スコットランドの高地に見られる妖精猫。ゲール語で、ケットはCATで猫、シーは妖精、つまり妖精猫。大きな犬ほどもの大きさで全体の毛色は黒く、胸から腹にかけては白色あるいは白い斑点模様となっている。気配を消すことができ、音をたてることなく、また姿を見られることもなく、闇から闇へ移動することができる。多くの妖精に見られる特徴のひとつである緑色の目を持ち、人間の言語を理解する。体を弓なりにし毛を逆立てて怒っている姿で描かれることが多い。一説には魔女が姿を変えているものだとも言われている。いろいろな妖精に見られるように彼らもまた自分たちの集落あるいは王国をもち、大きな木の洞などをその入り口としている。通常は普通の猫のように振舞うため見分けがつきにくいが、ひどく慌てると時折人間の言葉をしゃべってしまう。後ろ足で立ち、歩くこともある。通常人間に害なすことは無いが、危害を加えられると大きな姿で現れ、危害を加えた人間に報復することもある。カット・シー、ケイト・シーとも呼ばれる。 |