北欧を中心とした欧州で13〜14世紀頃まで使用されていたとされる文字。「北欧神話」では、オーディンが宇宙樹ユグドラシルに逆さまにぶら下がりながら9日間祈祷した結果獲得したものだとしている。もともとは一つ一つの文字自体が意味を持つ表意文字の一種で、アルファベットを参考に作り出されたともそれ以前から使用されていたともいわれている。時代や地域によって文字の意味や表し方に差異があり異体字も多く、また、定まった解釈のないものや未解読のものもあるため、その解釈の仕方にも諸説あり、ルーン文字の意味や用法としてこれが正統と呼べるものは少ない。先述のように一文字一文字が意味を持つため、例えば剣には剣や戦いの神を意味するルーン文字を刻んだり、農耕機具には農耕神を意味するルーン文字を刻むなどの用いられ方もした。また、魔術にも用いられていたため、最近では魔術に関する文字全てをルーン文字と解釈する場合もあるが、本来はルーン文字と後世で作り出された分の魔術記号とは別のものとなる。最初の6文字をアルファベット読みしてその頭文字からFUTHORK(フウスオルクあるいはフウスアルク)ともよばれる。 |