。兵庫リレーカーニバルでの200メートルに続き、織田幹雄記念国際大会で100メートルを走る。まだ、世界選手権に向けての強化重視の期間中で、記録更新は厳しいだろうが、爆発力を引き出す材料はある。

ライバルの朝原宣治(大阪ガス)の復調だ。
昨年は足の故障に苦しんだ自己ベスト10秒08の前日本記録保持者が、調子をあげてきた。予定では、織田記念100メートルで伊東に挑んだあと、静岡国際で走り幅跳び、水戸国際で再び100メートルを走る。後半に伸びる独特のその走りで、伊東を再び捕らえられるか。2人の対決は見ものだ。

苅部俊二(富士通)は400メートルと、日本記録を持っている400メートル障害にも挑む予定だ。1500メートルでは伸び盛りの佐藤清治(長野・佐久長聖高)の走りが期待される。

女子短距離は200メートルの日本記録を更新した新井初佳(ピップフジモト)のほか、昨年好調だった菅原由美子選手が社会人となった今年、どこまで結果を残せるかも楽しみだ。冬場の室内陸上では信岡沙希重(早大)の後塵を拝していたが、果たしてどうか??その信岡選手は今月上旬の東京六大学対校で24秒06の自己ベストをマークするなど、勢いをつけている。
◆春季サーキット、24日に開幕
陸上の春季サーキットは24、25日の群馬リレーカーニバルで幕を開ける。今夏の世界選手権(スペイン・セビリア)の代表選考会を兼ねるだけに、好記録の誕生が期待される。

注目は男子百メートル。
昨年末のバンコク・アジア大会で10秒00のアジア新記録を樹立した伊東浩司(富士通)と、前日本記録(10秒08)保持者の朝原宣治(大阪ガス)が第3戦の織田記念(29日・広島)で対決する。朝原は昨年、足の故障で欠場がちだったが、今年3月の世界室内六十メートルでも準決勝に進出するなど復調の兆しを見せており、「伊東さんと競り合えば自分のレベルも上がる」と対戦を楽しみにしている。日本最速の争いとともに、夢の9秒台の期待もかかる。
千五百メートルは、第2戦の兵庫(25日・神戸)に出場する佐藤清春(長野・佐久長聖高)が注目される。昨年は世界ジュニア、アジア大会で4位に入った逸材。今春の合宿での好調が伝えられており、自己ベスト3分43秒26の大幅な更新に期待がかかる。

女子は、兵庫の一万メートルにアジア大会優勝の川上優子(沖電気宮崎)、同3位の高橋千恵美(日本ケミコン)ら有力選手が集まった。世界選手権代表の座をかけて激しいレースが展開されそうだ。
◆織田幹雄記念国際大会の出場者が決定 伊東、朝原ら参加
陸上の日本GP第3戦となる第33回織田幹雄記念国際陸上大会(29日、広島市・広島県総合グラウンド)の出場者が19日、発表された。8月にスペイン・セビリアで開かれる世界選手権の代表選手選考会を兼ねており、国内の有力選手が集まった。
注目は男子百メートル。昨年のアジア大会で10秒00の日本新記録をマークした伊東浩司(富士通)と、前日本記録保持者の朝原宣治(大阪ガス)がエントリー。ハイレベルのレースが期待できそうだ。また女子円盤投げには、今月10日に日本記録を12年ぶりに更新した室伏由佳(ミズノ)が出場する予定。男子ハンマー投げの第一人者・室伏広治(ミズノ)とともに兄妹での記録更新を狙う。
◆合宿渡米の高橋尚子選手「有森さんすごい」
女子マラソンの日本最高記録保持者・高橋尚子(26=積水化学)が20日夕、有森が生活拠点とする米コロラド州ボルダーでの単独合宿のため渡米した。

昨年のアジア大会後、思うような走り込みができず一時はベスト体重を7キロオーバー。今は4キロまで戻したが、3月下旬には左ヒザを痛め4日前に痛みが消えたばかり。今回の単身合宿の目的は、レベルの高いチーム内の練習で焦りを募らせるより、マイペースで調整することを優先して決まったもの。「今日が本当の出発点。ワクワクした気持ちです」と笑顔で話し、8月の世界陸上に向けて前向きな姿勢を貫く。

リクルート時代の先輩の復活劇を知らされた高橋は「”頑張りたい”という意志の強さで自己ベスト。やっぱり強いしスゴい。身近な選手だし頑張っているのを知っているだけに結果が出て本当に良かった」と6歳年上の先輩をたたえた。

◆アントワープマラソンで清水が5位
ベルギーのアントワープで18日行われたアントワープマラソン女子の部で、清水礼子(桐生陸協)が2時間59分59秒で5位に入った。男子の部は根本秀明(小森コーポレーション)が2時間25分19秒で6位、安田享平(新日鉄君津)は26位だった。優勝は男子が2時間13分44秒でオレグ・オトマコフ(ロシア)、女子が2時間34分23秒でリーブ・スリーゲルス(ベルギー)。
◆有森、ボストンマラソン復活の3位
第103回ボストン・マラソンは19日、当地の片道コースで行われ、女子の部で有森裕子選手(リクルートAC)が、2時間26分39秒で3位に入った。2時間28分01秒のこれまでの自己最高を1分22秒も縮める好タイムで、復調を強くアピールした。有森選手はアトランタ五輪以来二年九か月ぶりのフルマラソンだったが、持ち前の勝負強さを発揮したと言えよう。杉原光子(NEC)も健闘し8位に入った。優勝はアトランタ五輪金メダルのファツマ・ロバ(エチオピア)。2時間23分25秒のタイムで、3連覇を達成した。
男子は昨年2位のジョセフ・チェベットが2時間9分52秒で初優勝し、ケニア勢の連勝を9と伸ばした。大家正喜(佐川急便)は11位だった。
◆長野マラソン/男子はカビガが、女子はエゴロワが優勝
長野冬季五輪を記念して新設された長野マラソンは18日、長野県山ノ内町をスタート、長野市の南長野運動公園をゴールにした42・195キロに、市民ランナーを含めた男女約4300人が参加して開かれた。
男子は、若手のジャクソン・カビガ(ケニア)が2時間13分26秒で優勝し、川嶋伸次(旭化成)が12秒差の2位。カビガは昨年4月のパリ、同12月の福岡国際に続いてマラソン3連勝となった。
女子は、ベテランのワレンティナ・エゴロワ(ロシア)が2時間28分41秒で制し、日本選手は盛山玲世(ユタカ技研)の8位が最高だった。
コースは、スタートとゴールの標高差約220メートルの下り片道で好記録も期待されたが、途中の強風の影響などで優勝タイムは平凡だった。
(スタート・午前9時10分の気象=曇り、気温13度、湿度62%、西北西の風1メートル)
男子のレースは、先頭集団が急な下り坂の最初の5キロを、14分19秒のハイペースで通過。7キロ手前で、カビガが飛び出し、独走になった。強い向かい風に見舞われた16キロ付近からはペースダウン。いったんはツモ(エチオピア)、渡辺共則(旭化成)に追いつかれたが、すぐに振り切って先頭に立ち、逃げ切った。川嶋は前半を抑え過ぎたのが響き、終盤に追い上げたが、届かなかった。渡辺は30キロ過ぎに失速して12位。コーチ兼任の谷口浩美(旭化成)は2時間22分8秒で14位だった。
女子は、序盤からエゴロワ、アレム(エチオピア)が他の選手を大きく引き離して一騎打ち。残り1キロ付近でペースアップしたエゴロワが快勝した。
●記録

▽ 男子

(1)ジャクソン・カビガ(ケニア) 2時間13分26秒
(2)川嶋(旭化成) 2時間13分38秒
(3)夏目(トヨタ自動車) 2時間16分58秒
(4)戦東林(中国) 2時間16分59秒
(5)佐々(旭化成) 2時間17分6秒
(6)橋本(大塚製薬) 2時間17分8秒
(7)ポー(南アフリカ) 2時間17分12秒
(8)米原(アラコ) 2時間17分13秒
(9)綱崎(九電工) 2時間17分16秒
(10)コトフ(ベラルーシ) 2時間18分59秒
▽ 女子
(1)ワレンティナ・エゴロワ(ロシア) 2時間28分41秒
(2)アレム(エチオピア) 2時間28分59秒
(3)ソバンスカ(ポーランド) 2時間31分2秒
(4)任秀娟(中国) 2時間33分58秒
(5)ターランド(豪州) 2時間36分26秒
(6)バルブ(ルーマニア) 2時間36分29秒
(7)ヌタ(ユタカ技研) 2時間37分39秒
(8)盛山(ユタカ技研) 2時間37分45秒
(9)ザトルスカ(ポーランド) 2時間41分7秒
(10)奥野(第一生命) 2時間42分2秒
◇エゴロワ、余裕の走りで自信取り戻す
「きょうは、楽なレースだった。自分の考えた通りの走りができたから」

35歳のエゴロワに疲れの色はなく、夫ユーリさん、一人息子のルスラン君(12)の祝福を受けて、余裕の笑みをこぼした。全盛時の勢いこそなかったが、どんな展開になっても崩れないエゴロワらしさを十分に示した。
標高570メートル地点から最初の10キロで一気に240メートルも下るタフなコース。16キロ付近から約8キロは千曲川沿いの土手で、強風にさらされる。だが、周囲の男子選手を巧みに風よけに使って乗り切った。ぴったりとマークし続けたアレムも残り1キロ、余裕のペースアップでかわして問題なし。「風がなかったら、タイムはもっとよかったでしょう。でも、その時はほかの選手に優勝をさらわれていたかも知れないから、これで満足」。悪条件を味方につけるしたたかさを持つベテランだ。

◆長野マラソン展望
男子レースカビガ軸に女子は若手も力混戦模様
第一回長野オリンピック記念長野マラソンは十八日、下高井郡山ノ内町の五輪メモリアル聖火台前から長野市の南長野運動公園までの日本陸連公認の片道コースで行う。10キロまでに標高差200メートル余を一気に駆け下りる特徴のあるコース。どんなペース配分で走り、どんな記録が誕生するのか興味深い。
<男子日本勢、川島に注目>
男子の軸になるのはジャクソン・カビガ(ケニア)だろう。昨年春のパリを2時間9分36秒、十二月の福岡国際を2時間8分42秒で走り、マラソン2連勝中。勢いに乗る二十二歳だ。本調子なら、福岡国際のように前半から飛び出して主導権を握る可能性も高い。

持ちタイムではディオニシオ・セロン(メキシコ)が外国選手トップの2時間8分30秒。九六年ロンドンで三連覇した後は、優勝から遠ざかっており、途中棄権した昨年のボストン以来、一年ぶりのレースになる。故障続きだったが、一カ月前にハーフマラソンを1時間1分47秒で走っており、スピードは衰えていない。

ツルボ・ツモ(エチオピア)の2時間9分0秒、ローレンス・ポー(南アフリカ)の2時間9分10秒は二年前に出した記録で、侮れない存在。九七年のボストンを制したラメック・アグタ(ケニア)にも勢いがありそうだ。

日本選手では川島伸次(旭化成)に注目。ベテランの三十二歳だが、昨年十月のシカゴで約五年ぶりに自己記録を更新する2時間10分7秒をマークして8位。一カ月前にコース前半の下りを中心に試走するなど、今大会への意気込みは十分だ。
同僚の渡辺共則、佐々勤、秋吉慎一も力をつけており、序盤は旭化成勢で連携しながらペースをつくる展開か。下りに強い佐々、好調な秋吉が後半になってもペースを維持できれば楽しみだ。
100キロで世界最高記録を持つ持久型の砂田貴裕(積水化学)、原口幸一(京セラ)ら中堅選手は飛躍のチャンスをつかみたい。
男子は、5キロのタイムが15分を切る速い展開で10キロすぎまで進むだろう。後半は橋などで小さなアップダウンやカーブがある。序盤でタイムを稼ぎながら終盤への余力を残し、最後まで粘ってペースを維持できれば、好記録が生まれる可能性がある。

<女子>
女子は混戦模様。九二年バルセロナ五輪、九六年アトランタ五輪で金、銀メダルのエゴロワは昨年三月の名古屋国際以来のマラソン。昨年は右足かかとの故障で満足な練習ができておらず、全盛期ほどの力はない。四十歳のロザ・モタ(ポルトガル)は年齢的にピークを過ぎている。

逆に、アトランタ五輪で9位の任秀娟(中国)は伸び盛りの二十三歳。2時間27分13秒の自己ベストを更新するようなレースをすれば、優勝の最有力候補だ。九五年ロンドン優勝のマルゴルザタ・ソバンスカ(ポーランド)、未知数の力がありそうなエルフィネッシュ・アレム(エチオピア)も侮れない。

国内招待選手では近藤美和子(リクルート)が昨年十一月の東京国際で出した2時間32分21秒の自己ベスト更新を狙い、スピードがあるオラル・ヌタ(ユタカ技研)が初マラソンに挑戦。
2時間27分41秒を持つ盛山玲世(ユタカ技研)は先月の名古屋国際を途中棄権しており、その後の回復具合が気がかりだ。


◆有森、19日のボストンマラソンに向けて記者会見
19日に開催されるボストンマラソンで、アトランタ五輪の銅メダル以来、3年ぶりにフルマラソン復帰する有森裕子(リクルートAC)が16日、ボストンで記者会見した。有森は「久しぶりというより、初マラソンのような気持ち。スタートラインに立てることがうれしい」と、顔中に笑みを浮かべた。
米国人ガブリエル・ウィルソンさんと結婚してから、初めてのフルマラソンでもある。「見守ってくれる人が1人増えた」と心の支えを強調しながら、レースでは2時間30分のタイムを目指すと抱負を述べた。

◆九電工男子陸上部監督に築地氏が復帰
九電工マラソン部は15日、来月1日付で井手健二・男子監督(39)が勇退し、築地延孝氏(55)が監督に就任すると発表した。築地氏は1962年に入社。86年7月から約3年半の間、同部の男子監督を務めており、9年ぶりの復帰になる。

◆有森19日ボストンマラソン挑戦
19日に迫った伝統のボストンマラソンに、五輪連続メダリストの有森裕子(32=リクルートAC)が、左半身のケガを乗り越え挑戦する。2月16日に渡米後、約2年半ぶりのフルマラソンに備え本格練習を始めた有森だったが、3月上旬の練習中に転倒し顔からヒザにかけて左半分を強打してしまった。1週間は走れず今でも顔にアザが残っているという。

渡米時には「タイムも狙いやすく自己ベスト(2時間28分1秒)を目指す」と話していたが、現状では「ロスした分がどう響くか。自己ベストはちょっと・・・」と軌道修正を余儀なくされる。
だが3大会連続五輪メダルを狙う有森にとってボストンは、通過点であり勝負勘を取り戻す試走的な意味合いが強い。“チーム・アリモリ”として初めて臨む本格レースでもあり「あたふたしながら迎えますが楽しみ半分で臨みます」と前向きに話している。


◆高橋尚子が米国で長期合宿
昨年12月のバンコク・アジア大会女子マラソンで日本最高記録で優勝し、8月の世界選手権(スペイン)代表に選ばれている高橋尚子(積水化学)が20日に渡米、米・ボルダーで長期合宿を行うことが14日明らかになった。

◆男子100メートル対決/伊東と朝原29日に
世界陸上選手権(8月、スペイン・セビリア)の代表選考会を兼ねた日本グランプリシリーズの出場選手が14日、日本陸連から発表された。
注目の男子100メートルは第3戦、第5戦で行われるが、10秒00の日本記録保持者の伊東浩司(富士通)は、29日の第3戦・織田幹雄記念国際大会に出場。同大会にはドイツ留学中の前日本記録保持者(10秒08)朝原宣治(大阪ガス)もエントリーしており、新旧日本記録保持者の対決が実現することになった。

◆室伏由佳が円盤投げで日本新
女子陸上円盤投げの室伏由佳(ミズノ)が56メートル84の日本新をマークしていたことが11日、分かった。10日、愛知県豊田市の中京大で行われた陸上の第1回土曜記録会でマークしたもので、1987年に北森郁子(奈良・添上高教)が記録した従来の日本記録56メートル08を12年ぶりに更新した。

室伏由佳選手のこれまでの自己ベストは、昨年の国体でマークした54メートル90


◆ソウル国際女子駅伝
99ソウル国際女子駅伝は、7区間・42.195kmのコースで11日行われ、ロシアが2時間20分38秒(多分)で5連覇を飾った。2位は中国。日本からは昨年の日本ランキング20〜60位の若手・成長株メンバー中心のナショナルメンバーと実業団選抜チームの2チームが参加し、ナショナルチームが2時間23分12秒で3位、実業団選抜も健闘し、ナショナルチームに迫る4位に入った。
上位2チームはなかなかのメンバーを揃えて臨む中、強化の一貫?と思える選手を揃えた日本チームは1区の真鍋裕子選手(四国電力)こそ実力通り2位でのスタートとなったが、あとは3区の松尾里美選手(十八銀行)以外は見せ場を作ることが出来ず、昨年までの2位から順位を落とす結果に終わった。

個人的には、埼玉栄高校在学中に1時代を築いた田中梨沙選手が日本ケミコン就職後全く走れていないことが気がかり。
今回も立ち直りのきっかけと言うにはほど遠い結果に終わってしまっている。がんばれ!

【ナショナルチーム結果】
1区(6.0km) 真鍋裕子(四国電力)  20'??"(2)
2区(6.0km) 小林雅代(天満屋)    40'31"(3)
3区(8.0km) 松尾里美(十八銀行) 1:07'20"(3) - 26'49"
4区(7.0km) 橋本康子(日本生命) 1:30'44"(3) - 23'24"
5区(5.0km) 磯部知子(岩田屋)   1:47'53"(3) - 17'09"
6区(6.0km) 田中梨沙(日本ケミコン) 2:08'44"(3) - 20'51"
7区(4.195km) 吉田亜希子(横浜銀行) 2:23'12"(3) - 14'28"



◆JOC肖像権問題で陸連が覚書

日本オリンピック委員会(JOC)が選手の肖像権を使って展開するマーケティング活動に対し、条件面で折り合いがつかず協力を保留していた日本陸連が、近く覚書を交わす見通しとなった。
JOCの上田宗良副会長と陸連の佐々木秀幸専務理事が5日会談し、原則を尊重した上で個々のケースについてはJOCと陸連がその都度話し合い、柔軟に対応することを確認した。JOCの肖像権ビジネスは、プロ選手以外の肖像権をJOCが一括管理し、協賛社に対し独占的に使用を認めるもの。
しかし陸連は、JOCが肖像権を管理できるのはJOCから強化費の恩恵を受ける強化指定選手に限定すべきだなどとして、覚書を交わしていなかった。

◆全国選抜陸上中・長距離熊本大会
トラックシーズンの開幕を告げる第8回全国選抜陸上中・長距離熊本大会は4日、熊本県民総合運動公園陸上競技場で行われ、男子一万メートルは、磯松大輔(コニカ)が接戦を制して優勝。女子五千メートルは川島亜希子(東海銀行)が終始、トップを譲らず独走Vを果たした。女子の3種目は、昨年の全日本実業団駅伝で初優勝した勢いをそのまま持ち込んだ東海銀行勢がいずれも制した。
○ 男子10000m
「びわ湖(毎日マラソン)の失敗から心機一転したかった」と磯松。長髪をバッサリ、丸刈りで今季のスタートを切った。
完ぺきに仕上がったと思ったびわ湖で2時間22分26秒の惨敗。ナショナルチームからもはずされた。出直しを誓っての一万メートル。結果は自己ベストより30秒以上遅かったが、中盤から終盤にかけての古田(山梨学院大)、堀尾(積水化学)らの揺さぶりにも素早く対応し、常に好位置をキープ。残り1周でトップスピードに切り替えて優勝をさらった。「負けないレースをしたかった。今シーズンは27分台(一万メートル)を出したい」とちょっぴり自信を回復した様子だった。
○ 女子5000m
川島の独り舞台。小崎(ノーリツ)との接戦も予想されたが、三千メートル付近から小崎をも寄せつけず、スタートからゴールまでついに首位を明け渡さなかった。
「千メートルを3分10秒ペースで走るつもりだったのに、前にだれもいなかったので……」と川島。
五千メートルは昨年の国体で出した15分23秒65がベスト。この種目は弘山(資生堂)が15分3秒台と頭ひとつ抜けた存在だが、15分20秒前後に川上(沖電気宮崎)、千葉(旭化成)、永山(京セラ)らが並ぶ混戦。
「今季も五千メートル一本に絞って、15分ヒトケタ台を出したい」と独走優勝に気をよくしていた。

なお、作者の友人 和泉憲昌選手(自体学)は1500mに出場。3分51秒で3着だったそうです。


◆公認料などで日本陸連が年間約3500万円の収入
陸上競技場の公認検定をめぐり、日本陸上競技連盟(本部・東京)の検定員が建設業者らから「利益提供」を受けていた問題で、日本陸連が全国の自治体などから受け取っている公認料と競技に使う用器具の検定料の総額が、年間3500万―4000万円にのぼっていることが分かった。
こうした収益性の高い事業は日本陸連独自のシステムで、ほかのスポーツ競技団体や欧米の団体などに比べて突出している。公認料は検定員の派遣費用とは別扱いで、競技場などの格を上げる「権威料」的な意味合いが強く、自治体関係者などからは「金額が一方的に決められ、高すぎる」という不満の声も上がっている。



◆陸上競技場の公認規格検定員が業者と癒着か、実態調査へ

日本陸上競技連盟は2日、陸上競技場の公認規格を検査する検定員に建設業者との癒着があったか、実態調査することを明らかにした。
陸連では、自治体などが建設する陸上競技場を施設の規模や内容によって「第1?5種」の5段階にランク分けしているが、一部の報道で検査の際に建設業者から検査を担当する陸連の検定員に酒席の接待や過度の交通費支給などの不正があったと報じられた。
陸連の柴田宏事務局長は以下の通り語った。

「事実関係を把握していない。陸連の関係者に当たって実態を調べてみたい」


◆マラソン吉田、佐藤が現役引退
陸上陸上女子実業団の強豪・積水化学の吉田直美(29)と佐藤千春(28)が現役を引退し、3月31日付で同社を退社したことが31日、明らかになった。
吉田は京都・網野高から陸上を始め名門・リクルート入り。1989年(平成元年)に3000メートルの日本記録(当時)を作り93年世界選手権1万メートルで決勝に進んだ(15位)。マラソンでの五輪出場を目指し、95年の東京国際で初マラソンに挑戦。後半の転倒に巻き込まれ、左靴が脱げる不運で4位に終わり、アトランタ五輪出場を逃した。小出義雄監督の移籍に伴い、97年4月に積水化学入りした。
佐藤は96年北海道マラソンで2位に入った実績がある。

2人とも私と同世代。寂しい話題です。