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大東亜戦争従軍記章は、大東亜戦争に従軍および要務に携わったことを表章するために、昭和十九年六月二十一日の大東亜戦争従軍記章令および大東亜戦争従軍記章授与規程によって制定されたものです。 しかし、制定はされたものの、戦局の悪化及び敗戦となった結果、実際には授与を行なうことができず、幻の従軍記章となりました。 実物は終戦後に進駐してきた連合軍によって接収されたため、現存数はごく少数といわれています。 紹介のものは、戦後の複製品で、このほかにも記章や授、共箱の形状により複数種が確認できます。 実物の材質は錫で、表には菊花御紋章と太刀、旭光、桜花がデザインされ、裏には盾のデザインに「大東亜戦争」とはいります。 箱の上蓋には「大東亜戦争従軍記章」とあります。 なお、以下にも2点紹介していますが、上記を含めこれらはすべて戦後に記念のために製造された複製品であり、実物ではありません。 しかし、結果として従軍記章が発行されなかったために、これらを記念として大切に保管されている方もいます。 |
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これは、社団法人日本郷友連盟が終戦35周年にあたって製作したものです。 表のデザインは基本的には制式と同じですが、相違点として、飾版の文字が「従軍記章」ではなく「記念之章」となっています。また、記章の周囲を取り巻く部分が桜花ではなく、陸軍を示す星および海軍を示す錨が交互に配置されています。 裏は制式とは異なり、日本を中心に東南アジアから西太平洋までの地図が描かれ、上部に「大東亜戦争」下部に「昭和16年12月8日−昭和20年8月15日」となっています。 また、略章がつきます。 共箱の文字は「大東亜戦争記念之章」となっています。 |
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これは、二光通販株式会社が昭和五十年代に製作したものです。 基本的なデザインは制式に準じていますが、材質は銀製となっています。材質を示す刻印が裏面左側にあります。 また、制式との主な相違点としては、材質のほかに授の織り方およびカギホックの形状があげられます。 共箱は十六弁菊花御紋章に続き「大東亜戦争従軍記章」となっています。 |